http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/570.html
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http://www.kokusyo.jp/phone/15444/より転写
携帯電話やスマホの通信基地局とその周辺に住む住民らの間で、電磁波の安全性に関するトラブルが発生すると電話会社が常套手段として持ち出してくる主張がある。
それは、「自分たちは総務省が定めた電波防護指針(安全基準)を遵守しているので、絶対に安全です」と言うものである。
電話会社は、まるでオウムのようにこの主張を繰り返す。
果たして総務省が定めた安全基準は、本当に安全なのだろうか。
結論を先に言えば、安全ではない。危険極まりない。
その理由を理解するのに、難しい理論は必要ない。簡単に説明がつく。
わたしは、「安全」をPRする総務省の姿勢は、国民を欺く「犯罪」とかわらない考えている。
冷血と言っても過言ではない。
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まず、下記に示すマイクロ波の電波防護指針(安全基準)の国際比較を見てほしい。
数値が高ければ高いほど、規制がゆるやかになる。
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日本:1000μW/cm2(マイクロワット・パー・センチメートル)
イタリア:10μW/cm2
スイス:6.6μW/cm2
欧州評議会:0.1μW/cm2(勧告値)
ザルツブルグ市:0.0001W/cm2(室内目標値)
バイオ・イニシアティブ報告が推奨している数値(0.003~0.0006μW/cu )
※ザルツブルグ市の基準は、廃止されたという報道もあるが、筆者は確認できない。
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この比較表は簡略化しているので、日本だけが規制が緩やかな印象を受けるが、実は日本とは同じようにマイクロ波をほとんど規制していない国が大半を占める。
たとえばザルツブルグ市の基準は0.0001W/cm2であるが、同市があるオーストラリア国の基準値は900μW/cm2で、日本とほとんど変わらない。
つまりオーストリア国とザルツブルグ市の基準は、ダブルスタンダードになっているのである。
欧州の場合、フランスなど、他の諸国でも同じようにダブルスタンダードの現象が見られる。
国の基準とは別に、自治体が独自の勧告値や目標値を設定しているのである。
なぜか?
その理由を解明すると、総務省が設定した日本:1000μW/cm2がいかに危険な数値であるかが分かる。
国民を欺いていることが分かる。
◆◆◆
実は、総務省の電波防護指針は1989年に定められたものである。
約30年前である。
その際に交付された総務省の公文書を見ると、他の国々も同じように極めて緩やかな数値になっていることが分かる。
各国とも規制をゆるやかにしていたのは、1989年当時はまだマイクロ波による人体影響が問題視されていなかったからである。
1989年よりも以前の研究データに基づいて、電波防護指針が作成されたから、マイクロ波の危険性を指摘する論文はほとんどなく各国とも極めて緩やかな基準を設定したのだ。
この時期に考察点となったのは、マイクロ波の熱作用だけだった。
熱作用(焼けとなど)による人体影響だけを考慮すれば十分だと考えられていたのだ。
◆◆◆◆
しかし、携帯電話が普及するにつれてマイクロ波の研究も進み、マイクロ波には熱作用だけではなく、それ以外の毒性があることが分かってきたのだ。
たとえば、その代表格は遺伝子毒性である。遺伝子を破壊して、癌を発症させる作用である。
事実、2011年にはWHOの外郭団体である国際がん研究機構が、マイクロ波に発がん性がある可能性を認定した。
2018年に最終報告が行われた米国立環境衛生科学研究所によるマウスの実験でも、発癌性を認定している。
マイクロ波の安全性についての考えが変化してきたのである。
それに連動するかたちで欧米では、地方自治体が国とは別に独自の基準を設けるようになったのである。
あるいは条例を設けて、基地局の設置を規制するようになったのだ。
ところが日本の電話会社や自治体は、古いデータを根拠にして「総務省の電波防護指針を守っているから安全です」と住民に説明しているのである。
悪質としか言いようがないだろう。あるいは、「無知」の領域に入るかも知れない。
総務省が規制を厳しくしないのは、国民の健康よりも産業界の利益を優先しているからである。
◆◆◆◆
ちなみに電磁というのは、冒頭の図にあるように、電磁波はエネルギーが低いものでは、家電機器などから漏れる「低周波電磁波」がある。
また高いものでは、レントゲンのエックス線や原発のガンマ線など、さまざまな種類がある。
従来は、ガンマ線やエックス線などエネルギーが高いものについては、遺伝子に対する毒性があると考えられてきたが、最近では全ての電磁波に毒性があるという見解が主流になってきた。
このあたりの事情について、電磁波研究の第一人者である故・荻野晃也氏は、『携帯電話基地局の真実』の中で次のように述べている。
これらの電磁波のうちで、原爆の被爆者・被曝者などの研究から、「電離放射線(黒薮注:電離放射線とは、ガンマ線やX線を指す。詳しくは後述する。)が特に発癌の危険性が高い」と思われてきたのです。
ところが、最近の研究の進展で「電磁波全体が危険な可能性」があり、「共通した遺伝的毒性を示す」と考えられるようになってきたのが、現在の「電磁波問題」の本質だといってよいでしょう。
また、北里大学の名誉教授・宮田幹夫氏らがまとめた『生体と電磁波』にも、次のような記述がある。
エックス線もガンマ線も電磁波である。
人工の電磁波に比べてエネルギーが非常に大きいため、物質への浸透性が強く、生体へのダメージも非常に大きい。
しかし、極低周波から超高周波まで、人工電磁波も生体へのダメージは大きく、身近にある場合は障害を生じる。
放射線と電磁波はメカニズムが異なるが、同じように体内にフリーラジカルを生産し、DNAを破損してがんの原因を作る点では、同じような環境汚染源としてみることができる。
広島と長崎に投下された原爆の影響で、癌や白血病が増えたこともあって、かねてからガンマ線と癌の関係は定説となってきたが、実はマイクロ波など他の種類の電磁波でも、遺伝子に対する見解が変化してきたのである。
【参考記事】≪ビジネスジャーナル≫携帯電話基地局、周辺住民の「がん死亡率」高く…5G、一部欧州で中止、人体へ影響懸念
https://biz-journal.jp/2020/07/post_168531.html
転写終了
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