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【独占】吉村知事を酷評した泉明石市長が激白「菅総理にこび売って何もしてない」
https://dot.asahi.com/dot/2021042900003.html
2021.4.29 10:30 今西憲之 AERA dot.
吉村大阪府知事と菅総理(C)朝日新聞社
泉房穂・明石市長(C)朝日新聞社
大阪府は新型コロナウイルスの新規感染者が1260人に上ると4月28日に発表した。1日の感染者数としては過去最多。28日時点の重症者は379人となった。重症者向けの確保病床とすぐに使える「実運用病床」はいずれも337床となり、 重症患者の数が床数を上回る危険な状態が続く。兵庫県も新たに600人の感染が確認された。過去2番目に多い数字だ。
「吉村大阪府知事や井戸兵庫県知事に、無能、有害など言い過ぎた。撤回します。しかし、市長という立場でそう言いたくなる気持ちもわかってほしい。吉村知事、井戸知事は全然、やるべきことやってへん」
こう話すのは、兵庫県明石市の泉房穂(いずみ ふさほ)市長だ。大阪府の吉村洋文知事、兵庫県の井戸敏三知事のコロナ対応に食ってかかったことで発言が大炎上。その真意について、泉氏がAERAdot.編集部の取材に応じた。
泉氏の発言は、地元の兵庫県、大阪府のコロナ対策に向けられたものだった。2回目の緊急事態宣言を当初の予定より早く撤回するように2月、国に要請した大阪府や兵庫県。その結果、今、第新型コロナウイルス感染拡大の第4波で東京など首都圏より危機的な状況に陥っている原因の一つと泉氏は見ている。
しかし、吉村氏は未だに「大阪が緊急事態宣言を解除した2月末時点の陽性者の数は1日50人程度。専門家の意見も聞いて解除した判断自体が間違っていたとは思っていない」と判断を正当化している。
3回目の緊急事態宣言下にある大阪府と兵庫県だが、感染者は最多を更新し、後手にまわる対応が続いている。
「吉村知事への話ばかりがネットでとりあげられているそうですが、井戸知事も含めて言いたいのは3つです。国の政治家や知事が果たすべき責任は何か。国の責任はワクチン接種。それがあまりに遅いこと。都道府県の知事は病床確保が一番です。新型コロナウイルス感染拡大から1年も経ってなぜ病床が確保できず、今、大変な状況に陥っているのか。市町村は生活支援を必死にやっている。国や知事この1年間、何をやっているのか?この3つを私は言いたかったのです」
泉氏は衆院議員の現職中、刺殺された石井紘基氏の秘書から、衆院議員となり、2011年に明石市長に初当選した。だが、19年に区画整理事業をめぐって、職員に暴言を吐いた騒動で辞職。その時の職員への「火をつけてでも立ち退かせろ」というパワハラ発言で全国的に知られるようになった。しかし、すぐに市長に返り咲き、現在は3期目である。
東経135度、日本標準時子午線で知られる明石市は神戸市に隣接する、人口約29万人を擁する中核市だ。
なぜ泉氏は政治的に見ると「格上」とみられる吉村氏や井戸氏や菅総理をも新型コロナウイルス対策で激しく批判するのか。
「兵庫県、大阪府にコロナが広がって、この1年間で病床がどれだけ増えたのか? 知事にとってそれが一番重要な仕事だったはず。やれば病床は増やせたはずなのに、なんでせんかったん? やっていれば、今になってコロナの新規感染者、重症者の急増であわてる必要がなかった」
そして泉氏はこう憤慨した。
「市長では病院の設置、廃止などできません。病院を設置することも、潰すこともやれる権限があるのは知事。病床を増やす方法、なんぼでもある。コロナに協力すればベッド数を増やすとか非常時に協力しない病院は、地域医療に貢献していないと指摘すればいい。それに府や県は、府立、県立病院を持っている。そこの職員を人事異動させれば、すぐに人材は確保できる。そのためには思い切った予算を組むこと。私が知事ならしっかりと予算を組み、病床を増やしていました。できていないのは吉村知事と井戸知事の失政です」
