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10年後の被爆地<本澤二郎の「日本の風景」(4107)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/28305276.html
2021年03月07日 jlj0011のblog
<東芝製3号機上空の視察を回避した菅義偉・福島視察>
311東日本大震災から間もなく10年、その最大の被害拠点の東電福島原発の廃炉不可能が分かってきた。2月の福島沖大地震でも、深刻な事態が起きていた。そこへと不人気首相が近くまで視察に訪れたが、核爆発を起こした東芝製3号機上空をヘリコプターで視察することさえ回避した。
3・6福島視察に対して「菅は安倍とは違う。原発と向き合うだろう」との一部国民の期待を裏切ってしまった。
自身や家族のためなら、公的なルールさえ破る政治屋に、期待するほうが土台、無理ということか。国家主義ないしは国家主義亜流の政権の特徴は、弱者に寄り添う、民意に従うという当たり前の為政者の鉄則はないのだろう。
<安倍晋三の「制御した」大嘘を証明して見せた後継者>
菅は、安倍の7年8か月、女房役を務めてきた。東京五輪獲得に向けての嘘とIOC買収作戦にも積極的にかかわってきた。
「福島はアンダーコントロール(制御)した」という大嘘を、推進してきた。本来は「殿!ご乱心めさるな」と止める立場を、彼は放棄して、むしろアクセルを踏んで、東京五輪の推進役となってきた。
核爆発と水素爆発を起こした東電原発の廃炉が不可能であることも、菅はよくよく認識している。したがって、せめて自衛隊ヘリで上空から視察することさえも無理だと判断していたのだ。
筆者は違った。彼は福島県に入ると、自衛隊のヘリに搭乗したものだから、問題の前任者が「制御した」という現場を、上空から視察するだろうと判断した。さっそく菅の3・6日程で確かめてみたのだが、やはり原発を素通りして議員宿舎に辿り着いていた。
資格のないドラ息子を、大臣秘書官に大抜擢した政治屋でしかなかったことを、改めて国民に印象付けた。
<10年前の被爆地そのままをロイター通信が報道>
日本の報道機関は、電通と政府によって東北復興報道は、事実上、禁止されている。そこまでも、日本の言論の自由は封じ込められてしまっている。しかも、そのことを日本国民の多くが知らない。そこが重大なのだが、とりわけ東電原発の実情について、その縛りは強固だ。最近、朝日が回りくどく、国民によく理解できない記事を流したようだが、核爆発の東芝製3号機について全く言及しなかった。
ここまで落下してしまった日本の言論界は、体制擁護の新聞テレビとすべてが50歩100歩であることが理解できる。戦前の国家主義政治の復活の恐ろしい点である。
幸いなことにロイター通信が、福島の今を取材して放送した。ただし、これを見た国民は米粒ほどである。
要するに、東電福島も周囲の被爆地も、ほぼそのままなのだ。
<菅直人や枝野幸男は被曝者訴訟の法廷で弁護する義務がある!>
福島県飯館村の住民が、10年を目前にして「避難指示が遅れて被曝した」と裁判を起こした報道に、驚いた日本人は多かったのではないか。
既に莫大な予算・血税投入で、東北復興は完了しているはず、と思い込んでいる国民は多い。
どっこい血税の一部かそれ以上の大金が、やくざやゼネコンに流入していた。これの総括さえ回避する復興庁と政府である。追及しない野党だ。電通五輪優先で、東北復興は棚上げされてしまった政治責任が、安倍と菅と自公両党にあるのである。
311は2011年のことである。当時の政権は、民主党の菅直人と枝野幸男のコンビだったと記憶している。菅直人は3号機の核爆発を知ってか知らずか、現地に飛んだ。被曝したろう。官邸の枝野は、家族をシンガポールに避難させている。東芝製3号機の核爆発を知っていたかもしれない。
今回の遅れすぎた裁判に、二人は法廷で証言する道義的義務があろう。世界は反原発に舵を切った。一番先行すべき日本が、いまだに再稼働にアクセルを踏んでいる。狂っている日本政治の元凶が、戦前の国家主義だという真実が理解できれば、これまた当たり前のことなのだ。
国民は現実から目を背けてはならない。
2021年3月7日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
避難指示が遅れたため被曝(ひばく)した――。2011年3月の東京電力福島第一原発事故をめぐり、福島県飯舘村の住民29人が5日、国と東電に計約2億円の賠償を求め東京地裁に提訴した。福島第一原発の事故後、原発20キロ圏内の住民には避難指示が出たが、20キロ圏外の飯舘村は対象外だった。同村には事故直後の風向きなどの影響で多くの放射性物質が運ばれたが、政府は事故1カ月後の4月まで同村に避難方針を打ち出さなかった。
原告らは訴状で「高線量だと正しく知らされていれば、早期に避難でき被曝しなかった」と指摘し、国や東電の対応不備を訴えている。この日の会見で、飯舘村から福島市に移り住んだ原告の菅野哲(ひろし)さん(72)は「健康不安をずっと持っている」としたうえで、「けじめをつけないと死んでも死にきれない。福島の現状を広く国民にわかってほしくて東京地裁に提訴した」と話した。国は「コメントは控える」。東電は「真摯(しんし)に対応する」とした。原告を含む約3千人は2014年、被曝への慰謝料などを求めて国の原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)に申し立てたが、東電が和解を拒否し打ち切りになっている。(新屋絵理)
菅総理大臣は、午前中、福島第一原発が立地する大熊町を訪れました。そして、おととし4月に避難指示が解除された大川原地区にこの春オープンする商業施設を視察し、吉田淳町長から、施設の概要や、町全体の復興状況などについて、説明を受けました。これに対し、菅総理大臣は、原則として立ち入りが制限されている原発周辺の帰還困難区域について「政府として、将来的に必ず解除するという方針に全く変わりはい」と述べました.。
廃炉作業が行われている福島第一原子力発電所の1号機では、先月13日の地震のあと、原子炉を収めた格納容器の水位の低下傾向が続いていることから、東京電力は早けば5日にも注水量を増やす計画です。(時事)
福島第一原発では、溶け落ちた核燃料を冷却するため注水していますが、2月13日の地震のあと、1号機では格納容器の水位の低下傾向が続いているため、東京電力は監視を強めていました。そして3月4日の会見で、格納容器の底の部分から1メートル90センチほどあった水位が、70センチから1メートルほど下がったことを明らかにしました。(NHK)
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