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田崎史郎が山田真貴子広報官辞職で菅政権を擁護しようと暴走!「入院は山田氏の判断」「7万円のうち3万円分しか食べてない」
https://lite-ra.com/2021/03/post-5811.html
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0301/ltr_210301_6401287687.html
2021.03.01 田崎史郎が山田真貴子辞職でも「入院は山田氏の判断」「食べたの3万円分」 リテラ
本日『ひるおび!』にも出演した田崎氏
一体、何度この茶番劇は繰り返されるのか──。菅義偉首相の長男である菅正剛氏ら東北新社幹部との違法会食が判明しながらも、菅首相が続投を決めた山田真貴子内閣広報官が、きょうになって入院していたことが判明、辞表を提出し受理された件だ。
菅首相の説明によると、山田氏は昨日2月28日に体調不良となり、「2週間程度の入院加療を要する」という診断を受けて入院。入院先から杉田和博官房副長官に辞意を伝えたといい、菅首相は「私自身はそういう状況であればやむを得ないという判断をさせていただいた」と述べた。
先週2月25日の衆院予算委員会では「辞職すべきでは」という追及に対して「今後、職務を続けていく中で、女性の目線、あるいはみなさまの考えをよく踏まえながら、改めてよく反省し、自分の身を顧みて、できる限り自らを改善していきたい」と答弁していた山田氏が、一転して体調不良を理由に辞職する──。しかし、この「体調不良」という説明を額面どおりに受け取る人は少ないだろう。
というのも、先週26日に菅首相は「山田隠し」のために6府県の緊急事態宣言解除にともなう記者会見を中止、ぶら下がり取材で済ませたが、このとき記者からの追及に逆ギレし、挙げ句、「首都圏で解除の方向性は出てないなかで総理大臣が発言するのは控えるべき」などと開き直って会見中止を正当化。「先程から同じような質問ばかり」と言い放った。
この菅首相の逆ギレは火に油を注ぐかたちとなったが、その上、本日の衆院予算委員会では菅首相出席のもとで山田氏も参考人招致されていた。集中砲火は必至だったわけだが、そんななか、急転直下で「体調不良で入院、辞職」となったのだ。
あらためて指摘するまでもなく、これまで政治家にスキャンダルが持ち上がると「有名病院にすぐに入院」ということが幾度となく繰り返されてきたが、菅首相が自業自得で追い込まれた結果、国会招致のその日にまたも「山田隠し」がおこなわれたと考えるのが自然だろう。
だが、そんななかで信じられない「菅政権擁護」を繰り出した者がいた。言わずもがな、田崎史郎氏である。
田崎氏は本日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に出演したのだが、番組中に山田氏の入院・辞意が伝えられると、「(入院で辞職というのは)僕は昨日の夜、8時半ごろにこういう動きになるだろうと聞いていた」とコメント。「本人の判断で入院して、退かれる場合もご本人の判断が最重要になると思います」「もし本人が辞められるという意志を固められるのであれば、それはそれで認めていくかたち」と言い、こう説明した。
「これ、なぜやめられたかについて、病気であるってことでずっと説明していくんでしょうけれども、党内や政府内で言われていることは、この7万円の問題が出てきたのは先週月曜日なんですね。その段階で辞任すると役人として傷がつくと。だから本人は続投を考えていたと。でも、このいろんな報道ぶり、あるいは先週木曜日の国会での説明を受けて、今度は山田さんへの風当たりが非常に強くなって、辞めないことがもっと大きな傷につながると。ということで、入院されたのかなあというふうに見られています」
■田崎が「入院も辞職も山田氏の意思」発言に続き「山田氏は3万円分しか食べていない」
田崎氏はなんと、山田氏が自分への風当たりが予想以上に強くなったため、自分の判断で入院したと解説したのだ。入院は普通、病状で医師が判断するものなのに、これでは、まるで山田氏自身が保身と批判逃れで勝手に入院したかような発言ではないか。
