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岸・安倍の清和会(上)<本澤二郎の「日本の風景」(4073)
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2021年05月03日 jlj0011のblog
<政治家は嘘をついて国民を騙す技を磨け=信介の遺言>
未だに、史上最低最悪の安倍政治についての、専門家の総括が為されていない。友人につつかれて、コロナGWを利用して、思うままに記憶を取り戻そうと思う。といっても、細かい数字は記憶の外である。拙著「自民党派閥」(ぴいぷる社)を出版以来初めて開いて見た。1990年の作品だから、20年ぶりになろうか。
清和会の始祖というと、異論が出るかもしれないが、安倍晋三がじいさんと呼んだA級戦犯の戦争責任者・岸が、凄いことをしゃべりまくっていたことを表紙を開けて気付いた。「さもありなん」と合点した。岸が「派閥解消は天の声」と叫んでいたのだ。「うそだろう」と思う国民は多いだろうが、本当のことなのだ。
つまり安倍の祖父は「政治家は嘘をつけ。嘘をついてこそ一人前の政治家になれる。国民を騙す技を手にしてこそ、天下もとれるし、暴政も可能なのだ」と断言している、と理解できるかもしれない。
人びとは幼くして「嘘をつくと泥棒の始まり」と教え込まれて育った。しかし、侵略時の政権中枢(東条内閣の商工大臣)にいて、戦争責任を問われながらも、米CIAに尽くす引き換えに見事に復権した。売国奴は政界に転じるや、派閥の力で政権を手にした。その一方で、公然と派閥解消論を唱えて、国民を騙していたことになる。
いま品行方正・識見豊かな政治家は、まず見つけるのが困難である。それでは身もふたもないと叱られそうだが、悲しいことに事実である。菅義偉もそんな天才の一人として、安倍後継を任じている。間違いなく、カネに転ぶ政治屋ばかりである。国民のための、いい政治が行われるはずがない。特に森喜朗以降の清和会政治が、しっかりと証明してくれたことを、国民は忘れてはなるまい。
嘘つきの政治の原点は、岸にあり、である。
<今も威力=「満洲暴走」本に岸信介が登場しない不思議>
友人が角川新書の満洲暴走という本を「読むように」と贈ってくれた。今朝ほども全体をペラペラめくってみた。満洲人脈を、戦後もとことん活用した岸をどう紹介しているのか、確かめてみたのだが、驚いてしまった。岸は一行も載っていなかった。視点を変えての本なのであろうが、安倍内閣の時の作品(2015年)を考慮すると、巧妙に歴史の真実を闇に葬る役割を果たしているだろう。
臥龍点睛を欠く作品だった。なぜ岸を外したのか。久しく叫ばれてきた「二キ参スケ国を誤る」という視点もなかった。当方のミスであれば幸いだが、岸については安倍同様、評価する材料が、国民目線では全くない。60年安保の犠牲者・樺美智子さんの悲劇を思い出す。彼女の友人だった池田行彦(自民党政調会長など歴任)は、岸に対抗した池田勇人の娘婿である。行彦とは大の仲良しだったが、病が彼を奪ってしまった。彼は気性がさっぱりした感じのいい政治家だった。むろん、東大生として60年安保反対の国会と官邸のデモに参加していた。加藤紘一も、である。
加藤が「日本は神の国」と神道理論を披歴した森首相に抗して、怒りの内閣打倒運動に突っ込んだ根源がここにある。
<岸信介の国粋主義が森喜朗経由で小泉・安倍晋三に継承>
「自民党派閥」は、少しく岸の国粋主義について言及した。長州の田布施の天皇狂ならぬ天皇教・皇国史観を、東京帝大時代にのめり込んでいた。当時の国粋主義者は、東京帝大の憲法学者・上杉慎吉が有名で、岸は彼の門下生だった。右翼の学生団体・七生会の指導者が上杉だった。岸は学生時代、この上杉・国粋主義に順じたことも有名だ。
