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※2021年2月27日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2021年2月27日 日刊ゲンダイ2面
【末期症状の菅官邸】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) February 28, 2021
目を覆う錯乱、迷走 始まった政権自壊の自業自得
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/0mVCaca27G
※文字起こし
ポンコツ政権の見るも無残な右往左往である。
政府は26日、緊急事態宣言について首都圏以外の6府県を今月末で先行解除すると決定。いつものように首相会見が開かれるはずが、官邸は前日25日に急きょキャンセルし、ぶら下がり取材に切り替えた。菅首相の長男による総務省幹部らへの違法接待問題が影響しているのは間違いない。
会見を仕切るのは、長男が勤める東北新社から7万円の接待を受けた渦中の山田真貴子内閣広報官。菅の長男に関する質問を、ゴチになった広報官がさばく光景は想像するだけで漫画だ。野党は「山田隠し」と猛反発だった。
今回の前倒し宣言解除については、政府分科会や諮問委員会の専門家から「かなり強いリバウンドへの危機感」が示されるなど慎重な意見が相次いだ。そうした“条件付き”解除だからこそ、一国のトップとして国民に出すメッセージは重要なはず。会見で丁寧に説明するべきなのに、自身の長男と側近の不祥事がネックになって開けないのは政権として致命的だ。
案の定、ぶら下がり取材では、会見を開かない理由に記者の質問が集中。菅は「首都圏が解除されてから全体を見た上で正式な会見をする」と繰り返したが、記者から再質問が飛ぶと言葉に詰まり、イライラする場面も。
最後は、「先ほどから同じような質問ばかりだ」とブチ切れて、18分間で立ち去った。いやはや、官邸は末期症状である。
行政がゆがめられた可能性
これまで「国民から見て当たり前のことをする」と再三、語ってきた菅だが、今回の“菅官接待”で当たり前の良心、良識すら持ち合わせていなかったことがハッキリした。
菅はかつて、国会議員の世襲を批判。2009年の麻生政権末期には、インタビューで「世襲を許せば自民党は死ぬ」とまで語っていた。
ところが、自らは06年の総務相時代に、「ブラブラしていた」という理由で当時25歳の長男を税金で給料が支払われる大臣秘書官に就任させたのだ。
案の定、ぶら下がり取材では、会見を開かない理由に記者の質問が集中。菅は「首都圏が解除されてから全体を見た上で正式な会見をする」と繰り返したが、記者から再質問が飛ぶと言葉に詰まり、イライラする場面も。
この時に出来上がった長男と総務官僚のパイプが、今回の接待問題にもつながっている。世襲議員よりよほどタチが悪いだろう。
結局、父親の威光を背景に動いた長男を菅が黙認してきた結果、放送行政がゆがめられたのではないのか。
その一端が見えたのが、25日の衆院予算委員会での共産党・藤野保史議員の質疑だった。総務省が18年5月にまとめた「衛星放送の未来像に関するワーキンググループ」の報告書案が、昨年12月にガラリと変貌。「インフラ(人工衛星など)の利用料金の負担軽減」といった、「(東北新社などの要求が)全部盛り込まれている」(藤野議員)という。
さらに、東北新社の「接待攻勢」の大半が18年5月から昨年12月の約2年半に集中。総務省の調査で判明した延べ39回の接待のうち33回が、同期間内に行われていた。また、期間中、最も職位の高い総務審議官に初めて接待があったのが19年11月。山田・現内閣広報官への高額接待だったのだ。藤野議員は「何らかの仕上げの接待だったのではないか」と指摘。「仕上げ」の接待の見返りが、東北新社への便宜だったのではないか。
