http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/753.html
Tweet |
※2021年5月13日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年5月13日 日刊ゲンダイ2面
【苦境の企業はもう持たない】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) May 13, 2021
ワクチン完了まで1年以上の阿鼻叫喚
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/udMAoYcKuL
文字起こし
安倍前首相や閣僚の国会答弁は「ご飯論法」と呼ばれた。野党議員の質問に対し、答えているように見せかけて論点をずらしていたためだ。
その安倍政権を「継承する」と胸を張った菅首相の国会答弁や説明は今、国会議員らの間で「ヤギさん論法」と嘲笑されているらしい。
あらかじめ用意した手元の答弁メモに目を落としたまま、相手の質問をよく聞かず、確かめもせずに“食べて”しまい、理解しないまま自分勝手な解釈と説明を繰り返しているだけだからだ。
当然、当たり前の質疑応答が成り立つはずもなく、新型コロナウイルスの感染拡大が続いた状況下での東京五輪開催の可能性をめぐる立憲民主党の蓮舫議員とのやりとりをめぐっては、意味不明な答弁を続けた菅に対し、ネット上では「壊れたのか」と話題になった。
だが、よくよく考えれば菅の「ヤギさん論法」は今に始まったことではない。
官房長官時代から記者や野党議員の質問をノラリクラリとはぐらかすのが常套手段。そして用意した答弁メモか、自分の願望か、勝手に都合よく解釈した思い込みか――のいずれかを答えていただけだ。そのペテン的な姿勢は首相になっても変わらない。会見で唐突にブチ上げ、医療界などから現実離れしている、との指摘が出ている「1日100万回のワクチン接種」も同様だろう。
接種完了が9月以降の自治体も
「1日100万回の接種を目標とし、7月末を念頭に希望する全ての高齢者に2回の接種を終わらせるよう、自治体をサポートしていく」
菅は7日の記者会見でこう強調し、10日の党会合でも「ワクチンでコロナを封じ込めたい」などと語気を強めていた。すでに1回目の接種を終えた高齢者を除くと、7月末までに単純計算で毎日100万回を接種すれば残り(2回接種で計約6900万回)の接種は可能、ということらしい。
だが、政府のまとめでは現在、高齢者向けのコロナワクチンの1日当たりの最大接種回数は約3・4万回だ。注射を担う医師ら人材の確保は不十分のままで、予約の電話やネット手続きをめぐって大混乱する自治体が続出する中、誰がどう考えても、接種回数を大幅に引き上げるのは無理があるだろう。2月中旬から先行接種が始まった医療従事者(対象480万人)でさえ、この3カ月間で2回の接種を終えたのは115万人余りにとどまるのだ。政府は12日、東京と大阪に24日に開設するワクチン大規模接種センターの予約を17日から受け付けると公表したが、総務、厚労両省の調査では、全区市町村の14%、251自治体が7月完了に間に合わない見通し。うち、66自治体は接種完了が9月以降になると回答した。
官房長官時代、北海道白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の来場目標について、事務方が示した50万人を2倍に引き上げたと報じられた菅。現実離れした数値目標を掲げて世間の注目を集めるのがお決まりの手口としても、「1日100万回のワクチン接種」は荒唐無稽だ。
重度障害者らの早期ワクチン接種を求めている日本血友病患者会の佐藤正人会長はこう言う。
「『1日100万回のワクチン接種』はあり得ない。そもそも、医療従事者のうち、注射などの医療行為ができる人は150万人ほど。(厚労省が特例で)歯科医師などの接種を認める方針といっても、打てる人がいないのです。しかも、医療現場はコロナだけではない。菅首相は適当なことを言って人気を得たいのでしょうが、国民をバカにしていると思います」
国民に我慢の精神論を強いるばかりで何もしない |
