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※2021年2月22日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2021年2月22日 日刊ゲンダイ2面
【反対すれば袋叩き】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) February 22, 2021
日本を覆う 五輪ファシズムの怖さ
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/ASl1zHVm7E
※文字起こし
異論を封殺し、5カ月後の開催を何が何でも強行するつもりか。このところ、東京五輪・パラリンピックをめぐって自民党や大会組織委の傲慢、勘違い発言が相次ぎ、その強権ぶりにはウンザリさせられる。
組織委の森喜朗前会長の女性差別発言は論外だが、それでボランティア辞退者が続出すると、自民党の二階幹事長は「瞬間的なもの」「どうしても辞めたいなら、また新たなボランティアを募集する」と言い放った。
さらには、島根県の丸山達也知事が聖火リレーを中止する意向を表明すると、地元出身の竹下亘元総務会長が、知事の発言を「不用意だ」「注意する」と上から目線で断じたことも注目された。知事は国会議員の部下ではない。竹下のエラソーな発言は、何の権限があってのことなのか。
「自分たちは特権階級で、逆らう者は許さないというおごりが自民党にしみついている。知事の立場として、県民を守るためにどうすればいいか考え、意見表明しただけなのに、袋叩きなんて異常です。島根県知事は、政府や東京都のコロナ対策が不十分なことを理由に、五輪の開催自体にも疑問を呈している。世界中でコロナが収束していない状況で、本当に五輪が開催できるのか、開催すべきなのかという問題提起は、一般国民からすれば極めて真っ当な感覚であり、五輪ありきで何でもかんでも進めようとする中央の方がおかしいのです」(政治評論家・本澤二郎氏)
丸山知事のもとには数多くの賛意や奨励の声が寄せられているという。共感するコメントを発している知事も少なくない。丸山知事は25日、竹下ら地元選出議員に、聖火リレー中止の意図を説明するため上京する方針だ。
G7は五輪開催を支持したわけではない
聖火リレーは1カ月後の3月25日に福島県でスタートする。しかし、組織委からは新型コロナウイルス感染防止のガイドラインがまだ示されていないという。全国知事会会長の飯泉嘉門徳島県知事は、聖火リレーの具体的な実施方法を示すよう組織委に求めている。
聖火リレー実施の警備費用などは自治体が負担するが、五輪による経済的な恩恵は東京近郊に集中する。
それなのに「聖火リレーをやらせてやっている」「黙って従え」と上から目線で押し付けられても、地方自治体はたまったもんじゃない。それで万が一、感染が拡大した際のリスクも引き受けるのは自治体であり、一般国民なのだ。だから、世論調査でも6〜8割が五輪の延期・中止を希望している。
19日夜、G7は新型コロナ対策などを話し合う首脳会議をオンラインで開催。初参加の菅首相は会議後、ぶら下がり会見で「今年の夏、人類がコロナとの闘いに打ち勝った証しとして、安全・安心の大会を実現したい。そうしたことを私から発言いたしまして、G7首脳全員の支持を得ることができました」と胸を張った。
これを受け、大手メディアは「G7、五輪開催支持」などと大本営発表を垂れ流しているが、G7の公式ステートメントを見ると、こうある。
「We support the commitment of Japan to hold the Olympic and Paralympic Games Tokyo 2020 in a safe and secure manner this summer as a symbol of global unity in overcoming COVID―19.」
つまり、G7が支持したのは「安心・安全な東京五輪を開催するという日本の決意」であり、五輪開催そのものではない。
それをあたかも今夏の五輪開催をG7首脳が支持したような見出しを掲げて伝えることは、ミスリードにつながる。
大新聞と系列テレビは五輪スポンサーで利権の一翼 |
「G7の声明までゴマカす政府にメディアが協力するのは異様ですが、大新聞がそろって五輪のスポンサーになり、系列のテレビも含めて利権の一翼を担っているから、どうにかして大会開催の世論を喚起しようと足並みをそろえているのでしょう。当初は東日本大震災からの復興をアピールする『復興五輪』を名目に、経費をかけない『コンパクト五輪』だったはずが、いつの間にか『コロナに打ち勝った証しの五輪』にスリ代わり、開催経費も過去最大だった2012年ロンドン五輪を上回って3兆円を超えるといわれている。そんなカネがあるのならコロナ対策に回してほしいというのが国民の本音で、多くの国民が開催すべきでないと考えていても、すでに数十億円のカネを出している大メディアは決して五輪中止とは言わないのです。民間企業が今夏に世界中から100万人を集めるイベントをやると言ったら、何を考えているのかと呆れられ、バッシングされるでしょう。それを国が主導し、大メディアが追従している現状は、不気味なほど国民感情とかけ離れています。組織委の森前会長から橋本聖子会長に看板をすげ替えたところで、利権構造は何も変わっていません」(本澤二郎氏=前出)
橋本聖子新会長も、玉突き人事で再任の丸川珠代五輪担当相も、「誰もが安心できる大会」とか「女性が就いたことがメッセージ」とか言っているが、組織委会長、五輪担当相、開催都市の知事が3人とも女性になったからといって、クリーンな大会になるわけではない。とにかく五輪を開催したいという政権の意思が、コロナ対策をおざなりにしてきた。
延期・中止を求める国民世論の方がマトモ
五輪開催は絶対だから関連経費が膨らむことは不問みたいなムードもある。衆院予算委では、五輪の観客向けアプリを73億円かけて調達することも明らかになった。国内向けの接触確認アプリ「COCOA」の開発費が約4億円だから、その20倍だ。アスリートや大会関係者、観客の約120万人が利用する想定で、なぜこんなに経費がかかるのか。予算委で質問された菅は「正確な数字は知らなかった」と、まるで他人事だった。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「国民の多くは、安全に開催できるなら五輪をやってほしいと思っているでしょう。同時に、そんな状況ではないことも分かっている。状況によってはG7の中からも選手団を派遣しない国が出てくるだろうし、選考会や練習試合もままならない中で、フェアな大会が開けるわけがない。国民世論の方がマトモです。無観客で開催することになれば、巨額の血税をつぎ込んだアプリも無用になってしまう。そもそも、緊急事態宣言の再発令や延長、ワクチン接種の開始など、すべてのスケジュールが五輪に合わせて決められている。そこに科学的根拠はありません。五輪開催を政権浮揚の材料にしたいのでしょうが、政権維持と利権しか考えていない。国民の命と健康より五輪を優先し、異論を封殺する姿勢は“五輪ファシズム”と言って差し支えないでしょう」
開催にシャカリキになっているのは日本政府と東京都、スポンサー企業だけ。
コロナ禍で日々の生活に苦悩し、お祭り気分どころでない国民はドッチラケなのだが、開催圧力が日本を覆う。五輪予算をコロナ対策に振り向けてもらえたら、どれだけ救われる人がいるだろうか。
五輪開催の高揚感を追い風に解散・総選挙に突入したいという政治的思惑は分からんでもないが、国民生活は疲弊している。五輪開催に回す予算と人員があるのなら、目の前のコロナ対策に投入してほしい。そういう本音を口に出せば、権力から目の敵にされる。「いつか来た道」を思わせる閉塞感だ。
国民だって、平和の祭典を喜んで迎えたい。それがかなわないのに、我慢を強いるだけの五輪に何の意味があるのだろうか。
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