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案里氏が議員辞職で再選挙に 自民党は広島県民をなめるな 郷原信郎「これだけは言いたい!」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285231
2021/02/16 日刊ゲンダイ
過去に例を見ないほどの多額の現金買収(河井克行、案里夫妻)/(C)共同通信社
2019年参院選を巡る多額現金買収事件で有罪判決を受けた河井案里氏が議員辞職、有罪確定で当選無効になったため、参議院広島選挙区の再選挙が4月25日に行われることになった。
同日、収賄罪で在宅起訴された元自民党の吉川貴盛元農相の辞職を受けての北海道2区補欠選挙と、立憲民主党羽田雄一郎参議院議員の死去に伴う参院長野補欠選挙が行われる。自民党は、北海道では、「政治とカネ」問題の逆風を警戒して、候補者擁立を断念し、長野も、「弔い合戦」で野党側優勢という状況だ。
そこで、自民党本部は、菅内閣にとって初の国政選挙となる4月補欠選挙での全敗を避けるために、案里氏の辞職による4月再選挙を画策し、水面下で後継候補の選定作業に入っていたと報じられている。定数2の広島選挙区では、自民党の圧勝が続いていること、1議席を確保している野党側は、次回選挙での重複を避けるため本気で候補者を擁立しないとの見通しから、自民党への批判があっても勝てると判断したとのことだ。
しかし、河井夫妻の事件は、過去に例を見ないほど多額の現金買収を、選挙直後に法務大臣に就任していた克行氏が中心となって実行し逮捕・起訴されたという衝撃的な事件だ。
しかも、自民党本部は、広島県連の強い反対を押し切って案里氏を2人目の候補として擁立し、現職の溝手顕正氏の10倍の1億5000万円の選挙資金を提供しており、克行氏の公判では、会計担当者が、買収資金の一部の原資が党本部からの資金だったと供述していることが明らかになっている。しかも、案里氏擁立の背景には、安倍晋三氏と溝手氏との確執や、溝手氏を支持する広島県選出の岸田文雄氏と菅義偉氏との次期総裁を巡る争いがあったとされている。
当時、広島県連が案里氏の選挙への協力を拒絶しており、河井夫妻側にとって、県政界の有力者に案里氏への支援拡大のための資金を提供する手段は現金の直接手渡しぐらいしかないことは、1億5000万円の選挙資金を提供した党本部側も認識できたはずだ。ところが自民党は、まだ有罪が確定したわけでもない北海道の補選での候補者擁立を「潔く」見送る一方で、広島では案里氏有罪確定で再選挙に持ち込んで勝利をもくろんでいるというのだ。広島県民をなめているだけでなく、国民をバカにしているとしか言いようがない。
案里氏有罪確定を受けて、自民党本部が行うべきことは、案里氏の選挙に対する党本部側の対応について、客観的事実を調査し、事件の背景・構造と原因を明らかにして、再発防止を図ることであり、それは、政権与党としての最低限のコンプライアンス対応だ。広島再選挙に向けての党本部の画策が二階幹事長主導だとすれば、森会長女性蔑視発言擁護以上に責任は重い。
郷原信郎 弁護士
元東京地検特捜部検事。1955年、島根県生まれ。東大理学部卒。83年検事任官。「告発の正義」(ちくま新書)、「虚構の法治国家」(講談社)など著書多数。
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