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※2021年4月26日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
鉄槌を食らった菅自民党 麻生政権の二の舞の末路 <上>
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/288441
2021/04/26 日刊ゲンダイ
(上から時計回りに)天下分け目の戦いを制した宮口治子氏、5回目の当選を決めた松木謙公氏、羽田次郎氏はゼロ当確(C)共同通信社
さかの3連敗に自民党は狂ったような大混乱 |
ようやく菅政権の終わりが始まった。菅首相にとって初の国政選挙となる25日の衆参3選挙で、スガ自民党が大惨敗。秋までに実施される衆院選の前哨戦で「1勝」を死守するため、党を挙げた総力戦で臨んだ参院広島選挙区まで失い、まさかの3タテを食らった。
陰湿で無能丸出しの菅は「選挙の顔」になり得ない。分かっちゃいても、ダメ押しの審判を下された自民は狂ったような大混乱だ。
贈収賄事件で在宅起訴された吉川貴盛元農相の議員辞職に伴う衆院北海道2区補選は、自民が候補擁立を見送って不戦敗。立憲民主党の松木謙公氏が5回目の当選を果たした。
新型コロナウイルスに感染した立憲民主党の羽田雄一郎氏の急逝による参院長野補選は、“羽田王国”での弔い合戦。初当選した弟の羽田次郎氏が有利な戦いを展開していた。
それで自民が力を結集したのが「政治とカネ」問題のド真ん中である参院広島。2019年の参院選をめぐる大規模買収事件で有罪になった河井案里氏の当選無効に伴う再選挙で、経産官僚から転身を狙った西田英範氏が野党系新人の宮口治子氏にアッサリ敗れたのだ。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は言う。
「歴史的な大敗です。広島はNHKによる期日前投票の出口調査で自民候補がリードしていたのに、投開票日4日前にひっくり返された。慌てた山口選対委員長が党幹部を集め、3連敗した場合の対応を協議。広島県連会長の岸田前政調会長に責任を押し付けるだけでは党内は収まらないし、菅首相を辞めさせるわけにいかず、かといって二階幹事長の首に誰も鈴を付けられない。党4役の山口選対委員長が身を引く公算大ですが、そうなれば麻生財務相ら派閥のドンが黙っていない。二階幹事長に矛先を向けるでしょうから、グチャグチャになりますよ」
有権者のまっとうな判断にテンヤワンヤとは情けない。案里陣営には党本部から血税を含む1・5億円の巨額資金が投入され、票の取りまとめを依頼した地元議員ら100人に約2901万円が渡っていた。しかも、1・5億円の使途はいまだ明らかにされないまま。露骨な金権体質の自民を支持しようものなら、民度が問われるというものだ。
「政治とカネ」だけでなく、安倍政権から続く嘘八百、総務省違法接待問題でもハッキリした政権私物化、コロナ無策、それでいて五輪だけ強行しようとする政権によって国民の暮らしと生命はメチャクチャにされているのだ。これだけ暴政の限りを尽くせば、さすがに選挙民も目覚めるだろう。
広島敗北は岸田県連会長(右)だけの責任ではない(落選が決まり支持者に頭を下げる西田英範氏=央)/(C)共同通信社
惨敗の背景に底なし金権腐敗と安倍・菅への不信任 |
惨敗の背景に横たわるのは自民の金権腐敗だ。3選挙のキッカケからして長野以外は「政治とカネ」。それでも自民は北海道で候補を立てず、有権者と向き合うことすら放棄。2019年の参院選で党本部が広島の河井夫妻に投じた1億5000万円の使途は依然、不透明なまま。完全に有権者をなめてかかっていた。
だから全敗回避を狙った広島でも自民は大逆風。前回衆院選で7つの小選挙区のうち6つを制した金城湯池で、2年前の参院選でも自民2候補への得票率は計55%。基礎票はケタ違いでも野党が一騎打ちを制した要因は選挙民の強烈な後押し。自民の金権体質に不満を爆発させたのだ。
広島の敗北は党県連会長として陣頭指揮を執った岸田前政調会長一人の責任ではない。8年以上に及ぶ安倍・菅政治に怒れる選挙民が不信任を突きつけたのである。現地を取材したジャーナリストの横田一氏が言う。
「参院広島選挙区は安倍・菅両政権の私物化政治の象徴です。2年前は、安倍前首相がかつて自分をコキ下ろした自民の溝手顕正氏“憎し”で刺客をぶつけた。白羽の矢を立てたのは、官房長官時代に菅首相が重用した河井元法相の妻で、ケタ外れの選挙資金を与える露骨なえこひいき。安倍・菅コンビの『私怨』と『縁故主義』が回り回って今回の再選挙に至った。低調に終わった投票率が地元のうんざり感を物語り、自民支持者にもソッポを向かれた西田候補が気の毒に思えたほどです」
よりによって選挙最終盤に菅原前経産相の新たな現金配布疑惑が浮上。「政治とカネ」が最大の争点だった広島では、この一件が河井夫妻の買収事件を改めて想起させ、自民候補にトドメを刺した。総力戦の果ての歴史的番狂わせは、底なし金権自民の自滅である。
百貨店も臨時休業(C)日刊ゲンダイ
追い打ちをかけたコロナ無策、緊急事態繰り返し |
「再び緊急事態宣言を出すことがないように、対策をしっかりやるのが私の責務」
菅は2回目の緊急事態宣言の全面解除を決めた先月18日、こう豪語。自らに言い聞かせたはずの決意を見事に裏切り、3回目の宣言発令に至った。「コロナ無策」が自民惨敗に追い打ちをかけたも同然だ。
政府のコロナ対策分科会の尾身茂会長が変異株について「早晩、主流になる」と警鐘を鳴らしていたのに、菅は聖火リレー開始直前に2回目の宣言を解除。最近は「大阪、兵庫の変異株は当時は出ていなかった」と釈明しているが、真っ赤な嘘だ。
解除前(17日)までに全国で399件も確認済みで、大阪は72件、兵庫は94件に達していた。
その程度の甘い認識だから、いつまでも感染拡大を抑えられず、宣言発令と解除を繰り返すのだ。知事会でも「過去の反省が生かされていない」(山口祥義佐賀県知事)などと批判が上がり、休業を余儀なくされた商業施設や飲食店が「補償が足りない」と、怒り心頭なのも当然である。
感染状況を見誤って宣言を解除し、変異株への対応を怠った揚げ句、よりによって国政選挙の最中に宣言の再々発令――。奮闘する自民候補にすれば菅に後ろから撃たれたようなもの。「政治とカネ」で吹き荒れていた自民への大逆風をさらに強めた。
「感染対策の『切り札』であるワクチン接種も遅々として進まず、泥縄式のコロナ対策のせいで国民生活は疲弊しています。感染拡大を抑止できず、政権の度重なる失敗への不満が無党派層を動かしたのでしょう。菅政権が国民に見放されたことが、ハッキリした選挙結果だと思います」(政治評論家・本澤二郎氏)
コロナ封じ込めが絶望的な首相と与党が、国民から総スカンをくらうのは当然だ。
※2021年4月26日 日刊ゲンダイ2面 紙面クリック拡大
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