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記者座談会 コロナが炙り出したこの国の有り様 国民の命を守る統治への転換が急務
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/21013
2021年5月23日 長周新聞
2019年末に存在が明るみになった新型コロナウイルスの感染が世界的規模で広がり、日本国内でも第四波とのたたかいが続いている。島国である日本は水際対策(入国規制・プチ鎖国)をしっかりやりつつ、初期の感染拡大期に万全の検査体制を敷いて封じ込めていれば今日のような事態にはならなかったはずだが、PCR検査の抑制という世界的にも例がない無症状者の野放し政策に舵を切り、なおかつGoToキャンペーンの実施によって都市部から地方へと感染を広げ、いまや変異株が猛威を振るい始めて昨年の今頃とは比べものにならないほど感染者が増大する事態を迎えている。目下、ワクチン頼みで高齢者からの接種が始まっているものの、これまた予約に人々が殺到して大混乱をきたし、若年層になるといつになるやら見通しも立たない状態だ。コロナ禍が炙り出しているこの国の有り様について、記者たちで論議してみた。
A 下関でも5月10日に65歳以上の高齢者に対する集団接種の予約受付が始まったが、案の定大混乱が起きている。午前9時に受付が始まったものの電話はまったくつながらず、ネット予約も混み合ってアクセスできない。街の医療機関でもひっきりなしに電話が鳴り続け、受付のスタッフはどこも疲労困憊のようだ。市立体育館での集団接種か、かかりつけの医療機関での個別接種に分かれるのだが、下関だけでも65歳以上の住民は9万5000人いて、みんなが予約に殺到するのだからパンクするのも無理はない。
1週間後の17日に再度受付があったが、これまたアクセス殺到でパンクしていた。なかには午前5時過ぎくらいから医療機関の玄関前に待機していた老人までいたようで、見かねた病院関係者が受付開始時間を早めたという。別の病院では早朝から玄関前に風呂敷を敷いて、座って待っている老人がいたという。ワクチン争奪戦の必死さを物語っている。わらにもすがる思いで老人たちが押し寄せているのだ。ワクチン一つ打てないなんて、この国はどれだけ後進国になってしまったんだよ…と医療関係者や自治会関係者、民生委員などが話題にしている。
B 集団接種がもっとも効率的なのだろうが、現状では下関市立体育館に配置される医師は2人のみで、1日に接種できる人数も合計で282人と少ない。一方で街の医療機関が捌ける人数も限られているため、7月中の接種など到底おぼつかない。「今予約しても8月か9月になりますよ…」と開業医たちは話している。どの病院も7月末までの接種予約は既にパンパンに枠が埋まっているからだ。9万5000人に迅速に接種していくためには何らかの工夫が必要で、特に集団接種の体制を強化することによって、目詰まりみたいな状態を解決しなければどうにもならない。
現状では1週間で1100人程度の集団接種を実施したとして、3週間で3300人。そして3週間後からは同じ人に2回目の接種をしなければならない。つまり、6週間かけて3300人しか「ワクチン接種完了」にはならない計算だ。これでどうやって9万5000人をさばくのかだ。ある自治体では広い会場に等間隔に配置された椅子に老人を座らせ、医師や看護師が大名行列のように動いて接種していき、1時間で150人が余裕でさばけたという。8時間なら1日で1200人。配置される医師の数や看護師の数にもよるのだろうが、ワクチンを打つためのマンパワーと工夫が必要とされている。「できない」ではなく「できる」ようになにをするのか、どう変化するのかが問われている。柔軟さが必要だ。「mRNAワクチンは得体が知れないから打ちたくない」という人もいて強制されるべきではないが、「打っておきたい」と感じている人が圧倒的に多いのだ。