この組織にロッキード事件の時の法相・稲葉修の実兄も参加していた。彼は戦後追放されて、政界を引退、後釜に実弟の、当時中央大学の憲法学者の修を推薦した。この時、弟に対して厳しい条件を一つだけ突き付けた。それは「いかなる場面であろうとも、岸に近づいてはならない。この約束を必ず守れ」「近づくと危ない目に合う」というものだった。このことで彼は平和軍縮派で反岸の宇都宮徳馬と固く結ばれた。
後年稲葉に「岸内閣反対の理由はなんなのか」と問い詰めてみた。「それはあの悲惨な侵略戦争を風化させることになるからだ」と明言した。彼の予告は安倍内閣で常態化した。安倍の改憲軍拡の嵐を、稲葉も宇都宮も認識していたことになる。
中曽根内閣誕生の立役者は、稲葉が中曽根逮捕をた、それ止めたそれゆえである。中曽根は政権を担当すると、これ見よがしに岸と何度も交流、稲葉の怒りを買った。さらに中曽根後継人事では、田中派越山会を継承した竹下登を指名したことで、稲葉の政治生活は自ら終止符を打って政界引退へと走った。中曽根は稲葉を裏切って、101歳まで生きた。
ロ事件で中曽根は救われて、政権の座につくや国家主義の鐘を鳴らし始めた。岸もまたGHQから解放されて、政権を手にしたもので、お互い友を呼ぶ関係にあった。中曽根と福田赳夫は同一選挙区だから、生涯、犬猿の仲である。岸と福田、福田と岸の娘婿の安倍晋太郎との関係にも、ぬぐいがたいヒビが入ることになる。清和会96人の中身は、中に手を突っ込むと、どうして四分五裂の状況にある。安倍の清和会会長就任は、決して甘いものではない。
欧米のジャーナリストは、安倍晋三を国粋主義者と事実を正確に表現したが、日本の新聞テレビは真実に蓋をかけた。岸は上杉から、晋三は岸から危険な戦前思想をそれぞれ伝授されてきたのだ。彼らには、戦後の今日においても、国家神道・天皇現人神の信仰が生きている。狂信的な面々である。
憲法の象徴に順じた、平成天皇を引きずり降ろした、安倍の裏の野望も見えてくるのだが、どうだろうか。福田・清和会と岸・安倍の清和会の二つの流れが、清和会に混在・渦巻いている。岸の国粋主義は、森の「神の国」、小泉の「靖国参拝」、安倍の「改憲軍拡」へと継承され、それが菅にも覆いかぶさっている。昭和の妖怪が、21世紀の永田町を徘徊しているのである。
<昭和の妖怪・満洲人脈が彩る永田町の今に要注意>
ほとんどの国民は、近代史を学んできていない。興味もない。しかし、満洲暴走本を紐解くと、日本の民族性とも関係していることが見えてくる。暴走は日本人の弱点である猪突猛進を、天皇制国家主義下の「玉砕」なる特別言葉が、現在も踊る日本である。
「まさか」が、当たり前のように、人々の目の前で起きる日本だ。駆け出し記者のころの自民党議員は、今からすると、まことに真面目で信頼することも出来た。決して「増税」や「改憲」を口にしなかった。改憲公約は、生長の家信者の平沼赳夫くらいだった。日本国憲法に従順な政治家が少なくなかった。中には護憲リベラルを堂々と口にする宮澤喜一などもいた。
今は違う。昭和の妖怪の愛弟子で、孫である安倍政権が10年も継続した。これは戦後政治の奇跡である。補完している公明党創価学会との関係は、後で触れなければならないだろう。
昭和の妖怪の徘徊を支える人脈が、今も存続しているからだ。この大事な一点を新聞テレビは、指摘しようとしない。言論界は、自らの首を、自ら締め付けている。その結果が、想像もできない新聞の部数減である。
パソコンや携帯電話のせいだけではない。真実を伝えるジャーナリズムの衰退を、国民が察知してしまったからである。読む価値のない情報、お上の発する情報の垂れ流しに気付かれてしまったのだ。
