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東北・関西で感染再拡大の不気味 全面解除で第4波が目前に
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286712
2021/03/19 日刊ゲンダイ
リバウンドはすでに発生(昨18日衆院議運委での菅首相、後ろは西村経済再生担当相)/(C)日刊ゲンダイ
首都圏1都3県に発令中の緊急事態宣言が期限通り21日に解除される。18日会見した菅首相は「感染者数には横ばい、あるいは微増の傾向が見られる。人出が増加している地域もあり、リバウンドが懸念されている」と語ったが、リバウンドはすでに起きている。東北や関西はもはや微増ではないレベルで感染が急増している。
宮城県と仙台市では独自の宣言発令 |
もっとも深刻なのが宮城県だ。宮城県と仙台市はきのう独自の「緊急事態宣言」を発令した。17日の過去最多の107人に続き、18日も98人の新規感染者が確認された。18日までの1週間平均は63.9人で前週の1.85倍。10万人あたりの感染者数は東京を抜いて全国最多だ。
原因はハッキリしている。2月に入り、宮城では感染者数が1桁になる日が続き、7日に県独自の「時短要請」を解除。さらに、23日からGoToイートまで再開してしまった。これで一気に人流が活発になったとみられている。感染拡大を受け、村井知事は今月16日にイート事業を再停止したが後の祭りだった。
人口の多い仙台市の感染拡大が飛び火したのか、東北は前週比大幅増の県が目立つ(別表)。
人口の多い仙台市の感染拡大が飛び火か(C)日刊ゲンダイ
各地でリバウンド発生の恐れ
先月末に、大阪、兵庫、京都3府県の緊急事態宣言が先行解除された関西も感染者数が急増している。18日の新規感染者数は大阪が2日連続140人、兵庫が3日連続70人を超えた。前週比の増加率も大阪1.4倍、兵庫1.66倍と目に見えて増加している。
3府県独自の時短要請は継続していく方針だが、緊急事態宣言の先行解除後、人の移動は盛んになっている。加えて、感染力の強い変異株が関西圏の感染拡大に拍車をかけている可能性がある。変異株の感染者数は全国1位が兵庫で2位が大阪。近畿2府4県全てで変異株が確認されている。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。
「多くのエリアで感染者数の増加傾向が見られるのだから、緊急事態宣言を解除するかどうか、もう少し様子を見るべきでした。緊急事態宣言を全面解除すれば、宮城や関西で起こっているリバウンドは、首都圏だけでなく各地で起きていくでしょう。春休み、歓送迎会、花見のシーズンに突入するタイミングでの全面解除は、人の移動を促す契機になります。いくら、政府や自治体がリバウンド防止を呼び掛け、時短営業を継続しても、昨年春のステイホームのような徹底自粛はあり得ない。結局、リバウンドは抑えられず、大きな第4波に見舞われ、再度、緊急事態宣言を発令せざるを得ないでしょう」
全面解除でどうなるのかは、宮城や関西を見れば明らかだ。全国の感染者数は前週比1割も増えている。第4波はすぐそこだ。
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