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東北新社<上>菅首相の長男は総務省幹部との「パイプ役」 企業深層研究
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2021/03/03 日刊ゲンダイ
頭が痛い?(C)日刊ゲンダイ
菅正剛。いまや“時の人”である。菅義偉首相の長男で、衛星放送のチャンネルを運営する東北新社(ジャスダック上場)の前部長。先月4日発売の「週刊文春」(2月11日号)がスクープした、〈東北新社による総務官僚4人の接待〉が連日、国会で取り上げられ、広がりを見せている。
衛星放送は総務省の許認可事業だ。東北新社から高額の飲食接待を受けたことは国家公務員倫理法に基づく倫理規程に抵触する。東北新社は菅首相の威光を利用して官界工作をしていたのではないか、との疑惑が渦巻く。まさに政官財の癒着の構図だ。
秋本芳徳・前情報流通行政局長と正剛らが昨年12月10日に会食した際の音声データ(2月17日付文春オンライン)がトドメを刺した。BS、CS、スターチャンネルなど放送事業に関するやりとりがバッチリ録音されていた。
総務省は幕引きをはかる。先月22日、総務省幹部ら13人が延べ39回にわたり計60万円超の接待を受けていたとする調査結果を発表した。正剛が参加したのは21回。新たに判明した総務省職員8人は課長級が中心で衛星放送の担当課長や元課長も含まれる。総務省は職員12人中11人が国家公務員倫理規程に違反していたとして減給などの処分を実施した。
一方、“美人広報官”として知られた山田真貴子・前内閣広報官は、総務審議官だった2019年11月6日に接待を受け、和牛ステーキと海鮮料理などで7万4000円超の飲食費を負担させていた。この会合に、東北新社は、前社長や正剛ら4人が参加していた。ただ山田は昨年、総務省を退職していることから処分の対象にはならないが、菅首相が厳重注意し、給与10分の2の3カ月分に相当する額を一括で自主返納。3月1日に辞職した。
1990年代、金融機関による大蔵省(当時)、日銀への接待攻勢は悪名をとどろかせ、1人1万円程度は「ざぶん」、5万円前後は「どぼん」の隠語が使われた。この伝でいけば、総務審議官だった山田への接待は「どぼん」以上だったことになる。
監督官庁である総務省の官僚の接待はアゴアシ付きが“常識”といわれている。アゴは飲食代、アシは交通費(タクシーチケットなど)。東北新社の接待にはアゴアシ付きの案件が、多数、含まれていた。
菅首相には3人の息子がいる。
文春の報道によると、一番能力を買い信頼していたのは次男だそうで、大学卒業後、三井物産に就職して、「オヤジさんにうりふたつ」(三井物産幹部)といわれている。
三男は法政大学のアメフト部で活躍し、大手ゼネコンで働いている。
菅が頭を痛めていたのが長男、正剛だったそうだ。
正剛は81年、横浜市生まれだから、今年40歳。“湘南ボーイ”が集う逗子開成中学、高校から明治学院大学に進み、ミュージシャンを目指していた。
そんな正剛の行く末を心配したのだろう。
06年9月26日、第1次安倍内閣の総務大臣として初入閣した菅は、正剛を大臣秘書官に起用した。25歳の時だ。
菅は「週刊プレイボーイ」(09年6月22日号)で、こう語っている。〈秘書が選挙に出たので人が足りなくなり、「プラプラしていた」長男を採用した〉。大臣秘書官は官庁内に席はあるが、特別職なので出勤簿やタイムカードはない。特別職の公務員として税金から給与が支払われる。
翌07年7月5日まで総務大臣秘書官として務めた。
08年、首相と同じ秋田県出身で有力後援者であった東北新社の創業者・植村伴次郎に、正剛を「カバン持ち」として預けている。伴次郎、その長男で元社長の徹(ともに死去)の創業一族から首相は計500万円の政治献金を受けていた。
正剛は入社時から映画専門のスターチャンネルなどの衛星放送事業に関わってきたという。昨年5月、メディア事業部の趣味・エンタメコミュニティ統括部長に就任。東北新社グループの活ヘ碁将棋チャンネルの取締役を兼務していた。
「上層部から期待されている彼(正剛)の“特命任務”は総務省幹部とのパイプ役」(東北新社関係者)
そりゃそうだろう。総務省は菅首相の“天領”といわれているのだから。
菅首相は常々、「人事権を使って官僚を意のままに動かす」と公言している。官僚にとって最も大事な人事を握っているのだから最強の人だ。
「首相の長男が参加するという会合であれば、断れない」――これが官僚の本音だろう。
東北新社の接待攻勢は子会社が手掛ける衛星放送の認可・更新の時期に集中していた、との証言もある。
=一部敬称略
有森隆 ジャーナリスト
30年余、全国紙で経済記者。豊富な人脈を生かし取材・執筆中。「『ゴーン神話(マジック)』の終焉 日産を覆う不安の正体」(「月刊現代」2006年12月号)、「C・ゴーン『植民地・日産』の次の獲物(ターゲット)」(同09年1月号)などを執筆。「日産 独裁経営と権力抗争の末路――ゴーン・石原・川又・塩路の汚れた系譜」(さくら舎)を3月に上梓。
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