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菅首相の4月訪米は米国に絶対服従の姿勢を示すため 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/286653
2021/03/19 日刊ゲンダイ ※後段、文字起こし
米国のオースティン国防長官(左)とブリンケン国務長官(右)と面会し、お辞儀をする菅首相(C)ロイター
新型コロナウイルスの感染が拡大する最中に菅首相の訪米が公表された。
米国のバイデン大統領が世界の首脳の中で最初に直接会談をするのは菅首相だと、メディアは大騒ぎしているが、何のために菅首相は訪米するのであろうか。
中国・南北朝時代の詩人で、学者の沈約(441〜513年)の著書「宋書」は「倭」の五王について、こう記述している。
<高祖の永初2年(421年)、詔していうには、倭讃が万里遥々貢を修めた。遠方からの忠誠のこころざしは、よろしくあらわすべく、除授を賜うであろうと><讃が死んで弟の珍が立った。使いを遣わして貢献し、倭国王と称し、表して除正されるよう求めた。詔して倭国王に除した>
安倍前首相はトランプ前大統領が当選するや、訪米し、ゴルフのドライバーをお土産に差し出した。そして後々、F35戦闘機の爆買いを決めた。
安倍前首相を引き継いだ菅首相は早くから訪米を切望していた。まるで、倭の五王が中国から「あなたは日本の国王ですよ」と認めてもらいに出かけるのと同じである。
こう記述をすると「自虐史観」だと異論を唱える国民もいるだろう。
こうした図式は今日の日米関係にどこまで当てはまるのか。
ハーバード大学ケネディ行政大学院の初代院長だった人物にグレアム・アリソン氏(80)がいる。行政大学院は米国公共分野の指導層を育成する機関である。アリソン氏は第1期クリントン政権の政策担当国防次官補であり、彼がワシントン、学界での最も権威ある人物の一人であることには何の疑いもない。
彼は2020年3月号のフォーリン・アフェアーズに論文を発表し、こう記述していた。
<(冷戦時代米ソは勢力圏抗争をしてきたが)勢力圏とは「自国の影響下にある地域で、他国が服従することを求めるか、支配的影響を行使できる空間」のことだ>
<(冷戦の終結において)世界における複数の勢力圏が一つの勢力圏へとまとまりをみせたと言い換えることができる。強国がその意思を弱体な国に押しつけることに変わりはなかった。実際、他の世界は、アメリカのやり方で行動することが強要された。そうしなければ、体力を奪われる経済制裁から、公然たる体制変革までの、かなりの代償を支払わされる>
米国に恭順の意を示しに行く菅首相の姿を想像すると、日本国民として悲しくなる。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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