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計算尽くの税金泥棒。河井案里氏が2月3日を辞職日に選んだカラクリ
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2021.02.12 『きっこのメルマガ』 まぐまぐニュース
公職選挙法違反事件で1月21日に有罪判決を受け、およそ2週間後に自ら辞職した河井案里氏。その理由について「争いを長引かせるのは本意ではない」と語った案里氏ですが、実は姑息かつ周到な計算があったようです。今回のメルマガ『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、なぜ案里氏が「2月3日」というタイミングで辞職したのか、その真実を白日の下に晒しています。
アルパカお姉さん河井案里の野望
ツイッターなどで「アルパカおばさん」と呼ばれている元自民党の河井案里について、あたしも右へ倣えで「アルパカおばさん」とツイートしたことがあるのですが、調べてみたら河井案里は1973年生まれの47歳、あたしより1つ年下でした。あたしは自分より年下を「おばさん」と呼んでしまったのです。これは、自分自身をも「おばさん」だと認める愚行であり、「墓穴を掘る」とはこのことです。
…というわけで、1月21日に公職選挙法違反(買収・事前運動)で「懲役1年4月、執行猶予5年」の有罪判決を受けた「アルパカお姉さん(笑)」こと河井案里は、「判決の内容には納得しかねる」とした一方で「これ以上、争いを長引かせて混乱を生じさせることは私の本意ではない」として、控訴せずに判決を受け入れました。しかし、これは大嘘です。本当の理由は最後まで読めば分かります。そして、河井案里は2月3日に参議院に辞職届を提出し、本会議で許可されて同日付で辞職となりました。
それでは皆さん、ここで問題です。河井案里は1月21日に判決が下ったのに、どうして約2週間後の2月3日まで辞職届を提出しなかったのでしょうか?答えは簡単です。2月に入ってから辞職すれば、1月分の議員歳費が満額で貰えるからです。さすがは税金泥棒、こういう部分だけは姑息&周到ですね。
そんな河井案里ですが、2019年7月に当選してから今年2月3日に辞職するまでの20カ月間に受け取った、毎月の議員歳費、文書通信交通滞在費、夏と冬の期末手当(ボーナス)などの合計が「4942万6514円」となりました。そして、2020年6月に逮捕・勾留されてからは1日も働いていませんが、逮捕から辞職までの期間だけでも、約2200万円も貰っているのです。何もせずに日々の食事まで国民の税金で賄われながら、約半年間で2200万円です。こんなに貰えるなら、自分も拘置所へ行きたいと思った人もいるでしょう。
で、ここからが大問題なのです。河井案里は地元の市議らに現金をバラ撒いて票集めをして当選した「イカサマ当選」だということが裁判で決定したため、公職選挙法上は「当選無効」となります。そのため、2019年の広島選挙区の参院選自体が「無かったこと」になり、4月に「再選挙」が行なわれます。通常の議員の辞職や死亡などによる欠員の補充は「補欠選挙」ですが、今回は選挙全体をやり直す「再選挙」なのです。
そうなると、河井案里はそもそも当選しておらず、国会議員にもなっていなかったことになりますから、これまでに手にした「4942万6514円」は、すべて返還する義務が生じます。実際、今回の河井案里と同じく秘書の連座制で「当選無効」になった東京都の区議が、当選してからの議員報酬約1,000万円の返還を求められ、支払いに四苦八苦したという前例もあるのです。
しかし、河井案里の場合は、1円も返還しなくて良いのです。何故なら「当選無効」となる前に自ら辞職届を提出し、参議院の本会議で許可されたからです。これで河井案里の「辞職」が決定したため、今後「当選無効」となっても、あくまでも「辞職」として扱われ、過去の議員報酬などの返還義務は生じないのです。
つまり「有罪判決から約2週間後の2月3日に、控訴せずに参議院に辞職届を提出した」という河井案里の行動は、1円でも多く国民の税金を自分のフトコロに入れた上で、これまでの報酬を1円も返還せずに済む方法だったのです。考えられるすべての選択肢の中で、自分に取って最善の策を選択した河井案里は、まさに「税金泥棒の鏡」であり、安倍晋三や菅義偉が応援演説で「自民党のホープ」と絶賛して1億5,000万円も注ぎ込んだだけのことがある人物と言えるでしょう。
それから、4月に行なわれる広島選挙区の参院選の「再選挙」には、当然、莫大な費用が掛かりますが、これは国政選挙なので、あたしたち全国民の納めている税金から支出されます。本来なら原因を作った河井案里が支払うべき費用ですが、こんな費用まであたしたち国民が尻ぬぐいさせられるのです。「立つ鳥、後を濁さず」どころか「イタチの最後っ屁」…ではなく「アルパカの最後っ屁」ですね。
その上、河井案里を当選させるための現金バラ撒きを主導したダンナの河井克行は、未だに辞職せず、1日も働いていないのに毎月の議員歳費を受け取り続けているのです。この前代未聞の税金泥棒バカップルによって、あたしたち国民の納めた税金がどれほどかすめ盗られたのか、それを思うと、真面目に税金を納めるのがバカバカしくなって来ます。
自民党政権は「働き方改革」とやらで、国民に「同一労働同一賃金」を押し付けましたが、それならあたしは聞きたい。朝早くから夜遅くまで国民のために走り回っている国会議員と、犯罪を犯して逮捕・勾留され、1日中ずっと拘置所にいる国会議員のどこが「同一労働」なのですか?と。どうして毎日働いている議員と1日も働いていない議員が「同一賃金」なのですか?と。
報酬というものは労働の対価です。普通は働かなければ貰えません。1日も働かずに半年間に2200万円も貰えるなんて異常すぎます。それも、原資はあたしたち国民の税金なのですよ?こんなデタラメがまかり通っているのは政治家くらいでしょう。あたしは、国会議員の報酬も国民と同じく「同一労働同一賃金」にして、仕事をしていない期間は支払いを停止すべきだと思います。そうでもしないと、いつ、第二第三の「アルパカお姉さん」こと河井案里が、自民党から出て来るか分からないからです。(『きっこのメルマガ』2021年2月10日号より一部抜粋・文中敬称略)
image by: 菅義偉 − Home | Facebook
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