このあと、番組では視聴者からの「田崎さんに質問です。山田真貴子氏の意思での入院ってどういうことですか? 偉い人は病院にも顔が効くということですか? 病院まだ逼迫しているんじゃなかったでしょうか?」という質問が取り上げられたのだが、これについても田崎氏は「たぶん、かかりつけの病院があるんだと思いますよ。2回手術されているんで、だからその関係もあって入院しやすかったんじゃないですかね」と、あくまで山田氏個人のコネ、判断であるとの主張を変えなかった。
政権御用の田崎氏がこんなことを言い出すということは、官邸がすべてを山田氏の個人判断ということにしてしまうシナリオをつくり、それをもとに情報を流しているとしか思えない。
実際、田崎氏は辞職についてもあくまで「山田氏の意思」だと強調していた。普通に考えれば、官僚や部下に対して強権性を剥き出しにし、自分の意のままに人事をコントロールしてきた菅首相が「山田氏の意思」を尊重するなんてありえない。実際、山田氏の「続投」を決めたのも、「山田氏が辞めたら、芋づる式に総務省の幹部全員を処分しないといけなくなる」(朝日新聞デジタル2月24日付)からだと言われていたし、ぶら下がり取材の態度を見ても菅首相は「続投」で押し通せると踏んでいたのは明らかだ。ところが逆ギレで自爆してしまったために、今度は「辞職させよう」と判断を変えたのだ。そんなことはミエミエなのに、田崎氏は「山田氏の意思だ」と繰り返したのである。
さらに呆れたのが、山田氏の辞職がほかの接待を受けていた総務官僚の処遇に影響を与える可能性について問われた際、田崎氏が山田氏は“「あくまで病気で入院、退任」だから影響しない”と言い張ったことだ。前述したように一方ではそのあと、「風当たり強くなって本人の判断で入院した」と口にしたのに、何を言っているのか。
しかし、田崎氏は菅首相や政権に対してだけではなく、当の山田氏についても、わけのわからない論理で擁護しようとしていた。それは、山田氏が受けた7万円超えの違法会食についてのコメントだ。
「僕が聞いている話では、僕はお店も知っているんですけども、行ったことはないですけども、東北新社のみなさんは4万数千円のコースを注文しているんですよ。ただ、山田真貴子さんはその段階で大きな病気をされたあとなんで、『私、そんなに食べられません』ていうんで、3万円しか食べていないんですね。(3万円)の分しか。で、お酒も口につけるだけ。ワインに。そういう状況だったんですね」
「(会食同席者5人で)割ったら(7万円超えに)そうなるんですけども、山田さんご自身の意識として、そんなに高いものになったとは知らなかった」
なんと、田崎氏は“7万円超えの接待と言われているが、実際には山田氏は3万円分しか食べていない!”と主張しはじめたのである。
■『ひるおび!』では「総務省と放送業界のルーズな関係」に話をスリカエ「規制緩和」を主張
一体何を言っているのだろう。いまこれだけ問題になっているのは、国家公務員倫理規定で禁止されている利害関係者の接待を受けていたからであって、金額がいくらだろうと違法接待であることに変わりはない。「7万円ではなく3万円分しか食べていない!」って、そんなことを主張しても何の意味もないのだ。
これまでも田崎氏の政権擁護は「アクロバティック」と揶揄されてきたが、擁護にすらなっていない、論外の話をさも重大事のようにしたり顔で語る田崎氏……。もはやジャーナリストの看板を下ろすべき発言だが、しかし、田崎氏の擁護ははしご出演した『ひるおび!』(TBS)でも飛び出した。
本日放送の『ひるおび!』では、田崎氏はまたも「7万円ではなく3万円分しか食べていない」話を披露したのだが、その際、「もちろん(接待は)東北新社に下心があってやっていること」と言及しながらも、こんなことを言い出したのだ。
「僕はね、今回の問題、より大きな問題は、どうも旧郵政省の人たちと業界の関係がね、ちょっとルーズになっているんじゃないかなって気がするんですよ。で、あのー、放送行政って言葉があるように、行政が強い力を持ちすぎているんですよ。だから旧郵政の人たちに業界の人たちは接近しようとする。旧郵政の人たちはそれを受け入れるという関係で成り立っていったように思うんですね。だから根本原因はやっぱり、放送行政そのものを、もうちょっと改めていかないと。規制緩和しないと(いけない)」