これからは通信社原稿と10数人のプロの書き手があれば、いい記事を報道することが出来る、そんな時代でもあろう。
そこで満洲人脈のことである。不勉強のそしりをまぬかれないのだが、電通こそが21世紀の特務機関として、政府与党にへばりついている事実を最近、気付いたばかりである。コロナのお陰でもある。
我が家に降りかかった東芝の医療事故の報道と、その後の展開(不起訴)にも電通が関与していた、どうやら断定できる。新聞テレビ報道基準を、電通が指示しているのである。新聞テレビは、憲法が言論の自由を付与しているのだが、現実は電通に頭を抑えられている。現在も、である。
東京五輪も電通の成果だった。商業主義の五輪を強行する電通を、今では納得することが出来る。安倍に次いで、菅も強行突破に本気である。人間の命は軽い、と電通は判断している。財閥・東芝も人の命に向き合おうとはしない。政府もIOCも、命よりも五輪強行に突っ走って恥じないのだ。
この電通のルーツもまた、満洲の特務機関・里見甫に帰着する。今の電通も里見機関そのものであろう。岸政権誕生と60年安保に貢献したであろう電通だった。60年安保の最終場面で、新聞が一斉に「打ち止め」をしたが、背後で暗躍したであろう電通が見えてくる。
アヘン王・里見と岸の出会いも興味深い。岸のアヘン利権も、まだ深く暴露されていない。岸が中国・大連から船で帰国する時の、荷の大きさを目撃した人物の活字を見たことがある。アヘン利権の成果に違いない。
後年、岸と佐藤栄作兄弟の関係に詳しい松野頼三の証言を紹介したい。彼は「佐藤さんは人を選んで付き合った。岸さんは、近づいてくると誰でも受け入れた」と明かした。
戦後右翼暴力団のドンで知られた児玉誉士夫は、その一人だが、彼は上海からプラチナなど戦略物資を飛行機で持ち帰った。これが自由党・民主党の政治活動費に化けたことは、もう知る人ぞ知るである。
侵略戦争に敗北しても、侵略物資を持ち帰って、その資金で政権を奪う保守党に呆れて、モノも言えない。
児玉の政界人脈は、鳩山一郎や岸から、中曽根へと移った。笹川良一はというと、中曽根のライバル・福田に食らいつき、今では息子の陽平が、岸の孫である安倍の面倒を見ている。安倍家の別荘は、広大な笹川別荘地の隣という。オウム真理教のサリン生産現場のあったところだという。オウム死刑囚を処刑した法相・上川陽子に満足した安倍、他方で彼女の出自が、いまもはっきりしていない。
<5・3憲法記念日=憲法敵視する右翼メディアの元凶=電通許さず>
今日は五月晴れの憲法記念日である。昨日の強風はやんで、さわやかな春風だ。窓を開けると、カエルの鳴き声が飛んでくる。このあたりの水田では、大方田植えが終わろうとしている。
子供のころ、梅雨の田植え時に、母は子供のノート代稼ぎにと、休むことはなく働いた。その母親が「戦争させるな」と口走ったのが、靖国参拝の小泉内閣の時だった。その母も100歳で亡くなって3年になろうとしている。
「戦争をさせないで」が戦後を生き抜いた日本人の倫理観だ。幸い、9条憲法は不動である。改憲軍拡をガンガン流布する右翼メディア、追随するNHKに油断してはならない。世論調査に惑わされるな、そして、もう一つのガンである電通を解体させたい。もう満洲人脈はいらない!
国民投票法とデジタル庁阻止も、目下の課題である。
2021年5月3日記(東芝不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)
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