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山口4区で広がるれいわ新選組のポスター活動 ボランティア45人参加し1日で300枚貼り替え
https://www.chosyu-journal.jp/yamaguchi/20783
2021年4月13日 長周新聞
れいわ新選組衆院山口4区総支部(下関市)では、同党候補予定者の竹村かつし氏と支援するボランティアによるポスター掲示活動が連日活発におこなわれている。下関市民をはじめ、県内外から集まったボランティアたちが、政治活動用のポスター(演説会告知用)を持って選挙区内(下関市、長門市)全域に散らばり、市民との対話を重ねながら一枚一枚掲示していく――活動の開始から約1年が経過した。安倍晋三前首相のお膝元で、長く「無風区」といわれてきた山口4区での政治活動を下から盛り上げる活動は日に日に熱がこもり、各地に目立ち始めたポスターとともにその活動が注目を集めている。
現在は、旧ポスターを新ポスターに貼り替える活動がおこなわれている。10日午前10時、ポスター貼り替え活動のために下関市役所前に集まったボランティアは、下関市内をはじめ、周辺の都市などから総勢45人。20代から70代まで、主婦、会社員、自営業者、退職者など、年齢や職種はさまざまで、この日初めて顔をあわせる人も多い。
「それぞれ生活や仕事があるなかで、たくさんの皆さんに集まっていただき、たいへん心強い。一人ではできなくても、みんなが力を合わせていくことで少しずつ変化が起こせる。頑張りましょう」と竹村氏が挨拶し、ボランティア同士で簡単な打ち合わせをした後、市内全域に散らばり、古くなったポスターを更新していった。
この日は、午後4時までの活動で300枚以上が更新された。
ポスターを貼る竹村かつし氏
活動を終えて集合したボランティアたち
一般民家の玄関やブロック塀、商店、事業所などに貼られたポスターは、1年間を通じて街の至るところに増えており、新しいものに貼り替える過程では市民からさまざまな声が掛けられた。
自宅の壁にポスターを掲示している土建業者の男性は「頑張ってほしい。下関は元首相のお膝元だが、そのおかげでオール与党化して緊張感のない政治が続いている。税金の使い方から、議員の資質に至るまで問題がありすぎる。先日の市長選を見ても過去最低投票率(37・52%)で選挙の体をなしておらず、実質無投票のような状態で現職が再選した。自民党でも地元出身の林(芳正)陣営は3区鞍替えシフトにともなっておとなしくなり、野党側も、この4年間で候補者選定を含めて準備しておかなければいけないのに動きがまったく見えなかった。このように地道な活動こそが大切だ。衆院選では、選出議員がこの8年間にわたって首相だった山口4区こそ主戦場にしなければいけないし、下関を変えないと日本は変わらない。ポスターはあちこちで目にするようになったが、もっともっと本人が露出して認知度を上げてほしい。れいわ新選組には、無風続きで白けた状態に風穴を開けるような活動をやってほしい」と期待を込めて語った。
店舗にポスターを貼っている60代の商店主男性は、「竹村氏本人が訪ねてきたが、プロレスラーとは思えないほど穏やかな印象だった。私たちは口先で上手をいうだけで、やることが真逆な人間は信用しない。こつこつと活動を積み重ねて、有権者に報告し続けることが必要だし、竹村さんにも私たち市民が知りたくても知り得ないことを演説して教えてほしい。小さな経営は、コロナで本当に厳しくなっている。この地域も高齢化が進んでいるが、みんなわずかな年金で細々と暮らしている。山口4区に挑戦するには、いろんな圧力があったり、勉強が必要なことも多いと思うが、どんなことも市民に知らせながら一緒になってやってほしい。自民党王国といわれるが、一強状態で傲慢になっている自民党に憤りを感じている人も多いので、期待している」と声を掛けた。
ポスター掲示に自宅の壁を提供している高齢男性は、「桜を見る会前夜祭をめぐる政治資金規正法違反で罰金刑になった配川筆頭秘書がまだ安倍事務所に出入りしているというが、表向き辞職した形をとって国民をバカにしていると感じる。モリカケにしても桜にしても、立派な犯罪ではないか。なのに検察も裁判所もおとなしすぎる。本当にこの数年で日本の政治のおかしさが加速した。今度ばかりは4区の有権者が声を上げないといけない。ポスター貼り、頑張って」と激励した。
量販店で働く年配男性は「これまで長い間自民党員としてやってきたが、福島原発の事故後に現地ボランティアに行って人々が置かれた境遇を見て、これまでなにをやってきたのか……と悲憤に駆られた。歴代下関市政の悪事も目の当たりにしてきたし、この間の汚れた政治を見て自民党から離れた。昔からの保守地盤である山口4区に挑戦するのは勇気がいることだが、真剣にやるのなら私も力になりたい」と激励を寄せた。
