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※2021年6月21日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年6月21日 日刊ゲンダイ2面
【五輪は400万人 お祭り騒ぎの一方で】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) June 21, 2021
飲酒は「2人で90分」のアホらしさ
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/pzXnhh2Bif
※文字起こし
沖縄を除く9都道府県で緊急事態宣言が解除され、21日からまん延防止等重点措置に移行した。東京など7都道府県で重点措置が適用中だ。
新型コロナウイルス感染再拡大への警戒が続く中、宣言が一部解除される開放感からか、先週末は全国各地で人出が増えた。20日午後3時時点のNTTドコモのまとめによると、全国の主要駅や繁華街計95地点のうち、約8割の78地点で前週から増え、宣言対象だった10都道府県にある38地点のうち、36地点で人出増。銀座や渋谷センター街など、繁華街に人が押し寄せていた。
そして、2カ月にわたった“禁酒令”もようやく一部解禁だ。都内では都が発行する「感染防止徹底宣言ステッカー」を掲示するなど対策を取った飲食店に限り、午前11時から午後7時まで酒類提供OK。多くのサラリーマンが給料日を迎える今週は、自粛明けにパーッとやりたいやからで繁華街はにぎわうこと必至だ。しかし、スッキリしない、もとい明らかにおかしいのは、新たな制約である。都内は「1組2人まで」「90分以内」の制限付き。東京五輪開催は既成事実化し、運営方針はなし崩しに緩められているのに、なぜ飲食店にだけ厳しい要請が続くのか。
カネ、支持率、選挙目当て
32日後に迫った五輪をめぐり、5者協議が21日開催。オンラインで顔を並べたのはIOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長、IPC(国際パラリンピック委員会)のパーソンズ会長、小池都知事、丸川五輪担当相、大会組織委員会の橋本聖子会長で、メインテーマは観客の上限の引き上げだ。これまで「収容人数の50%を上限に最大5000人まで」としてきたが、菅政権の方針に沿って東京の重点措置解除を前提に「収容人数の50%を上限に最大1万人まで」に緩和。政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長ら専門家有志は「無観客開催が望ましい」と提言しているのに、完全に無視だ。有観客路線を曲げないどころか、キャパを広げようというのだからメチャクチャである。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。
「密を回避せよ、人流を抑制せよと言って飲食店に制約を強いながら、特別扱いの五輪は収容人数を目いっぱい増やす。カネのための五輪強行、内閣支持率アップのための五輪強行、総選挙勝利のための五輪強行であることがあからさまです。政府は人流増加で大きなリバウンドを招き、新規感染者、重症者、死者が増えてもお構いなしなのでしょう。思考停止で五輪開催に突き進み、行動変容をしない政府に協力を求められ、どれほどの国民が応じるでしょうか。はなはだ疑問です」
上限1万人引き上げで販売チケットほぼカバー |
観客上限が1万人まで引き上げられれば、チケット購入者をほぼカバーできる。東大准教授の仲田泰祐氏らの研究チームは、五輪中の観客数を条件に合わせて試算できるエクセルシートを公表。それを使用して収容率を販売済みチケットの割合と同じ一律42%で試算すると、期間中の観客数は全国で約481万人になる。上限1万人で試算すると約422万人だ。チケット収入900億円がパーにならず、再抽選や払い戻しの手間も省ける。ぼったくり男爵をはじめとする五輪ファミリーのVIP観戦が悪目立ちすることもないし、興奮と熱狂の演出には観客が欠かせないというわけだ。
