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森喜朗氏の長女が告白「父が問題を理解するのは年齢的に難しい」
https://www.news-postseven.com/archives/20210212_1635338.html?DETAIL
2021.02.12 16:00 NEWSポストセブン
孫娘から見て森喜朗氏はどんな人?(写真/AFP=時事)
大騒動の末、森喜朗五輪・パラリンピック組織委員会会長が辞任を表明した。本誌・週刊ポストはこの辞任表明の直前、騒動の際に祖父を叱り、今回の件では「ショックで寝不足となり会社で倒れた」という森氏の孫娘と長女の2人に話を聞くことができた。以下、孫娘との一問一答だ。
――孫娘として今回の件をどう思いますか?
「祖父の発言は本当に不適切だったと家族もみんな思っているんです。もちろん世の中にご迷惑をおかけしたとすごく反省はしています。が、会長である前に私たちの大事な家族なので体を大事にこれ以上無理せずにしてもらいたいです。自分たちの83歳の祖父であり父であるので」
――家族から見て女性蔑視は感じたことはありますか?
「まったくそんなことはないです。女性だけの家族なので。本当にそんなことは自分たちにとってはなくて、女性のことも大切にしているっていうふうに思っています。私たち家族はまた別のところに住んでいて、一緒には住んでないんですけれども、普段から距離はないので。そんな女性蔑視みたいなことを感じたことは自分たちにはありません。
ごく普通のおじいちゃんであり、お父さんであり、っていう印象しか自分たちにはなくて。みなさんのお父さんやおじいちゃんと同じだと思います。何よりも家族のことを一番大切にしてくれているので」
――世代的に今と価値観が違っていたのではないでしょうか?
「そうですね。たぶん、悪気があったわけではないと思います。もちろん発言は不適切だったんですけれども。現代の日本の、なんていうんですかね、ジェンダーレスのことは確かにそこまですごく理解していたわけではないと思うんです。ただ、決して蔑視する意識がなかったことは家族はみんな分かっています」
――お孫さんから見て森さんはどんな方ですか?
「やっぱり義理をすごく大切にしてるというか。責任感が本当に強い。みんなのためにやりきるぞっていう思いがあった。誤解を与えてしまったとは思うんですけど、やっぱりこう、決めたことをみんなのために、喜ぶ顔が見たいと思ってやっていたことは、私たちしか知らないと思います。
スポーツ選手のために張り切ってやっているのは、何が何でもやるