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※2021年5月25日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年5月25日 日刊ゲンダイ2面
【もはやつける薬がない「裸の王様」】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) May 25, 2021
菅首相「オレがやれと言えば動く」に戦慄
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/ZSH6xCQfSq
※文字起こし
「オレがやると言えば、みんな動く」――。恐ろしく「全能感」に満ちあふれた言葉だ。自分は何でもできる、誰よりも偉いと錯覚しているのだろうが、現実とは食い違う。この危うい発言の主が一国のトップであることに戦慄を覚える。
菅首相がぶち上げた「高齢者ワクチン接種の7月末完了」の大号令。市区町村には命綱の地方交付税を差配する“天領”総務省まで動かし、前倒しを迫る強引な「やり口」に現場はあたふた。21日までに全1741市区町村のうち92・8%が「7月末完了」に応じたが、マユツバものだ。
そもそも高齢者の何割に接種すれば「完了」となるのか、その定義を国は明示していない。中には当初の接種率を引き下げ、前倒しに“成功”した自治体もある。首相周辺は「100%打ち終わる必要はない。予約の枠に1つでも空きが出たら完了だ」と言うから、もうムチャクチャだ。
「完了」の位置づけをあやふやにし、さも高齢者接種を急がせているような「やっているふり」。なおかつ、ゴール地点が曖昧なら言い出しっぺの菅の責任論もゴマカせる、と予防線を張る。これでは高齢者不在の単なる数合わせ。喜ぶのは菅だけという本末転倒だ。このドタバタ劇の幕開けの裏側に迫ったのは、24日付から読売新聞で始まった「政治の現場」なる連載記事だ。
菅が「7月末まで」と表明したのは4月23日。3度目となる緊急事態宣言の発令に追い込まれた会見の場だ。
読売の記事は当日朝、官邸の執務室に呼び出された河野ワクチン担当相と菅のやりとりを生々しく伝えた。
唯我独尊の1点突破で全能感の悦に入る
「6月に1億回分のワクチンが来るのが分かっているんだ。思い切ってやるぞ」
そう「7月末まで」と宣言する考えを伝えた菅に対し、河野は「それは言わないでください」と何度もいさめたという。自治体に任せた接種日程に今さら国が口を挟めば混乱するためだが、「6月末」完了すら検討した菅は譲らない。
〈河野は渋い表情で見つめるだけだった〉と読売は書くが、菅の暴走は終わらない。自衛隊接種センター開設に続き、5月7日の宣言延長会見でワクチン接種の「1日100万回」目標を打ち出したのだ。この数字も根拠なし。自ら掲げた「7月末まで」に高齢者接種を終えるのに必要な回数を逆算しただけ。強引な「数合わせ」に過ぎないことは本紙も再三、指摘した通りだ。
読売によると、「1日100万回」にも河野は抵抗。「1日70万回でもいいのではないですか」と、季節性インフルエンザワクチンの1日平均接種実績の60万回に、10万回上積みした数字が限度だと食い下がったが、前出の“パワーワード”を強く信じる菅は納得しなかったという。
「オレがやると言えば、みんな動く」
それにしても、普段は暴走マシンとして知られる河野が止めに入らざるを得ないとは、よっぽどヤバい状況だ。
「7月末まで」「1日100万回接種」の号令一下はしょせん、菅の無謀な思いつき。異常な全容が次第に明らかになるほどに浮かび上がるのは、唯我独尊の一点突破で全能感の悦に入る“勘違い首相”の愚かな姿だ。
負けが込んだギャンブラーの危険な大バクチ |
「今や菅首相に直言できるのは、杉田和博官房副長官に和泉洋人首相補佐官ら2、3人の側近のみ。他は誰もが恫喝を恐れ、何も言えません」
そう語るのは「官邸官僚」などの著書があるノンフィクション作家の森功氏だ。こう続けた。