五輪は400万人のお祭り騒ぎの一方で、飲酒は「2人で90分間」のアホらしさ。これほど整合性を欠いたデタラメがあるか。新型コロナ対策分科会メンバーのひとりは、自粛要請破りが横行していることから「不公平感が広がっているので一度リセットする必要があった」とか言っていたが、酒を出す店があるから規制を緩めるというのもスゴイ論理展開だ。この国の新型コロナ対策が科学的知見に基づかず、恣意的に運用されてきた裏返しである。
そもそも、飲食店が正面突破に動いたのは私権制限に踏み込んだ政府が正当な手当てをしないからだ。「自粛と補償はセット」は一向に実現しない。スズメの涙の協力金支給もノロノロ。飲食店関連の店舗が11万店超にのぼる東京では、最新の支給対象が4月1〜11日の時短要請分。次回の4月12日〜5月11日分の申請受け付けは21日からだ。実施から申請まで1カ月あまりのタイムラグがある上、支給までさらに2週間ほどを要する。手元資金が枯渇すれば、自力で何とかするほかない。菅の政治信条「自助、共助、公助」に照らし合わせれば、むしろ自然な流れだろう。五輪強行の意義は一切説明されず、政府のやり方に納得できないのだから、なおさらだ。
コラムニストの小田嶋隆氏はこう言う。
「おかしなことだらけですよ。飲食店に対する制約は続くのに五輪は強行し、選手村の部屋飲みはOK。果ては、コンドームは配布するけれど、母国に持ち帰って啓発に使って下さいとか。海外メディアに入国後の隔離を求めていますが、それも穴だらけ。ジャーナリストに出歩くなと命じるのは、陸上選手にトラックを走るなと言っているのと同じこと。海外を訪れる楽しみのひとつが街歩きなのに、9万人もの大会関係者がホテルと競技会場との往復を順守するでしょうか。『プレーブック』は日本国民向けに『安全な大会運営』をアピールするアリバイ目的の画餅で、実際は関係者のルール破りは織り込み済みなのではないか。そう疑ってしまいます。安倍前首相も能力の低い人でしたが、菅首相は就任した途端に能力を喪失したのかと思うほどヒドい」
それでも、ポンコツ政権は自分たちの言うことをみんなが素直に聞くと思っているようだから恐ろしい。五輪開催意義も説明できず、自分の政治的保身のためにあらゆる人々に我慢を強要し、「安全安心」を強弁。「始まれば盛り上がる」と嘯く痴呆政権に国民の怒りと絶望は全く届きやしない。
協力店に「GoTo」優遇のアメ
20日のNHK「日曜討論」で、新型コロナ担当の西村経済再生相は喜々としてこんなプランを口にしていた。
「飲食店のみなさまにはですね、感染が落ち着いたところから県内で食事ができる食事券の販売とか、いわゆる『GoToイート』ですね。こういったものを行っていますが、この時も認証を受けたお店、まさに換気をよくしている、あるいはアクリル板、キチンと距離を取っている。こういうお店に限ってやっていこう、認証制度をさらに進めることと併せて行っていければと思っています」
アメとムチ。政府の無策を棚に上げ、反旗を翻した飲食店への見せしめでしかない。暴政極まれりだが、菅肝いりの「GoToキャンペーン」が復活するとは到底考えられない。
東大准教授の仲田氏らは、東京では前回の宣言解除後を上回るペースでリバウンドが起きる可能性を指摘している。
前回宣言が解除された3月22日以降の東京の新規感染者数の推移を基に分析。3月22日の7日間平均の感染者数は302・9人だったが、自粛要請の緩和などに伴う人流増加などが要因となり、4週間後の4月19日には600・6人に倍増していた。今月10日以降は390人前後で推移しているが、前回同様の人流増加などがあれば4週間後には感染者数が約400人増える可能性があると結論付けた。国の指標である「ステージ4」を軽々と突破するというのである。
国立感染症研究所などの研究チームも同様の試算を出している。人出が宣言解除後に10%、1カ月かけて15%増えると、7月下旬に都内の新規感染者が1日500人超え。五輪開催でさらに10%増えれば、8月上旬に1000人を突破し、下旬のパラリンピック閉幕前には1500人に迫るという。
「この政権は狂っているんじゃないか。政権の方向性が理性で理解できない、全くついていけない。多くの国民がこうした不安を抱いています。わずか1年足らずで新型コロナ対策で同じ過ちを繰り返し、国民の健康と命は一向に顧みられない。最善のコロナ対策は政権交代、これしかありません」(五十嵐仁氏=前出)
五輪がトリガーになり、いよいよ狂乱的破滅に向かう前に、国民が行動を起こすしかない。
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