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日本の警察(中)<本澤二郎の「日本の風景」(4130)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/29639396.html
2021年06月30日 jlj0011のblog
<「21世紀の特高警察」の存在を証言した元長崎県警エリート>
戦前の特高警察をご存知か。国家神道・教育勅語を補完する内務省管轄の警察が、国民の自由・人権を踏み潰す治安対策部隊といえるだろう。政府批判を完璧に抑え込んだ軍事独裁政権の先兵役となって、若者を赤紙一枚で戦場に送り込み、彼らの命を奪った。特に、自由主義者や共産主義者が被害を受けたことは、よく知られている。
二発の原爆投下で敗戦、特高警察は廃止されたはずだったが、自ら長崎県警幹部として目にした現在の公安・外事の警察任務から、入江は「戦前の特高警察を再現する体制と捜査が行われている」と厳しく指弾した。この恐ろしすぎる現状を、彼は勇敢にも証言した。聞く方は、度肝を抜かれてしまった。
<憲法・議会・言論を欺く公安警察の暴走に驚愕する日本国民>
日本国憲法の立派な人権主義が、根底から損なわれているというのだ。これは由々しき一大事ではないか。主権者も議会人・言論人も、当事者から直接聞いたり、調査すべきであろう。
確かに国権の最高機関である国会で、首相が年間118回も嘘の発言をする中で、抵抗する加計孝太郎事件の文科省事務次官への尾行盗聴、あるいは立憲民主党の検事あがりの女性議員の、ホテルでの愛人との密会暴露、途端に国民民主党に移り、改憲をわめいた不可解な事案など、官邸の繰り出す恐怖の反撃に声も出ない!
人間の尊厳が奪われてしまっている最近の事例からも、21世紀の特高警察論は、為にするものではなく、重大深刻な問題を含んでいる。問題は、こうした民主憲法破壊の公安警察に対して、議会も言論界も沈黙容認してきた一点にある。
入江憲彦証言を、このまま放置できるのか?もしも無視するようでは、文字通り、三流国の独裁政治の日本そのものであろう。311でも原発再稼働の日本、フクシマ放射能汚染水の海洋投棄も、21世紀の特高警察による成果?といえないだろうか。
コロナ襲来が、戦前の悪しき制度の現代化をあぶりだしているものか。議会・霞が関・裁判所の覚醒が不可欠であろう。戦後勝ち取った民主の価値が、早くも存亡の危機に立たされている!警鐘を乱打したい。
<長崎県警エリート=東京・小平市の警察スパイ学校派遣>
長崎県警に限らない。各県警のエリート養成機関は、東京・小平市にある警察学校だという。全く知らなかったが、入江の経験談からすると、そこは警察のスパイ学校というのだ。スパイという不気味な響きを伝える用語が、当たり前のように口から飛び出したことに「まさか」と違和感を覚えながらも、その後の説明を聞いていると、大いに納得できる。これは怖いし、恐ろしい。正に戦前の日本そのものである。
思うに、大杉栄の虐殺事件を連想する。陸軍幼年学校の先輩が殺害されるという重大事件が、陸軍大将・宇都宮太郎の長男・徳馬の普通校転進への契機となった。旧制水戸高校では、軍事訓練の時、高下駄を履いて軍国主義に抵抗した。この場面を、後輩の後藤田正晴は知っていた。宇都宮のそばには、柔道部の水田三喜男がいた。二人そろって、官吏養成大学の東京帝国大学を避けて、京都帝大に進学して、天皇制に反対して投獄されることもあった。
平和憲法のすばらしさを、宇都宮・水田・後藤田は肌で感じた政治家となって、戦後政界を駆け抜けた。「ワシの目の黒いうちに改憲はさせない」と官房長官・後藤田は、首相の中曽根康弘にかみついた。護憲リベラルが、日本国民の総意である。読売のナベツネも、彼らに手を出すことが出来なかった。
「スパイ学校は関東管区の管轄で、全国から優秀な警察官を集めて、語学の研修もさせている。私は朝鮮語を勉強した。中には、外務省に出向して、情報将校として、外交官の地位を与えられている」というのだ。情報将校は防衛省のみと思い込んでいたが、警察の公安も加わっているのである。
<語学研修=外務省出向=情報将校=戦前の陸軍中野学校>
宇都宮徳馬さんの事務所に、中国語の分かる山谷さんという秘書がいた。彼は陸軍中野学校で中国語を叩き込まれて、中国侵略に加担させられた。何度も古巣を歩いてはどうか、と誘ってみたが、彼は応じなかった。暗い思い出ばかりにうんざりしていたせいだろう。せめて中野学校の実情を聞くべきだったが、当時はそうした判断さえ持たなかった凡人ジャーナリストだった。
国家主義者・中曽根康弘は、政権担当時期にスパイ防止法を強行しようとしたが、白川勝彦ら護憲派が反対して潰した。それを安倍晋三内閣は、特定秘密保護法と名称を変えて、それまで平和を合唱してきた、公明党創価学会を先頭に立てて強行した。2013年12月だ。
この場面で、創価学会員の戦争遺児・K子さんが、これの強行に突っ走った太田昭宏に対して、反撃ののろしを上げたが、彼女は不幸にして「木更津レイプ殺人事件」の被害者として、富津市出身のやくざ強姦魔の浜名に殺害されてしまった。池田大作裏切り人の太田は、その後も自衛隊参戦法と共謀罪にも手を出して、安倍を感動させた。その謝礼の大きさは、天文学的とみられている。
菅義偉や二階俊博も知っているだろう。K子さんの怨念かもしれない、太田は次回の選挙に出ない、と清和会OBが連絡してきた。安倍追及は太田追及でもある。国民の厳しい監視の目は強まることになろう。
<朝鮮語を駆使する外事係長=裏金批判で真っ逆さま>
入江の話に戻る。彼の言う21世紀の特高警察論は、どうやら間違いなさそうだ。信ぴょう性は高い。
「小平で朝鮮語を2年間、叩き込まれたお陰で、いまも韓国人の観光ガイドが出来ますよ。長崎に戻って、公安警察へ、ついで外事係長として15年間、資格も警部補になって活躍していたのですが、どうも警察の裏金問題が納得できません。生来の性格かもしれませんが、裏金問題を口にした途端に、エリートの外事係長を外されてしまいました。長崎市内から40分ほどの、炭鉱のあった駐在所勤務、明白な左遷です。そこで住民に拳銃を振り回したというでっち上げ事件を捏造されて、首にされてしまいました。この間、公安と外事の30年を総括すると、やはり戦前の特高警察が、今も姿形を変えて存在しています」
いかなる組織・団体も、恥部を抱えている。一個の人間もそうだが、警察は血税を食んでいる公の組織体である。憲法順守が大原則で、わずかでもそこから踏み外すことは許されない。憲法の名において指弾される。
個々の警察官は、罷免の対象となる。警察庁長官・公安委員会委員長・国家公安委員長も問われるだろう。
「公安・外事の警察は、一つは共産国の情報収集、二つ目は左翼思想の監視と右翼の監視、三つ目が警備で、機動隊など治安部隊です」「国の政策に反対するデモや反対勢力には、アカというレッテルを貼ることにしている。原発反対は、国の政策に反するため、当然、公安警察の監視対象になります。小泉純一郎もその一人かも。アカの人間を弁護する弁護士も公安にマークされています」
「彼らのためのブラックリストも作られて、保管されています。ブラック台帳も作成、これは㊙扱いにされていて、㊙のスタンプを押してある。これは国民には内緒です。発覚すれば、主権者維に対する反乱となって、大問題になるからです。公安警察の任務・方針も極秘、国民にバレないようにしています。国民に対する監視・尾行など、警察はびっくりするようなことをしていますよ」
「事件捜査は刑事部、警察のエリートは、公安部・外事部・警備部で、この三者のライバル意識はすごい。刑事部の妬みも強い。私をはめた連中は刑事部。警察内部の攻防も激しい」
<国民を守る警察から監視する21世紀の特高警察の実情に仰天>
長崎県警の公安・外事を歩いたベテランが目撃した警察の秘密は、主権者に対して完璧に隠されている。日本国憲法に違反する捜査やブラックリストと台帳(ファイル)を、秘密の倉庫に補完しているというのである。
日本共産党リストだけではない。一般人の極秘リストも、門外秘として保持・保存している警察国家・日本というのだ。国民の安心・安全を約束して血税を懐に入れている警察が、実際は国民・主権者を監視している!というのである。
天地がひっくり返るような、仰天・驚愕すべき事態である。知らぬは主権者・国民ばかりなのだ。日本の憲法・土台が侵害されている現在の日本と、ほぼ断定できるだろう。真相を明らかにする時代である。監視されている日本人は、議会・霞が関だけではないのだ。
2021年6月30日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)
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