安岡沖洋上風力発電計画に揺れる安岡地区では、漁業者の女性が「今年も国の(洋上風力)促進区域に山口県は手をあげなかった。地元の反対が強いからこそ、市長も知事も賛成できないのだと思う。全国的にも風力やメガソーラーに反対する地域が増えている。それなのになぜ自民党は再エネの旗を振るのか。しかも、その資金は私たちの電気料金を値上げして負担させている。コロナ対策でも、国民には自粛させておいて、政治家や官僚は好き放題に飲み歩いている。飲食業の苦境にともなって水産物の値も下がり、生産者やその他の関連業種には支援もない。国民の生活が理解できる人に政治をやってほしい」と語った。
ポスター掲示に協力している市民は、多くは語らないものの「貼り替えていいよ」「頑張って」「ご苦労様」といって貼り替えを快諾する人が多くみられ、「隣近所や仕事の関係で表立ってはポスターを貼ることはできないけれど、応援してるよ!」という人も含めて、多くの市民から期待が寄せられた。
他にも、ポスターを掲示している事業所の女性が「本人が直接訪ねてきたが、その人柄に触れて頑張ってほしいと思った。もっと目立つところに貼りなさい」と親しみを込めてアドバイスしたり、40代の男性が追いかけてきて「山本太郎の演説に共感した。応援しているから頑張ってほしい」とスタッフに声を掛けた。
また、「コロナで輪を掛けたように景気が悪くなり、あちこちの店が閉店している。私たちの声を国に届けてほしい」と声を掛ける商店主など、ポスターの枚数が増えるに従って多くの反応が寄せられるようになっているのも特徴だ。
参加したボランティアの間でも「活動を始めたばかりの一年前は“一体、何者?”といぶかしがる反応が多かったが、ポスターがあちこちに掲示されて、“あ、あの竹村さんね”という親しみ深い反応が増えて活動しやすくなった」「これまで保守に属してきた人たちでも真面目な人ほど、現在の自民党に対して憤りを持っていると強く感じる。コロナでみんな苦労しているが、政治が人々を救済する気がなく、感覚が浮き世離れしていることに怒っていた。みんなの受け皿が求められている」と語られている。
「ガチガチの自民党地盤で年配の人ほど熱狂的な安倍さん支持者が多いという先入観を持っていたが、実際に回ってみると年配者ほど怒りが強く、快く協力してくれる。下関のイメージが変わったし、実際に市民と対話しなければ何も分からないと感じた」(下関市外からきたボランティア)という感想も聞かれた。
宣伝カーに声かけも
同時に、れいわ新選組は、赤くデコレーションした宣伝カーで市内を巡回し、国政における同党の政策やコロナ緊急政策の内容を訴えている。
下関市内では、竹村氏の声で「いまだ終息の兆しがみえないコロナの影響で、地方はかつてない危機に直面している。コロナ恐慌を食い止めるためには大胆な給付と徴収の免除以外にありません。イギリス、ドイツなど世界19を超える国々でも、コロナによる影響を受け、消費税の減税を実施している。ただでさえ生活が厳しい今こそ、消費への罰金(消費税)を廃止して、落ち込んだ地域経済を回復させましょう!」「コロナを災害指定にし、PCR検査の最大能力を1日、100万回に! 望めば誰でも検査可能な体制はつくれる。コロナ緊急事態では、医療現場で勤務する医療従事者や介護従事者の皆さん、そして食料品販売、タクシー、バス、トラック運転手、宅急便など輸送に関わる皆さんにも危険手当を支給する。地域社会を支えるエッセンシャルワーカーの皆さんの生活を守ります!」という訴えとともに、国債発行による大胆な財政出動でコロナ損失を徹底的に補償することや、水道・光熱費、社会保障料の免除などの政策を呼びかけている。
運転を担当したボランティアは「宣伝カーの隣に止まった車の窓が開いて、“頑張れ!”と声を掛けてくる人や、手を振ってくる人、写真を撮る人などが多くいて驚いた」「スタンドで給油をすると、店員さんから“うちにもポスターを貼っていいよ”と声を掛けられ、会話が弾んだ。“市民から縁遠い雲の上の存在とは真逆の政治家になってほしい”といわれるなど、その強い期待に応えられる活動をやらないといけないと身が引き締まる思いがした」と語っていた。
れいわ新選組は引き続きボランティアを募集しており、活動範囲を山口県内だけでなく、中国地方全域に広げていく方針を打ち出している。
街の至る所に貼られているれいわポスター(下関市内)
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