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橋本組織委会長が議員辞職を拒否するワケ 税金泥棒と批判
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/285496
2021/02/20 日刊ゲンダイ
バッジは外したくない(C)日刊ゲンダイ
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の新会長に就任した橋本聖子参院議員が、いきなり迷走している。19日午前、組織委会長をやりながら国会議員を続け、自民党籍も維持したまま北海道連会長も続投すると宣言したが、「政治的中立性が保たれない」と批判の声が上がると一転、午後になって自民党本部に離党届を提出。道連会長も辞任することになった。
橋本氏はこれまで、国際オリンピック委員会(IOC)や自民党から、党籍を置いたまま会長職を務めることの了解を得たと説明。大臣職を辞するだけでお茶を濁そうとしていたが、特定政党の議員のままで組織委会長をやれると考えていた方がおかしい。「自民党のための五輪か」と批判する声が上がるのは当たり前だ。国会議員も辞めるのが筋だろう。
橋本氏が「お父さん」と呼ぶ森喜朗前会長も、会長職と国会議員の兼務は想定していなかったという。前東京都知事の舛添要一氏がツイッターでこう明かしている。
<都知事のときに組織委の森会長と東京五輪の準備を進めたが、森さんの健康状態もあって、万が一のときを考えた。そのときの了解事項は、政治家が就任するときには国会議員の職は辞するということであった。そうしないと、五輪憲章がうたう政治的中立性が担保されないからだ>
議員辞職について、橋本氏は「尊い議席は、このまま守りたい」と言ってかたくなに否定している。
「橋本さんは数億円といわれる実父の借金を背負っているらしいから、辞めるに辞められないんだろう。ただ、組織委会長の報酬と“二重取り”なんてことになれば、世論の反発を招いてしまう」(自民党関係者)
組織委の「役員及び評議員の報酬並びに費用に関する規程」を見ると、月額10万円から200万円まで20段階あり、橋本氏は最高額の200万円という臆測も飛んでいる。
本当なのか、組織委に確認すると、「事実ではない。森前会長と同じく役員報酬はもらっていません」(広報部)とのこと。そうなると、ますます議員は辞められない。
主要閣僚ポストの密約も? |
「橋本さんが“掟破り”で国会議員の身分にしがみつくのは、五輪後に重要閣僚のポストが約束されているからという噂も流れている。しかし、国会議員は組織委会長の片手間にやれるような仕事ではないはずです。選挙で国民の負託を得たと同時に、税金が投入される。しかも今は通常国会の真っ最中ですよ。採決時だけ出席するというのでは税金泥棒でしょう。就任の挨拶で『会長として全力を尽くす』と言ったのだから潔く議員を辞めて組織委会長に専念するべきです。どうしても国会議員がいいなら、五輪を成功させて、また立候補すればいいじゃないですか」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
議員を辞めたくないなら組織委会長を引き受けなければよかった。スピードスケートと自転車競技で7回のオリンピックに出場した「五輪の申し子」が、個人や政党のエゴを優先して五輪憲章も無視とは皮肉な話だ。
橋本聖子組織委新会長 自民党に離党届を提出(2021年2月19日)
2021/02/19 ANNnewsCH
橋本聖子組織委会長が自民党に離党届を提出。
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