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※2021年3月19日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2021年3月19日 日刊ゲンダイ2面
【「打つ手なし」でバンザイの無残】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) March 20, 2021
コロナ無政府状態≠ニ化した後進国 日本の今後
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/RUpMeeGkfj
※文字起こし
首都圏1都3県で延長されていた緊急事態宣言が21日で解除される。18日、菅首相が記者会見で正式に表明した。
だが、足元の新規感染者数は増加の傾向が見られる状況だ。東京都の7日間の平均は17日の時点で前週の112%程度となり、7週間続いた減少傾向がついに増加に転じた。自粛疲れか「緊急事態宣言慣れ」なのか、春めいて暖かくなってきた陽気に誘われるかのように繁華街の人出も増えている。
「変異株の広がりにも警戒する必要があります。今が大事な時期であり、それぞれの地域の状況を踏まえ、国と自治体が一層協力しながら、しっかりと対策を続けてまいります」
だから宣言を継続するというなら、まだ分かる。だが、菅は会見で「今が大事な時期」と言って、解除を宣言したのだ。まったく整合性が取れていない。新規感染者数がピーク時と比べて大幅に低下したことと、病床逼迫が緩和されたことを解除決定の理由に挙げていたが、それなら2週間前に解除すればよかった。再延長の理由も曖昧だったが、解除の根拠もまた判然としない。
「首相の会見は、思考停止に陥っているように見えました。プロンプターの扱いに多少は慣れてきたようですが、まったく心に響く言葉がなかった。政府関係者が『もう打つ手がないから緊急事態宣言を解除する』と漏らしたという報道もありますが、それは本来、やれるだけのことをやって万策尽きたという時に使うべき言葉です。無料検査を拡充するなり病床を確保するなり、やれることはいくらでもあったのに、政府は何もやらず、ただ緊急事態を宣言して国民に我慢を強いてきた。それで、増加に転じた東京都の新規感染者数を追っているだけです。18日の会見でも何ひとつ新たな対策は示されず、無策と自己弁護に終始していた印象です。こんな状態で宣言を解除して、どうやってリバウンドを防ぐつもりなのか。再び感染が拡大したら、国民のせいなのでしょうか」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
営業時間が1時間延びるだけ
菅は会見で「マスク、手洗い、3密回避などの基本的な予防策を社会全体で共有し、続けていただくようお願いする」と呼びかけていたが、1年経ってまだナントカのひとつ覚えだ。この1年間の蓄積データは生かされているのか? 対策の柱に相変わらず「飲食」を挙げ、首都圏では宣言解除後も飲食店に21時までの時短営業を要請するというが、宣言中との違いは飲食店の営業が1時間延びるだけということだ。逆に言えば、これまでの宣言は何だったのかという話でもある。
無策でいえば東京都も同様で、キャッチフレーズだけで“やってる感”を演出してきたのが小池都知事だ。18日、時短要請に応じていない飲食店のうち、正当な理由がないと判断した27店に対し、特措法に基づく時短の「命令」を全国で初めて出したが、解除まであと3日の段階でやる必要があったのかどうか。
しかも、都内で時短要請に応じていない事業者は約2000店とされる中、今回対象になった27店舗のうち26店がイタリアンレストランなどを展開する「グローバルダイニング」の施設だった。見せしめ以外の何物でもない。“やってる感”のパフォーマンスだ。
