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※2021年6月29日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年6月29日 日刊ゲンダイ2面
【「観客の有無?」のアホらしさ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) June 29, 2021
都議選の争点は一つ 自公への「ノー」
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/fWfnsuZPaU
※文字起こし
やたらと目立つ「無観客」の3文字。東京都議選(7月4日投開票)で唯一の「選挙サンデー」だった27日、私鉄沿線の駅頭で自身の身の丈を超える大きな「のぼり」を握った候補が演説していた。
所属は「五輪の無観客開催」を公約に掲げた都民ファーストの会。演説時間の実に9割近くは「無観客開催」の一点張りで、残り1割程度を「小池知事に進言できるのは私たちだけ」とのアピールに割いたが、この4年間、都ファ議員が“女帝”にモノ申す姿などついぞ見たことはない。
生みの親の小池都知事と同じイメージカラーの緑地に白抜きでデカデカと記した「無観客」。それでも足を止める人は皆無に等しく、文字通り「無観客」の中、熱っぽく「無観客開催」を訴える姿は滑稽を通り過ぎて哀れみすら覚えた。
そんなシュールな光景がまぶたに残る中、翌朝の全国紙を広げると、また「無観客」の見出し。28日出そろった大新聞の都議選に関する世論調査に疑問を感じるのは、五輪観客の有無を聞くバカバカしさだ。都民の多くは「中止するかどうかの議論が先だろう」と憤っているに違いない。
実際、朝日新聞の調査では五輪をどのようにするのがよいかを3択で聞いているのに、28日付1面の見出しは〈「無観客」64%「観客制限」30%〉と観客の有無を聞いた結果を伝えるのみ。この数字は開催を前提として観客数をどうすべきかの意見を拾い上げたに過ぎない。
朝日調査で「中止」は33%、「再び延期」の27%と合わせて60%。「今夏に開催」(38%)をはるかに超える人が開幕まで1カ月を切った今なお「中止・延期」を求めているのだ。この強烈な意思の表れこそ、大々的に報じるべきだろう。
まだ朝日は良心的な方で、そもそも他紙の調査は五輪開催を巡り「中止」「延期」の選択肢を用意していない。こんなイカサマ調査は、中止・延期を求める6割の世論を「なかったこと」にするのと同じ。なし崩し的に五輪開催を強行することしか考えていない菅政権や大会組織委員会と根本的には変わらない。
国民の前で「開催か、中止・延期か」の議論をせず、開催するマトモな理由を何ひとつ示さないまま、いつの間にか「観客の規模をどうするか」に論点をスリ替え。政府と組織委などの確信犯的な目くらましに、大新聞は加担するのか。公式スポンサーとして、一蓮托生の立場が紙面に反映しているとしか思えない。
大体、「五輪観客の有無」を争点のように報じる時点で、メディアは本質を見失っている。今回の都議選の争点はただ一つ。自公両党への「ノー」だけだ。
8年半の不正腐敗に免罪符を与えるのか |
都議選は「国政選挙の映し鏡」とも評され、とりわけ今回は秋までに実施される次期衆院選の前哨戦だ。小池の静養延長で顔役不在の都ファを除き、各政党とも党首クラスを次々と選挙区に投入。国政選挙並みの態勢で臨んでいる。
そんな重要な選挙の行く末に今、暗雲が垂れ込めている。どの世論調査でも「自公過半数の勢い」――。自民の獲得議席は定数127のうち50を超え、選挙協力を結ぶ公明と合わせて過半数(64)を獲得する情勢とは、アホらしくなる。
1年半のコロナ禍で自公政権は感染再拡大防止も生活支援も無為無策。五輪ファーストの甘い見通しで緊急事態宣言の早すぎる解除とリバウンドの繰り返し。そのクセ、「国政と地方自治の一体化」などと言い出すポンコツぶりは言うに及ばず。
