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菅首相G7出席へ 最終日6.13「五輪開催断念」発表の可能性
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/289782
2021/05/29 日刊ゲンダイ
バイデン米大統領が引導?(菅首相=左)/(C)ロイター
菅首相がG7出席のため、6月10日発・14日帰国の日程で英国南西部のコーンウォールを訪れる。
首相就任後、初のサミット参加で、世界が菅に注目しているのは「今夏の東京五輪開催をどうするつもりなのか」。この一点に尽きる。
今年2月に行われたG7テレビ会議の首脳声明では、東京五輪について「今夏に開催するという日本の決意を支持する」と明記。開催にシャカリキな菅首相は「首脳全員の支持を得た」と胸を張っていたが、2週間後のコーンウォールサミットこそ正念場だ。五輪が約1カ月後に迫ったタイミングで「決意を支持」だけでは、何の後押しにもならない。
「五輪は当然、議論のテーマになる。菅首相はまず『東京五輪を安心安全に開催できる』ことの科学的な説明を求められます。はたして各国首脳を納得させられるのか。ある程度の根拠を示して理解を得られたとしても、各国それぞれ自国内の世論やコロナ問題がある。簡単に開催そのものを支持することはできません。声明に盛り込むにしても、『菅首相が感染対策をしっかりすると約束したから開催の決意を支持する』というような条件付きの支持にとどまる可能性が高い。実際に安心安全な大会にできるかはまた別問題で、もし開催を強行して問題が起きれば、すべて日本の責任にされてしまうということです」(元外務省国際情報局長の孫崎享氏)
気になるのは米国の動向だ。バイデン大統領はかねて東京五輪開催は「科学に基づいて判断すべきだ」と言っている。米国疾病対策センター(CDC)も「日本へのすべての渡航を避けるべき」と警告。米国務省は今月24日、日本を渡航中止勧告の「レベル4」に指定した。26日には米ミネソタ大学感染症研究政策センターのオスターホルム所長が米CNNテレビのインタビューに応じ、五輪開催について「現状の計画は最良の科学的根拠に基づいていない」と酷評、「多くの人が中止の知らせを望んでいる」と踏み込んだ。
海外メディアから厳しい追及
サミットの場で、バイデンから引導を渡されることになるのか。もっとも、日本のコロナ対策や五輪開催に懐疑的なのは米国だけではない。おとなしい日本の記者クラブと違い、海外メディアからは五輪開催に関して厳しい質問が浴びせられるだろう。そこで彼らを納得させる受け答えが菅首相にできるのか。
G7サミットで窮した菅首相が、最終日の6月13日に「五輪断念」に追い込まれる可能性は十分ある。
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