C 下関のような田舎でもこれだから、恐らく全国的にも同じような事態に直面している都市は多いと思う。大都市になるとさらに大変なのは容易に想像がつく。こうして1億2000万人のうち3500万人(65歳以上)に接種するだけでも大混乱となっている。この調子でいくと残りの8500万人はどうなっていくのだろうか。変異株は20代や30代でも基礎疾患のない患者が亡くなっているし、当初のように「若者は大丈夫」という代物でもない。まともに講義すら受けられずに困っている大学生とかにも優先接種してあげてほしいし、世代を問わず「私たちって、いつワクチン打てるんだ?」と思っている世代もゴロゴロといる。
老人施設でのワクチン接種(下関)
アメリカやイギリスのように広大な運動場その他で集団接種を実施するなり、大胆に手法を見直さない限りのらりくらりは続きそうな気配だ。冷凍保存が必要であったり、希釈後6時間以内の接種とかの難しさはあるが、医療機関に届ける体制なり全国に行き渡らせる術について国として責任を持たなければならない。輸入はしたが在庫が積み上がっているなど話にならない。
A コロナについて見てみると、重症化した後に「回復」した人たちを見ても、後遺症がすごいことに驚かされる。倦怠感や息切れがいつまで経っても抜けないようで、とても仕事に復帰できるような状態ではない人もいる。これらの人がコロナ患者としては既にカウントされていないが、病院から出されただけで、後遺症についての診察や治療はどうなるのか? とも思う。アフターケアがなにもないため、困惑している家族も少なくない。「ただの風邪」でこのような後遺症は残らない。
D 今のところ第四波に対してワクチンの有効性が発揮されるまでにはタイムラグ(時間差)があって、接種したからといって大丈夫、万全といえるものでもない。第四波を抑え込むにはやはりロックダウンのように活動制限しなければならないし、それに対する補償が欠かせない。この調子でワクチン接種も進まないなら、第五波だってその間に襲来するかもしれない。そのうえに東京五輪を強行したら各国の変異株が混じりあって、「国際コロナ変異株の見本市」にだってなりかねない。それまでにワクチン接種が間に合うかというと、今のペースだと65歳以上だけでも追いつかない。五輪開催など狂気の沙汰だ。
B ワクチンは変異株に対しても有効であると学術的にも認められている。先日開かれた日本学術会議のオンライン市民講座でも学者たちが丁寧に解説していて、なるほどと思う点は多かった。とはいえ、体内に入り込んだ抗体がいつまで持つのかはわかっていないし、先行接種したイギリスやアメリカでどうなるかなど見ておくべき点も多いと思う。毎年の接種が必要になるのか? 人体への後々の影響は? などの疑問点もある。盲目的になるのではなく、科学的にどうなのか? を検証していく過程は当然必要だ。
A このコロナ禍で、巨大製薬会社であるファイザーやモデルナ、アストラゼネカなどがワクチン利権でボロもうけしているのも事実だ。“他人の不幸は蜜の味”とはこのことだと思う。しかし、かといって非科学的な見地から陰謀論みたいなことを喚いてもどうしようもないように思う。これらのワクチンが有効であることはイギリスやアメリカなど先行接種していった国々が落ち着きをとり戻した経験からも明らかになっているし、1961年にmRNAが発見されて以来、世界的に研究されてきた蓄積のうえで早期開発が可能になった関係だ。国産mRNAワクチンだって第一三共や東大の研究チームが22年度中の量産体制を目指して臨床試験を進めている。動物試験ではすこぶる良好な結果が出ているというし、期待は持てると思う。資本主義体制のもとで医学なり薬学がみな算術に置き換えられているのは事実だが、だからといって科学的な進歩について否定してしまっては元も子もないと思う。全否定でも全肯定でもなく、科学的にどうかが基準でなければならない。
