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※2021年7月8日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年7月8日 日刊ゲンダイ2面
【しっかり記憶しておこう 五輪ファミリーだけの開会式】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) July 8, 2021
この五輪の開催意義は「菅首相のポンコツを示す証し」
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/etE4uyB4PU
※文字起こし
新型コロナウイルスの感染再拡大がいよいよ本格化してきた。東京都の7日の新規感染者数は920人。18日連続で前週の同じ曜日を上回った。3回目の緊急事態宣言が4都府県に発令された4月下旬よりもヒドい状況だ。
にもかかわらず、15日後に迫った東京五輪の「有観客開催」に固執する菅政権は、適用中のまん延防止等重点措置の延長でお茶を濁そうと画策していたが、さすがに方針転換。2日連続で開かれた7日の5大臣会合で、東京に4回目の宣言を発令する方針を渋々固めた。専門家に突き返された2カ月前と同じ轍を踏むのを恐れたのか。衆院厚労委員会の閉会中審査で、新型コロナ対策分科会の尾身茂会長が「4連休、夏休み、お盆、五輪・パラリンピックが始まる前に効果的な対策を打つことが必要だ」とクギを刺したのが効いたのか。沖縄県に発令中の宣言も延長され、ともに期限は8月22日まで。埼玉、千葉、神奈川、大阪の4府県を対象の重点措置も同様に延長される一方、北海道、愛知、京都、兵庫、福岡の5道府県は予定通り11日に解除。8日の基本的対処方針分科会で正式決定される。
「感染拡大を抑え、安全安心な五輪を開催する」という菅首相のシナリオは少しも実を結ばず、大方の予想通りにリバウンド。その上、第4波よりも大きい第5波に襲われる懸念が強まっている。だから都民の危機感は高まり、自民党は楽に勝てるはずだった都議選で惨敗。「五輪NO」の審判が下されたのは誰の目にも明らかだが、それでも「中止」の2文字は菅の頭の片隅にもない。五輪を強行すれば国民は熱狂し、お祭りムードで内閣支持率は回復。その勢いに乗って衆院選で勝ち、長期政権の足掛かりをつくるという究極の楽観的シナリオしか頭に入っていないのだ。現実には、第4波よりも大きな第5波が急速に立ち上がる危機的状況下の開催に突き進んでいる。
驕り凝縮セレモニーを満喫
9日から都内に入る聖火リレーは、リバウンドの影響で島しょ部以外の全域で公道走行が中止。都内の会場を「無観客」とする案がようやく浮上したが、7日ぶら下がり取材に応じた菅は「五輪・パラリンピックについては、まん延防止措置の取り扱いを踏まえた上で組織委員会、東京都、IOC(国際オリンピック委員会)、IPC(国際パラリンピック委員会)の中で決定される。そういうふうに思ってます」と相変わらず主体性ゼロの言いぶり。
8日にも開かれる5者協議で無観客とする会場の範囲などについて最終決定する見通しで、周辺自治体の会場も知事の判断で無観客となる公算大だ。ただし、国立競技場で行われる開会式については、IOC委員などの五輪ファミリーや各国の外交関係者、スポンサーらは別枠扱い。VIPだけがセレモニーを満喫することに変わりはなさそうだ。
五輪に詳しいスポーツジャーナリストの谷口源太郎氏は言う。
「バッハ会長をはじめとするIOCメンバーらの感覚からすれば、開会式に出席しないという選択肢はない。訪日した意味が消え失せてしまうほど、五輪を権威付けする非常に重要な式典なのです。開催国の国家元首をはじめ、世界各国の要人やセレブが一堂に会する。こうした儀式性を欠いてしまえば、巨大な国際スポーツ大会に成り下がってしまうと考えているのです。だから、五輪憲章で厳密なプロトコル(儀礼上の約束事)を定め、元首が開会宣言で読み上げる文章も定型からの逸脱を許さない。五輪の権威を保つ核となる開会式の運営について、政府が口を挟む余地を与えないとはいえ、五輪が生む熱狂や一体感を当て込んで政治利用をもくろむ政権にも歯がゆい思いがします」