「単純な懇親や情報交換が目的だったのなら、喫茶店や貸会議室、庁舎内の一室で行えば十分でしょう。一民間企業が高い費用をかけて高級料理店で官僚を接待する理由は、便宜目的以外に合理的な理由が見つかりません。度重なる接待によって、行政の決定が東北新社に有利な方針に変わっていったように見えます。モリカケ問題同様、行政がゆがめられた可能性は高いと思います」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)
菅は「長男とは別人格」とすっとぼけていたが、これだけの動きを知らなかったのなら、度を越した“放任主義”だ。
関係者を国会招致し、調査するしかない |
総務省は今後、検証委員会を立ち上げ、調査するというが、真相解明はとても期待できない。これまで、ゴマカシを繰り返してきたのが総務省だからだ。
秋本芳徳・前情報流通行政局長はもともと、会食で衛星放送の話題が出たかどうかについて「記憶にない」と国会で答弁していたが、文春オンラインで会食時の音声が明らかになると一転、「発言はあったのだろう」と渋々認めた。
山田氏も当初、会食について「明確な記憶はない」としていたが、後に「7万円会食」が発覚すると、25日の予算委では「同席したのが菅首相の長男とは分からなかった。そうであっても私には大きな事実ではない」と答弁した。
これには、“総務官僚”出身で山田氏の“大先輩”に当たる前鳥取県知事の片山善博氏が呆れていた。
26日放送のTBS系「ひるおび!」で、「総理の長男が声をかけたから、こういう接待が繰り返されたということを消したいんでしょう」と喝破。「誰とメシ食うなんて、私は関係ないですと聞こえる。極端な話で反社の人が(会食の席に)いたらどうするんですか」「(自らを)おとしめるようなことは言わない方がいい」とバッサリだった。
官僚が正体不明の人物と会食するわけがないのだ。要するに、長男との関係性を薄めることで、菅父子をかばったわけである。
早期幕引き狙いの菅政権のことだ。検証委による調査も、嘘とゴマカシ答弁のつじつま合わせで、お手盛りになるに違いない。このまま逃れようなんて、国民は許さない。
「行政の不祥事の検証を、行政自身ができるはずがありません。自分たちに有利な結果を導き出すのが目に見えています。本当に真相解明する気があるのなら立法府に調査を委ねるべきです。関係者を国会招致し、徹底的に調べるしかありません」(五野井郁夫氏=前出)
ビジョンなく行き当たりばったり
菅は首相就任時、「国民のために働く内閣」と自らキャッチフレーズを付けた。だが、これまで一体、国民のために何をやってくれたのか。政権発足半年足らずで、目を覆うばかりの錯乱、迷走続きである。
特に新型コロナウイルス対策は、何もかもがメタメタ。第3波が襲来しているのに経済を優先するあまり「GoToトラベル」を停止しなかった。国民の批判が高まり、暴落する内閣支持率に狼狽してストップする醜態だった。さらに、2度目の緊急事態宣言の発令も遅れた。年末の「想像を超える」感染者激増に加え、小池都知事はじめ自治体にケツを叩かれ、ようやく発令に踏み切った時には、感染者が病院にあふれ、病床不足で医療崩壊を招いた。
極め付きが“国家プロジェクト”のワクチン接種計画の破綻だ。「感染対策の切り札」と国民の期待感をあおったくせに、肝心のワクチンはEU規制や外国メーカーの都合に振り回され、わずかの量しか日本に届かない。「全国民分を6月までに確保」の“公約”も「年内」へ先送り。接種スケジュールは二転三転し、高齢者向けは「4月12日開始」と言っても、本格化するのは5月以降だ。
26日もワクチン担当の河野大臣が「(高齢者向けは)6月いっぱいで自治体に供給を完了することができる」と豪語していたが、もはや誰も信じない。
政治評論家の森田実氏が言う。
「コロナ対策でガタガタして政権を放り投げた安倍前首相の後に、菅首相は満を持して登場したものの、『GoTo』勝負で一発当てようとして失敗した。ビジョンがないから行き当たりばったりなのですよ。長男の問題でも、関わった官僚は謝罪と減給という甘い処分ですし、山田広報官は続投。これで幕引きなどあり得ません。裏目に出て追い詰められるでしょう。4月の国政選挙後にでも総辞職するしかない」
政権の自壊が始まった。全ては自業自得である。
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