C ここにきてワクチン頼みではあるが、90%以上の有効性が科学的にも認められているという点では、インフルエンザワクチンよりも上をいっている。打つ打たないはあくまで個人の判断に委ねられるが、リスクを回避できるのなら個人的には打っておこうとは思う。ネット上で門外漢が陰謀論を喚いたり、なんだか頭の中が大混乱しているような向きもあるけれど、こういう混迷したときこそ科学によるほかないし、科学者たちが発する科学的な知見に落ち着いて耳を傾け、疫病を抑えていくほかない。日本の場合、よりによって政府がろくなコロナ対策をやらないものだから、余計にでもワクチンが頼みの綱となって殺到する事態を招いている。そのワクチンも世界的には周回遅れでありながら、チョイ出しみたくなっている。
封じ込めた国と真逆 危機に乗じ火事場泥棒
A 1年以上が経ってみて、封じ込めに成功した国とそうでない国とで明暗が分かれている。ニュージーランドではノーマスクで5万人規模の屋外コンサートが開催されたり、同じ島国でどうしてこんなに違うものかと考えさせられるが、封じ込めに成功した国では経済活動も動き出している。台湾のように一時は封じ込めに成功したと見られたものの、最近になって緊張している国もある。一筋縄にはいかないが、これらの国では、やはり防疫対策として検査・保護・隔離・治療という基本を徹底し、厳重に入国規制したことが功を奏している。
世界中の国々が昨年から実施したのはPCR検査の拡充だった。コロナウイルスの場合、無症状の感染者が市中感染を引き起こすことから、有症状者の捕捉だけでは感染源を絶つことができない。従って、日本のように有症状者のみ追跡したところでザルにしかならず、案の定、日本国内では昨年の今頃とは比べものにならないほど感染者が増大してしまった。入国規制もでたらめだった。この初動の誤りは犯罪的だ。無症状者の野放しは、つきつめると市中感染拡大政策といえる。イギリスでは週2〜3回の検査を無料で受けることができるというが、自覚症状にかかわらず感染源を保護隔離することが必要なのはいうまでもない。
B 当初PCR検査を抑制したのは防疫業務を担う保健所を整理縮小してきたことも関係しているが、「PCR検査ができない」といって「やらない」を選択し、「医療崩壊になるからやらない」といって結果として医療崩壊に至っている。そして、検査キットも1年のうちに随分と進化して大人数でも捌ける機械があるのに、今に至るも抑制している。わざとそうしているとしか考えられない。感染抑制策がのらりくらり、ワクチン供給もとろい、終いにはGoToキャンペーンなどやって感染拡大政策をやり、PCR抑制による市中感染拡大政策を続行し、さらに変異株の融合政策たる東京五輪の開催など、逆のことばかりやっている。いったいなにがしたいのか? だ。これはもう、わざとコロナ禍を長引かせているとしか考えられない。為政者がよほどアホで無能なのか、はたまた意図的かのどちらかで、この場合後者しか考えられないのだ。
この1年半の日本国内の大混乱を見たときに、「アホだから」で済ませられる問題でもない。第四波を前にして、「日本政府はこの1年何をしていたのか」とみなが辟易とした感情と共に話題にしている。緊急事態宣言を出したり引っ込めたりするだけで、防疫対策や医療体制の強化は「なにもしてこなかった」と思うからだ。
C れいわ新選組の山本太郎が先日の街宣で、徹底的に対策をとって収束させようとしないのはなぜか? という点と関わって、「それは混乱を極めさせ、ビジネスチャンスにする意図があるからだ。このどさくさに紛れて原発汚染水を流すことを決めたり、憲法改定に向けて一歩踏み出そうとしている。国民監視を強めるためのデジタル庁を作り、60本以上の法律を5本に束ねて短期間で一気に国会通過を狙っている。今国会では所得税法を改正し、中小企業のM&A(買収・合併)を進める企業に減税する内容を入れようとしている。このさい弱った中小企業を淘汰し、外資の食いものにする。諮問会議の委員でもあるデービッド・アトキンソンや、その信者の菅首相が目指す中小企業の淘汰を具体化するためのものだ。コロナに便乗した火事場泥棒であり、ショック・ドクトリン(災害便乗型資本主義)だ」と喝破していたが、その通りだと思う。