おいおい。さんざん指摘されているが、総務省のあれだけの高級官僚を呼び出して接待をおこなうことなど、普通の事業者には到底無理な話であり、実際に官僚たちは「東北新社からしか接待を受けていない」と述べている。つまり、「菅首相の息子」がいるから官僚たちが東北新社の接待に応じてきたことは明々白々だ。
しかも、『モーニングショー』では、田崎氏は「菅さんが総務省に圧倒的な力を持っている」「そのなかでご長男から誘われたとすれば、それは行くだろうと。総務省内におけるほかの政治家とはぜんぜん違う」と言っていたのだ。
なのに、その問題を田崎氏は語らず、「総務省の旧郵政官僚と業界との関係がルーズになっている」「根本原因は放送行政」と主張し、さらには言うに事欠いて「規制緩和すべし」と訴えたのである。
「菅首相の長男だから忖度した」という根本的な問題をすり替えたのも酷いが、注目すべきは「規制緩和が必要」という田崎氏の主張だ。現在、総務省が東北新社のBS・CS事業を特別優遇してきたのではないかという贈収賄の疑いが濃厚になっているが、田崎氏は東北新社が優遇されたことも「規制緩和」だとして正当化しようとしたのではないか。
■田崎史郎氏は「総理をイライラさせた記者のほうにも問題ある」と報道陣のせいに
だが、田崎氏の“暴論”はまだつづく。このあと話題が先週の菅首相が逆ギレしたぶら下がり取材に移ると、田崎氏は「菅総理は冷静さを欠いた」としつつも、なんと今度は批判の矛先をメディアに向けたのだ。
「もうひとつ問題なのは、記者のほうの問題が僕はあると思っているんです。というのは、ぶら下がりやっているときに、これ内閣記者会との記者会見だったら、広報官が仕切って、だいたい各社同じように回しているんですね、1問ぐらいずつ。ぶら下がりでは1人で4問か5問くらい発した人がいるんです。で、4社ぐらいが代わる代わる質問していくんですね。だからね、質問するために質問してるような感じ? 総理をそこで足止めさせて、イライラさせて、それで総理がイライラして、『あー、イライラしてる』って感じなんですよ」
「僕だったらね、総理の考えをどうやって引き出すかっていうところに注力するんですよ。それはメディア側の責任だと思うんです。総理の考えを引き出すためにやっているわけですから。そうじゃなくて、やっぱり総理をイライラさせるために質問しているようなね、風景が見えた。(質問していたのは)新聞社ですけども。テレビも通信社も何もしていませんよ、そこは。むしろほかの記者はシラーっとしている状況だったんですよ」
言っておくが、普段の総理会見は「広報官が各社同じように回している」なんてことはない。実際、菅首相になってから、少なくとも東京新聞は挙手しているのに一度も指名されていないからだ。しかも、「1人で4問か5問くらい発した人がいる」とまるで問題行動があったかのように田崎氏は言うが、総理会見では内閣広報官が勝手に「更問いはするな」と言い張っているだけで、記者がそれを守る義務などない。むしろ、重ねて質問しなければ総理の一方的な主張で終わってしまうのだから、本来はあのように「更問い」がおこなわれるべきなのだ。もっと言えば、「ほかの記者はシラーっとしていた」というのが事実なのであれば、正式な記者会見を放棄されたというのに質問もせずボーッとしていたその記者たちこそ問題だ。
そもそも、「わざとイライラさせて本音を引き出す」というのは権力者に対峙した際の記者の常套手段であり、実際にアメリカでは記者たちがカメラの前で大統領や報道官を相手に厳しい質問を投げつけて丁々発止のやりとりを繰り広げ、本音を引き出している。田崎氏がそれをやらないというのは自由だが、しかし、時の権力者と非公開の場で会食し、そこで聞き出した一方的な主張を垂れ流すことしかしない人物に、オープンな場で国民の代弁者として仕事をまっとうしようとする記者を批判する資格など断じてない。
違法接待の事実は何も変わらないのに「7万円ではなく3万円分しか食べていない!」と何の意味もないことを主張してみせる人間が、至極真っ当な仕事をした他の記者を罵倒する……。さすがは安倍前首相や菅首相と同じ釜の飯を食ってきたお仲間、腐りきっているとしか言いようがないだろう。
(水井多賀子)
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