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※2021年4月1日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年4月1日 日刊ゲンダイ2面
【ただ罵る与党政治家に強烈な違和感】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) April 1, 2021
厚労省23人宴会は菅コロナ対応「自壊の象徴」
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/Elj2rtyEeA
※文字起こし
「正直言って、一体何をやってんだという思いを強く持った」(加藤勝信官房長官)
「怒りに震えた。(政府に)断固とした処分を求めたい」(自民党の世耕弘成参院幹事長)
「我が耳を疑うぐらいびっくりした。厚労省として厳正な対応を望みたい」(公明党の山口那津男代表)
政府・与党の政治家からは連日、これでもかと厚労省を口汚く罵る声が聞こえてくる。同省老健局の職員23人が、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために発令されていた緊急事態宣言が全面解除された直後、東京都内で深夜まで送別会を開いていた問題。田村憲久厚労相は31日の衆院厚労委で、「感染症対策を進める立場にある厚労省において、あってはならないことで、心よりおわびする」とあらためて謝罪した。
この問題で、田村は閣僚給与を2カ月分、自主返納。主催した老健局の真鍋馨老人保健課長は30日付で事実上の更迭となる官房付に異動となり、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分になったほか、課長補佐ら14人を訓告、5人を注意・指導に。管理監督責任を問うとして、樽見英樹事務次官を厳重注意に、土生栄二老健局長を訓告処分とした。
コロナ治療で苦しむ医療現場を知らない官僚
新型コロナの感染拡大防止に向け、政府が歓送迎会の自粛や4人以下の会食を呼び掛ける中で明るみに出た厚労省の役人による「23人宴会」。同省は3月下旬に職員が5人以上参加した会食が新たに2件あったことを明らかにしていたが、同じような宴会はほかにもあったのではないかと疑いたくなる。
この問題が深刻なのは、霞が関官庁の中でも、よりによって新型コロナ対策を最前線で所管する厚労省の役人が平然と“ルール破り”をしていたことだ。
政府のコロナ対策分科会は、感染リスクの高い「5つの場面」として、「飲食を伴う懇親会」や「大人数や長時間に及ぶ飲食」を例示して注意喚起し、同省もこの分科会の指示を踏まえ、国民や職員らに自粛を呼び掛けていたはずだ。
さらに送別会を開いた老健局は、老人福祉施設などの所管部局であり、施設の入所者らにクラスター(感染者集団)が発生しないよう感染対策を指導したり、監督・注意を促したりしている部署だ。施設の中には、感染防止のために外食そのものを控えている医療従事者も少なくないだろう。
国民には「不要不急の外出自粛」や「午後8〜9時までの外食」を強く呼び掛けながら、自分たちは深夜から未明にかけて大人数でどんちゃん騒ぎでは、誰だって「国や自治体の言うことなんて黙って聞いていられるか」と思うのは当然。老健局は今後、どの面下げて施設に対して監督・指導するつもりなのか。
医療ガバナンス研究所の上昌広理事長がこう言う。
「庶民は規制するが、(国家公務員の)自分たちは例外だと思っているのでしょう。コロナ対策で医療現場がどれほど苦労し、混乱しているのか。それが分からないのではないか。(宴会は)うっかりしていたのではなく、確信犯的に設けている。それだけに救いがたい事態だと思いますね」
政府のコロナ対策のいかがわしさが露呈した |
それにしても、緊急事態宣言が全面解除されていたとはいえ、この時期に送別会を開くことが適切か不適切なのかは、ちょっと考えれば子供でも分かるはず。主催した課長の真鍋は東北大医学部を卒業し、エイズ疫病対策課などを経た医系技官で、上司である局長の土生も同大医学部を卒業した医系技官だ。
そろって国の新型コロナ対策を担う厚労官僚の医系技官が、常識的な感覚すら欠落していたことにあらためて驚くが、裏を返せば、そんな専門家や厚労官僚らが自粛要請を無視し、深夜の大人数宴会をあえて強行したのは、もはや今の政府のコロナ対策を続けても感染拡大防止につながらないと分かっているから。すでに完全崩壊していると認識している証左ではないのか。
そもそも、政府が真剣にコロナ封じ込めに取り組んでいれば、台湾やシンガポールのように成功していてもおかしくなかった。
そうすれば今頃、送別会どころか、入学・卒業式や大規模イベントの開催はもちろん、深夜や未明の宴会だって可能だっただろう。ところがこの1年間、安倍・菅政権が新型コロナ封じ込めのために取り組んできた具体策は何もない。
ノーベル医学・生理学賞を受賞した京大特別教授の本庶佑氏らが、PCR検査の拡大と無症状感染者の隔離徹底――などを訴えても聞く耳を持たず、クラスター対策にこだわり続けた結果、新規感染者が急増。政府が今後の戦略や具体的な見通しもロクに示さない中、国民はひたすら自粛要請を強いられてきただけだ。
無意味な宣言延長を繰り返した安倍・菅政権
要するに、今もなおダラダラ続く新型コロナの感染拡大を招いている最大の理由は安倍・菅政権の無為無策。外食自粛や飲食店の営業時間の短縮要請もコロナ対策の失敗が根本原因なのだ。
緊急事態宣言だって、国民の私権を制限している発令中に、政府が医療体制の拡充や封じ込めに向けた具体策を打ち出すことが出来たはずだ。
つまり、新型コロナを本気で封じ込める気があれば、海外のようなロックダウン(都市封鎖)といった手法も取れたワケで、安倍・菅政権はその覚悟もなく、静観していただけ。そうして科学的根拠に乏しい無意味な宣言延長を繰り返してきたのだ。
政府はその政治責任をホッタラカシにしておいて、「第4波が来るから気を付けろ」「不要不急の外出は控えろ」「外食するな」などと言っているから笑止千万。その上、根拠がよく分からない“ルール”を示し、守らない国民を非国民扱いしているのだから何をかいわんや。負け戦なのに「欲しがりません勝つまでは」の戦時下と同じ状況、発想ではないか。
厚労省の「23人宴会」は言語道断だが、ただ罵るばかりの政府・与党政治家の姿勢には強烈な違和感しかない。緊急事態宣言下の銀座のクラブに飲みに行っていた松本純元国家公安委員長ら自民党の衆院議員や、公明党の遠山清彦前衆院議員に加え、「コロナ感染を何としても食い止める」と言った夜、自民党の二階俊博幹事長ら複数の知人と一緒に「ステーキ忘年会」に出席していた菅義偉首相に対し、加藤や世耕、山口は、今回のように痛烈に批判したのか。そうじゃないだろう。
同じことをやっても官僚は厳しく処分するが、政治家はおとがめなしなんてご都合主義にも程がある。
詰まるところ、厚労省の「23人宴会」は信なき政治の成れの果て。菅政権のコロナ対応の「自壊の象徴」なのだ。
政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。
「厚労官僚にとって、政府・官邸と分科会が主導するコロナ対策はどうでもいいことなのではないか。だから自粛要請も守らない。おそらく彼らは今の対策は的外れだと思っているのではないでしょうか。国民は厚労官僚すら守らないインチキな規制を一方的に押し付けられているわけで、今回の問題で、政府のコロナ対策のいかがわしさが露呈したと言ってもいいでしょう」
無能政府の怠慢で、国民の我慢はとっくに限界だ。
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