とりわけ、泉氏が疑問視しているのが、吉村氏のコロナ禍における「私権制限もありうる」という発言だ。
吉村氏は泉氏の疑問に27日、こう反論した。
「私権制限は議論すべきです。これまでそれがタブー視されていた。諸外国では感染おさえるために制限すべきと、社会の安全性、命守るために必要という考えがあります。反対という明石市長のご意見もあるが論議すべき」
新型コロナウイルス感染拡大において、私権制限しても強い措置で抑え込む必要性を語っている。ちなみに泉氏と吉村氏は、どちらも弁護士だ。
泉氏は吉村氏の政治の師、橋下徹氏と司法修習生時代をともにしている。
「吉村氏、井戸氏ともに、病床を増やすという責任を果たしていないという点は共通している。だが、吉村氏はその責任を果たしていないのに、国民に私権制限まで押し付けようと踏み込んでいる。吉村氏は私権制限という暇あったら、知事の権限行使して、病床確保して先に責任果たすべきや。私権制限で国民に責任を押し付けているように感じます。司法試験に合格した同じ弁護士という立場で、吉村氏の発言は恥ずかしい思いやね」
そしてコロナ禍での大阪都構想・住民投票についてもこう疑問を呈した。
「吉村知事と松井大阪市長はコロナ禍の真っただ中、第3波の入口あたりになる昨年11月には大阪都構想の住民投票をやっています。2回目の緊急事態宣言を早く解除と国に言って、解除させた。そういう行動が今の大阪の状況を作り出していると感じます」
吉村氏、井戸氏への批判が報じられると、明石市役所には批判が殺到した。
「明石の田舎の市長が吉村知事に何を言うねん、お前こそコロナ対策、やっているのか、などの声ですね。けど、明石市は民間病院と交渉してベッド確保をやっています。権限ないですけど、やることやってます」
泉氏が吉村氏を激しく批判するのには伏線があった。2011年3月、東日本大震災で爆発し、今も原子炉を水で冷却し続ける福島第一原発。トリチウムなど放射性物質を含む処理水について菅義偉総理は海洋放出する方針を打ち出した。それを受けてか吉村氏は4月13日などの会見でこう発言した。
「政府から要請があれば、大阪湾の放出を検討する」
原発の処理水放出を大阪湾で請け負うというのだ。泉氏の実家は、明石市の漁師だ。神戸市で井戸氏が会長を務める「全国豊かな海づくり大会兵庫県実行委員会」が4月20日に行われた。その席上で泉氏は「隣から処理水を大阪湾に流すと言っている。大阪湾はつながっている。知事はそれをわかっているのか」と井戸氏に険しい表情で詰め寄った。
泉氏はさらにこう説明する。
「私のオヤジ、おじいちゃん、漁師でした。私は明石の海に生まれて育ってきた。大阪湾は、PCBやダイオキシンなどで汚されてきた歴史がある。そこに、原発処理水を流すと吉村氏はいう。海はつながっている。大阪のすぐ横ですよ、明石は。大阪湾は大阪のもんだけちゃいますねん。こちらに何ら相談なく、あんな発言はない。吉村氏は菅総理、官邸にこび売ってるだけや。国民の方を向いて政治をやってないわ。井戸氏も吉村氏に言うべきことは言ってもらわないと困る」
今年7月、退任表明している井戸氏の後継を決める兵庫県知事選挙が行われる。吉村氏が代表を務める大阪維新は、大阪府の財政課長だった斎藤元彦氏を支援する方向だ。一方、泉氏も知事選挙出馬が取りざたされている。今回のバトルの背景に兵庫県知事選があるのだろうか。
「明石市は私が市長になってこの10年で大きく変わり、住みやすい街と評価されるようになった。市民からこれだけご支援を頂いているので知事選挙の出馬はありません。知事選挙と吉村氏への厳しい指摘との関連はありません。市長ではできないことを知事にやってもらわねばならないので、きつく言っているだけです」
大阪と兵庫の感染者数の最多記録がこれ以上、更新されないことを祈るばかりだ。(今西憲之)
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