都議選で自公に勝たせてしまったら、安倍・菅両政権下の約8年半もの長期にわたって積もり重なってきた不正・腐敗政治に“免罪符”を与えかねない。その一点をメディアも都民も、よくよく考えた方がいい。
いかに自公政権がよどみきっているかを知るには、安倍前首相の存在を振り返るだけで十分だ。首相退任後、「桜を見る会」前夜祭を巡り、計118回もの虚偽答弁が発覚。国会で平然と嘘を吐いて否定してきた会費補填問題では、公設秘書が略式起訴された。
2年前の参院広島選挙区で、かつて自身を侮辱した自民候補を追い落とすため、河井夫妻に託した選挙資金1億5000万円の使途は不透明なまま。二階幹事長らと醜い責任の押し付け合いを演じている。
ようやく開示された「赤木ファイル」で浮き彫りとなった財務省本省の公文書改ざんの有無を言わさぬ指示だって、森友問題を巡る安倍答弁が引き金だ。「私や妻が関わっていれば、首相も国会議員も辞める」と意地を張らなければ、近畿財務局職員だった赤木俊夫さんも自死を選ぶ必要などなかったはずである。
これだけ汚れた人物が都議選の告示日に自民候補の応援に駆けつける神経を疑う。腐った議員は安倍に限らず、「政治とカネ」の問題で相次ぐ離党者のうち、秋元司衆院議員、菅原一秀前経産相が共に東京選出なのも忘れてはいけない。
野党第1党は昭和の幻想から目覚めよ
それでも都民は自公を大勝させ、腐敗を極めた過去を許すのか。今回の都議選で都内の選挙民は改めて「民度の高さ」を問われているのだ。
「都議選で自公が過半数を得れば菅政権の思うツボ。それこそ臭いものにフタです。有権者の判断を理由に五輪開催になだれ込み、お祭り気分のまま、総選挙に突入という流れに『俺は勝負を賭けた』と口にするギャンブラー首相を信任することになる。しかも、このコロナ禍で公明は全国の支持者を都内に集める得意の人海戦術が使えない。都内の感染者は再び増加傾向で、投票までに『第5波』への懸念が高まるほど、国政与党の自公への反発も強まる。前回の小池旋風のような勢いもなく、本来なら自公は苦戦材料だらけ。最後まで過半数獲得の勢力を維持するかは疑問ですが、それでも好機を生かしきれない野党の不甲斐なさばかりが目立ちます」(政治評論家・本澤二郎氏)
確かに「選択肢はないのか」と嘆きたくなるような選挙情勢だ。どの「投票する候補者の政党別」調査も、大きくリードする自民を追うのは都ファだ。付け焼き刃で五輪無観客を言い出した風見鶏政党が、共産や立憲民主を引き離している。
まさか、小池の入院で同情票が集まっているのか。“女帝隠し”が想定外の功を奏しても、しょせん都ファは「都議選で動かないことを条件に二階幹事長と自民復党の密約」とのウワサが飛び交う小池頼み。マトモな都民の票の受け皿にはなり得ない。
情けないのは立民だ。毎日新聞は「議席倍増の可能性」と報じたが、現有は8議席。倍に増えても過半数には遠く及ばない。共同通信の投票先調査では自民、都ファはおろか、公明、共産にさえ劣り、たった7・1%の支持しか得ていない。ハッキリ言って国政野党第1党の名折れだ。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「立民の公認候補は28人。共闘する共産と合わせても59人で仮に全員当選しても過半数は取れません。ハナから勝負を諦めている印象で、明らかに迫力不足。相変わらず都市部の無党派層はリベラルが多いと信じた“風頼み”選挙ですが、世論の右傾化を見誤っています。今や都市部の無党派層が風を吹かすと、都ファや維新など『ネオリベ政党』に票が流れがち。乱暴な理屈を承知で言えば、都知事選で左派政党の候補が勝ったのは1975年の美濃部亮吉氏が最後です。“昭和時代の幻想”に固執すれば風にも乗れず、強固な地盤も築けず、候補者不足に陥る悪循環。早く幻想から目覚めなければ、総選挙も同じ轍を踏むだけです」
かくしてマトモな選択肢がないまま、投開票日を迎えるのか。野党の奮起に期待したい。
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