「杉田氏と並んで官邸内で権勢を振るう和泉氏は、あくまで実務に長けた『官僚体質』の役人です。政策は提案すれど、自ら責任を取ることはない。安倍政権の頃はまだ、今井尚哉秘書官という『政治家体質』の特異な官邸官僚がおり、決して褒めるわけではありませんが、政策遂行の責任を負おうとはしていた。『アベノマスク』など同じ経産省出身の配下を使ったコロナ対策はことごとく失敗しましたが、まだ責任の所在はハッキリしていたのです。官僚が責任を負うのも異常でしたが、もはや誰も責任を負わない菅官邸はさらに異常です。側近の受け売りで、思いつきの政策を打ち出し、現場は混乱。中身がなくても『やってる感』を強調できるパフォーマンス策ばかりが歓迎され、達成不可能な目標をぶち上げても菅首相が責任を取ることもない。政府分科会のせいにし、トップの役割を果たそうとしないのです。今の官邸は安倍政権時代に輪をかけて劣化しています」
だから、官邸主導のコロナ対策は全てデタラメ。菅は3月に前回の緊急事態宣言を全面解除したが、すぐに大阪などにまん延防止等重点措置を適用した。どう考えても解除は早すぎたのに、「再び宣言を出さない」と言った手前、重点措置でゴマカしたに過ぎない。
姑息な手段に変異株は容赦せず、結局、宣言再発令に追い込まれた。菅は「短期集中で人の流れを止める」と訴えたものの、たった2週間強では効果が表れないのは自明の理だった。
案の定、感染者は減らず宣言を延長。今なお医療体制の逼迫は続き、「今のままでは解除は難しい」(首相周辺)と今月末までの期限を再延長する方向で調整に入っている。
「軽い」「場当たり的」「後手後手」対策にはもうウンザリだが、前言撤回の連続に菅は一度も責任を取らない。「命を守る切る札」とワクチンに望みを託し、ひたすら接種に前のめり。自衛隊に「最後の砦」と命じて突貫工事で失政の尻拭いに駆り出す始末だ。
もはや「ワクチン頼み」は「神頼み」
架空の接種券番号でも予約可能で、正しい番号を入力しても予約が取れない大いなる矛盾システムも何のその。24日、接種センターが開場するや、わざわざ東京会場を視察し、「現場を見て何となくホッとした」と軽口を叩いていた。
東京会場の接種目標は1日最大1万回。菅の1日100万回構想のたった1%では焼け石に水で、一息つかれても困る。しかも仮に1日100万回が実現し、7月末までに高齢者全員にワクチンが行き届いても、一定数の国民が接種しなければ効果は出ない。
大規模流行を免れる指標である「集団免疫率」の推計モデルは最低67%。人口の3分の2がワクチン接種などで免疫を獲得しなければ、コロナ禍は終わらない。日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は3割に満たず、真に「安心・安全」と言えるのは、まだまだ遠い先の話である。
「菅政権はとにかく『ワクチンは効く』との前提で接種を急いでいますが、まだ効果は定まっておらず、十分な検証もされていません。副反応の可能性も払拭できず、接種後の急死例も出ています。一方で菅首相は国会で『ワクチンが変異株に効かない最悪の事態にも備える』と答弁。首相自ら効果の程が分からないまま、最初から言い訳を用意しているわけです。ワクチン頼みの『一本足打法』には危うさが漂います」(森功氏=前出)
もはや菅政権の「ワクチン頼み」は「神頼み」と同じ一種のギャンブル。負けが込んだ賭博師の大バクチに付き合わされる国民はたまったもんじゃない。
「失政を糊塗するため、自治体に無理難題を押しつけ、自衛隊まで動員する。周囲に苦言を呈す人物がいないのも深刻で、自分の愚かさにも気づかない。おごり高ぶる“裸の王様”に、もはやつける薬なし。いつも力ずくで謙虚のカケラもない人物が権勢を振るえば、世は乱れるのが歴史の法則です。つまり、菅首相をこれ以上、延命させる理由はありません」(政治評論家・森田実氏)
フリチン首相に恥ずかしさを知らしめ、パンツをはかせるには政権交代以外に道はない。
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