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※文字起こし
森会長辞任はネット社会が後押し スポンサーやIOCも動かす 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285399
2021/02/19 日刊ゲンダイ
ドタバタ劇の極み…(橋本聖子五輪相)/(C)日刊ゲンダイ
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の女性蔑視発言を巡る一連の動きはドタバタ劇の極みであった。第1幕は、森会長の蔑視発言が報じられ、批判が高まったにもかかわらず、政府・自民党は静観。しかし、国内外で批判の声が広がり、五輪スポンサーも相次いで発言を問題視する声を上げたため、結局、森会長は辞任に追い込まれた。
第2幕は、辞任を決めた森会長が、日本サッカー協会(JFA)相談役の川淵三郎氏(84)に後継を要請。ところが、「密室談合」との批判が出て白紙撤回となった。第3幕は、新会長候補としてアルベールビル冬季五輪スピードスケート女子1500メートル銅メダリストの橋本聖子五輪担当相(56)の名前が取り沙汰されたものの、ネットでは過去のセクハラ疑惑が指摘されている始末だ。
そして第4幕は、東京五輪・パラリンピック組織委員会の候補者検討委員会が一本化する方向で調整に入った橋本会長ですんなり決まるのかということだろう。
一連の騒動では、従来の日本政治の在り方と異なる展開があった。これまでのように政府・自民党がOKと言っても、世論が強く反対し、押し切れなかったことだ。
森会長の辞任表明前、世論調査の約8割が「辞任すべし」と回答していた。ところが、橋本五輪担当相は辞任を求めない考えを示し、自民党の世耕参院幹事長も、森氏について、「余人をもって代えがたい」と発言。同党の二階幹事長も、「森氏が発言を撤回したので、それでいいのではないか」などと突き放していた。
これまでのパターンであれば、森会長辞任の話もウヤムヤで終わっただろう。舛添前東京都知事が「一緒に仕事をした私は、評価すべき点も言う。今回、森氏の功績を語らない五輪関係者に絶句」などとコメントしていたのも、従来であれば、勝ち組に乗った発言だった。
しかし、今回は違った。辞任を求める市民はスポンサー企業に抗議し、スポンサー企業は森会長批判に動いた。これがIOC(国際オリンピック委員会)を動かし、森会長の辞任が決まった。
川淵氏についても、過去の体罰や、対韓国、新型コロナ問題に対する発言がSNSで拡散され、辞退に追い込まれた。
橋本氏も、セクハラ疑惑について英BBC放送や韓国の中央日報がすでに批判的に報道している。
世論が急速に形成されるネット社会では、過去の問題ある言動は瞬時に現代に蘇るのである。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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