今国会でも火事場泥棒のように国民投票法の改定をはじめとした重要法案を与野党の野合によって次々と可決していった。ドサクサ紛れにもほどがある。コロナの感染拡大に世間の目が釘付けになっているもとで、それを隠れ蓑にして報道を抑制し、視線をそらして強行していくというのが常套手段だ。モリカケ・桜で視線をそらしていくつもの重要法案を可決していったのと同じ手口を、コロナ禍を利用してやっている。
A 日本国内にある全企業のうち99・7%は中小企業で、そこで働く従業員の割合は全従業員数のうち68・8%ともいわれている。これを淘汰して市場を寡占化していくことで外資や大企業にとっては効率的な搾取が可能な社会になるという話だ。大資本が君臨して邪魔になる細々とした独立資本を糾合・整理していくという意図が前々から財界のなかでチラホラ見えていたが、コロナ禍をもっけの幸いにしてこれを一気におし進めようとしている。東日本大震災後の東北被災地におけるショック・ドクトリンも大概なものがあったが、まさに災害便乗型資本主義そのものだ。
コロナ禍でどこも経営はたいへんだが、淘汰されるに任せる、勝手に潰れろという施策が貫かれているのはそのためだ。労働人口の流動化も財界の望みの一つだが、このコロナ禍で企業がつぶれ、首になれば背に腹はかえられぬ状況でより低賃金の労働環境に追いやられていく。すなわち低賃金労働の創出にもつながる。安価な労働力を創出して潤うのは大企業や外資なのだ。そして中小企業に分散していたプチ搾取による各社に積み上がった利益をも直接大資本のもとに吸い上げていく構造に整理再編される。コロナ禍という非常時に、あえて苦しみを放置して囲い込んでいこうとしているのだ。現に周りの中小企業を見ても昨年コロナ関連でまとまった借り入れができたものの、返済が始まった際にはバタバタと倒れるところが出ると話題になっている。融資した金融機関の担当者ですら危機感を口にしているほどだ。
20年来の新自由主義 カネ優先で社会は崩壊
D 安倍晋三が「悪夢のような民主党政権」とよく口走っていたが、悪夢が覚めたと思ったら「地獄のような自民党政権」が延々と続いている。野田政府が自爆解散して自民党にバトンを引き継いでやってきたことといえば、特定秘密保護法の可決、二度にわたる法人税率引き下げ、派遣法の改定、安全保障関連法の成立、TPP参加、種子法廃止、テロ等準備罪の成立、PFI法改定、働き方改革法、カジノ法の成立、水道法、漁業法、入管法の改定(今国会では断念)など、戦争できる国作り、すなわち国民監視や弾圧体制の強化に邁進しつつ、一方では外資を中心とした多国籍企業がビジネスしやすい国作りを実行してきたことがわかる。「バイ マイ アベノミクス」とは日本社会の大安売りを国際的に宣言したようなものだ。そして外資が群がって食い物にされている。25年来のデフレで国民生活は窮乏化が進んだが、もっと強烈な搾取社会を作り出す方向に舵を切ったのだ。
A コロナ禍に直面した安倍晋三は二度目の放り投げをやって一目散に首相ポストから逃げ出した。困ったら逃げ出すのが癖なんだろう。その後、ババ抜きのババをつかまされたような格好で菅義偉が首相をやっているが、どう見ても安倍晋三の残務整理役でしかない。まるで疫病神に取り憑かれたような目をしているではないか。そうして、世間的には「自民党もいい加減にしろよ!」という憤激がかつてなく強まっている。