仮に「1日100万回のワクチン接種」が実現したとしても、政府がワクチンの接種対象としている16歳以上(約1・1億人)のうち、医療従事者や高齢者などを除くすべての対象者(約6000万人)が2回の接種を終えるのは約4カ月後の年末だ。
遅れれば来年以降にずれ込むのは確実で、懸念されるのが、それまで日本経済は持ちこたえられるのかということだ。
ただでさえ、菅政権の場当たり的な対応ともいえる緊急事態宣言の延長で経済は深刻なダメージを受けている。
とりわけ外食や宿泊業は苦しく、東京商工リサーチがまとめた、新型コロナに関連する4月の都内の企業倒産件数(負債額1000万円以上)は33件で、20年12月の35件に次いで2番目に多かった。
すでにコロナ禍の発生から1年が過ぎ、今年春以降はコロナ関連融資の返済期限を迎える中小企業も少なくない。このままコロナ禍が長引けば、過剰債務を抱えて苦境に立たされている中小企業は持たないだろう。
そのためにも、日銀の金融政策決定会合で、「早期に(経済)成長軌道に戻すためにはワクチンの接種の加速が重要」との見方が示された通り、ワクチン接種率の向上が欠かせないのだが、ブルームバーグのワクチントラッカーによると、日本の接種率は1・3%とOECD(経済協力開発機構)加盟国37カ国の中でも最低。つまり、ワクチン完了まで中小企業にとっては阿鼻叫喚の地獄が続くことになるわけだ。
無為無策のシワ寄せは金融機関や国民にくる
12日の東京株式市場は、日経平均株価は一時700円超下落するなど大幅続落。前日と合わせた2日間の下落幅は1300円を超え、約3カ月半ぶりの安値を付けた。
主な下落要因は、米国の金融緩和政策の縮小に対する警戒感からだが、日本相場の重しとなっているのは新型コロナの感染拡大に歯止めが掛かっていないことだ。
対照的なのが早々にワクチンを行き渡らせている欧米だろう。すでに一部地域ではマスクなしの外出に戻りつつあり、人口の約4割が2回の接種を終えた米国では、条件付きで国内旅行時の検査や自主隔離も不要になった。人口の約4分の1が接種を完了した英国も、6月下旬には規制を全面解除する計画。英統計局が公表した1〜3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は前期比1・5%減となったものの、3月単体のGDPは前月比2・1%増。4〜6月期以降も景気回復が見込まれている。
自国製ワクチンの投与回数が3億回を超えた中国は、今月1〜5日の大型連休期間中に延べ2・3億人が国内旅行を楽しみ、中国国家統計局が発表した2021年1〜3月期の実質GDPは前期比18・3%増。いずれの国もワクチン接種を背景に経済活動が正常化し、株価も上昇傾向にあるわけで、日本株だけが一人負けの状況なのだ。
それもこれも菅というポンコツが先頭に立って音頭を取っているからだろう。国民に我慢の精神論を強いるばかりで、結局、何もしない。敵国の戦力を軽く見て最前線の兵隊と庶民生活を奈落の底に突き落とした戦時下の大本営と同じ。そして、そのポンコツが指名し、「令和の運び屋」などと自称する河野行革担当相は、あろうことかワクチン接種の予約が殺到する状況について、「少し気長にお待ちいただきたい」「完全に僕の失敗」などと言い放つ始末。発展途上国並みの接種率が問題視され、緊急事態にあるにもかかわらず、担当大臣が危機感ゼロ。「気長に待て」「失敗」とほざいているのだから最悪な気分になる。
経済評論家の斎藤満氏がこう言う。
「感染封じ込めも失敗し、ワクチン接種もままならない。おそらく1〜3月期のGDPはマイナス成長で、今後、緊急事態宣言が全国に広がる可能性を考えると、4〜6月期もダメでしょう。企業も個人消費もお先真っ暗状態です。コロナ対策で無利子・無担保の融資を受けた中小企業も返済のメドが立たずに倒産し、そのシワ寄せは金融機関、ひいては国民負担となる。無為無策の政府には失望を通り越して絶望感しかありません」
このままだと新型コロナよりも今の政府に国民は殺されてしまう。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK280掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK280掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。