IOCの驕りが詰まった五輪ファミリーだけが集う開会式。国民の暮らしは制約だらけなのに、ぼったくり男爵らは自由自在。この五輪の開催意義は「菅首相のポンコツを示す証し」だ。しっかり記憶しておく必要がある。
宣言下でも野心ムキ出し「ヒロシマ訪問」 |
菅が「感染対策の決め手」と繰り返してきた新型コロナワクチンの不足は深刻な上、悪質だ。
自治体に配送される米ファイザー製は先細りが続く。6月は2週間あたり最大1870万回分だったのが、今月から3カ月間はおよそ4割減の約1170万回分。自治体の希望量の約3割にしかならない。職域接種などに振り向けている米モデルナ製の不足は、起きるべくして起きた事態だった。
厚労省は当初、6月末までに4000万回分の供給を受けるとしていたが、ワクチン担当の河野行革相によれば「大型連休の前くらい」に供給量の減少を把握。それなのに菅の「1日100万回」の号令一下、職域接種を大々的に呼び掛け、モノ不足で申請打ち切りだから度し難い。
結局、6月末までに納入されたのは1370万回分で、予定の半分以下だ。感染対策に始まり、何ひとつ有効な手だても科学的根拠に基づいた説明もできないポンコツ政権のデタラメがここに凝縮されている。
そうした中、8日に来日するバッハは5者協議をこなし、開会までの2週間を気ままに過ごす計画だ。国連総会で採択された「五輪休戦決議」の期間が始まる16日に広島訪問し、五輪やスポーツを通じた平和への取り組みを訴えるというのだが、東京大会のもともとのスローガンは「復興五輪」。被災地訪問ならまだしも、被爆地へ。不要不急の外出も、県境をまたぐ移動も自粛を求められる宣言下の東京から向かうつもりなのか。五輪貴族はここでも特別なのか。
「歴代のIOC会長はノーベル平和賞を箔付けととらえ、喉から手が出るほど欲しがっています。バッハ会長ももちろん狙っている。2016年リオ五輪で史上初の難民選手団を結成し、18年平昌五輪の開幕式での韓国と北朝鮮選手の合同入場や、アイスホッケー女子の南北合同チーム編成を後押し。東京大会では南北統一チーム構想を温めていましたが、北朝鮮の不参加で実らなかった。それで広島を訪問し、見せ場にしようとの思惑でしょう。欺瞞です」(谷口源太郎氏=前出)
危機察知能力ゼロで焼け野原
ぼったくり男爵に食い物にされた揚げ句、野心ムキ出しのやりたい放題を全力でおもてなし。何もかも5者協議に丸投げした揚げ句、満天下にさらされることになったのは、菅の無能と政治的敗北、五輪ファミリーの異様さと五輪の無意味という、歴史に残る世紀の皮相である。
政治評論家の森田実氏はこう言う。
「菅首相は本当にどうかしているんじゃないか。都議選では都民ファーストの会から公明党を引きはがしたのに、自公で過半数に遠く及ばず、史上ワースト2の歴史的惨敗を喫した。都民から『五輪NO』の審判が下されたからで、このまま衆院選に突っ込んだら間違いなく自民は吹き飛びます。旧民主党政権誕生につながった09年の麻生政権の末路を彷彿させる展開です。菅首相にはそうした危機察知能力すらない。鈍感の罪は大きい。バカの壁です」
世論ばかりでなく、菅といい関係を保ってきたはずの公明までスガ切りに舵を切り始めた。当然だ。変異ウイルスの東京五輪株を発生させ、「東京五輪パンデミック」を引き起こしたらどうなるか。五輪貴族は母国にスタコラ逃げ帰ればいいが、日本は焼け野原だ。史上最悪の五輪、お気の毒な日本国民として歴史に刻まれることになりやしないか。この国が恥ずかしいし、情けない。1カ月後にそう悔やんでも、後の祭りだ。
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