この8年、大資本におもねった政策を強行する傍らで、国有地のオトモダチへの無償払い下げとか、桜とかの小汚い私物化をやりまくって、それに対して官僚機構が忖度や公文書改ざんまでやり、統治は既にハチャメチャな状態に貶められていた。そこにコロナが襲来した。しかし、統治機構ときたらろくに国民の心配もせず、布マスク2枚と10万円を配った以外にはなにもせずに今日まできている。専門家の助言も聞かずにGoToをやったり、はたまたショック・ドクトリンを敢行している始末なのだ。この過程で政治を司る側の性根が暴露された。まざまざと国民全体がその有り様を痛感し、「いい加減にしろよ」という思いを強めている。
D いざ危機になってみると、肝心な医療体制ときたら20年来の病床削減や医療費抑制策によってもともと脆弱だったところにコロナが押し寄せてたちまち崩壊。治療が受けられずに自宅で亡くなっていく人が後を絶たない。「自宅療養者」などというが、要するに医療から放置された人々が何万人とあぶれている。それ自体が地獄絵図で、新自由主義政策の犯罪性について考えないわけにいかない。その社会で暮らす人間にとって医療が必要だから医療体制を万全なものにするのではなく、医療費を抑制して限りなく効率化し、おかげでコロナ禍に気付いてみたら集中治療室の数も先進国のなかでは群を抜いて少ないとか、カネもうけのために安全が犠牲にされていたことが浮き彫りになった。
新自由主義は「今だけ、カネだけ、自分だけ」という言葉でよくいいあらわされるが、カネもうけのために安全管理を怠って多数の死者を出した福知山線脱線事故とか笹子トンネル事故とかとも共通だ。社会にとっての必要性ではなく、すべてにおいてカネ、すなわち資本の論理が優先し、社会がどうなろうがお構いなしなのだ。みなが人間らしく暮らしていける社会を作るのではなく、社会の主人公はもっぱら金融資本であり、これらが肥え太っていくために社会の構成員に寄生するし、時にはおびただしい犠牲をともないながら資本だけは増殖するという転倒が基本構造としてある。
B 誰の為、何の為に政治や統治を司っているかがひっくり返っているために、日本社会は惨憺たる状況下に置かれている。苦しんでいる国民に対して、国家はどう責任を負うのかといった使命みたいなものがなく、危機に対して「自分で勝手に気をつけてね」的な自粛要請しかやらない有り様だ。そして菅義偉は自分だけ真っ先にワクチンを打って、町長とか市長とかにも、自分だけ助かろうとして「医療従事者でござい」といってズルする輩までいる。これは本当に、どんな国に成り下がったんだろう…という感覚がある。
C 「今だけ、カネだけ、自分だけ」では社会は崩壊する。人間あっての社会なのに、その人間が疎かにされる社会とはいったい何の為に存在しているのかだ。誰の為に社会が存在し、運営されているのかが問われなければならないし、そこがはっきりすればコロナ対応なんてものはどうにでもなる。世界的に見ても異様な日本国内におけるコロナ対応は、防疫対策にしてもアホで無能だからそうなっているのではない。国民の生命と安全を守るために政府や統治機構が機能していないことに重大な欠陥がある。むしろもっけの幸いで産業構造の大転換を促し、多国籍企業天国のような国作りをやり、売り飛ばしを目論んでいることが背景にある。食料メジャー大暴れの種苗法改定とか、水道メジャーの水支配を促す水道法改定、再エネビジネスでの海外投機資本の乱舞とか、安倍晋三を筆頭に自民党政府が進めてきたことはすべてが国益の売り飛ばしではないか。そのようなものは「保守」ではなく、売国奴のくくりに入れるべきだ。
A 衆院解散がいつになるかは与党次第だが、国民がまともに暮らしていける社会にするべく世論を束ねて動きにしていくことが求められている。政治のでたらめっぷりは十二分に見せつけられてきたが、これを抜本的にひっくり返さなければ生殺しみたいな状態がいつまでも続くというなら、声なき声を大きなものにして打ち勝たなければどうしようもない。コロナ禍にあって、それは生きていくための重大な選択になる。
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