グローバルダイニングは都の要請に対し、「民間、特に飲食店を狙い撃ちにした経済的我慢を強いる緊急事態宣言と時間短縮要請については不信しかありません」などと記した弁明書をHPで公表。命を守る具体策を実行せずに経済活動に対してブレーキを踏み続けることは「『指の先が化膿したので、腕を肩から切断』するような、ありえない愚策」と指摘し、「少なくとも外食は、それを必要とする人は、どの時間帯においても少なからず居ります」と訴えた。これにはネット上で賛同の声も広がっている。
国民が何人死のうがメンツ保って政権維持できればいい |
「東京都も政府も、もともと苦しい飲食店を救う気もないし、国民の命や生活を守る責任感もない。菅首相なんて、もう4月の訪米で頭がいっぱいなんじゃないですか。自民党の下村政調会長も、訪米で支持率アップして衆院解散などと言い出した。コロナ禍で困窮する国民のことなど眼中になく、自分たちの政権維持しか考えていないのです。戦前の軍部と同じで、国民が何人死のうが、やってるフリをダラダラ続け、無能を棚に上げて対策に効果があったと強弁し、体面さえ保てればそれでいい。これではたまらないと反旗を翻すのは当然で、自分の命は自分で守れと“自助”を押し付けられた国民が、それなら好きにすると街に繰り出すことは止められないでしょう」(政治評論家・本澤二郎氏)
来週には東京で桜が見ごろを迎える。東大の仲田泰祐准教授らの試算によると、21日に宣言が解除され、気が緩んだ都民が花見に繰り出せば、東京の1日当たりの新規感染者は5月第1週に1000人台を突破、ゴールデンウイーク明けの同月第3週には1300人超に達するという。
「どう考えても今は、何の対策もなく解除するタイミングではない。来週25日から予定通り聖火リレーをスタートさせるためとしか思えません。コロナ禍で世界各国の状況も不安定なのに、今なお東京五輪を開催するつもりのようですが、その五輪にしてもトラブル続きで、今週は演出責任者が女性の容姿を侮蔑するようなプランを構想していたことが週刊文春にすっぱ抜かれ、組織委の森喜朗前会長に続いて辞任に追い込まれた。人権後進国のイメージがまた広まってしまいました。人権意識のみならず、PCR検査の少なさなど医療体制でも他の先進国に後れを取っていて、日本は対策をしっかりしているから安心して五輪に参加してくれと世界に胸を張って言えるような状況ではありません。政治家や官僚はコロナ禍でも給料が減っていないから、平時と変わらない生活をベースに物事を考えているのかもしれませんが、国民生活も世界の情勢も様変わりしています。五輪のお祭り騒ぎよりも弱者の困窮にしっかり目を向け、現実を直視して欲しいと思います」(山田厚俊氏=前出)
カオスの中で第4波の必然
PCR検査数は先進国で最低水準で、ワクチンも自国で生産できない。コロナ対策アプリひとつマトモに動かせないのだ。「技術大国ニッポン」ではなかったのかと悲しくなるが、これが現実なのである。非科学的な精神論で国民の努力に依存し、飲食店に時短要請するだけ。これで「コロナとの闘いに打ち勝った証しの五輪」などできるはずがないだろう。
「裏金疑惑に競技場の設計問題、エンブレム、差別発言など、五輪では世界に恥をさらし続けている。聖火ランナーも著名人の辞退が相次いでいます。仮に開催できたとしても、悲惨な結末をたどりそうですが、そんな五輪のためにコロナ対策をなおざりにして、愚の骨頂と言わざるを得ない。後手後手対応の揚げ句に、打つ手なしで専門家もバンザイの現状は、コロナ無政府状態です。何もしない、できない政府なら要らないのです。総務省汚職の問題を見ていても顕著ですが、国会は形骸化し、官邸も霞が関もおかしくなっている。これだけ政治の無策が可視化されても、国民がこの政権を支持し続けるのは自殺行為です」(本澤二郎氏=前出)
端的に言って、政治はまったく機能していない。知恵も、リーダーシップも、責任感もない。この無政府状態のカオスの中、第4波の到来は必然だ。それで五輪中止も十分に考えられるシナリオで、そうなった時にはグチャグチャだが、誰がどう責任を取るのか。先の戦争と同じく「一億総懺悔」で国民のせいにされ、政府は責任追及から逃れかねない。対策も責任も国民に丸投げなんて、冗談じゃないのだが、先進国の幻想に浸っていたら、国民がバカを見ることになる。
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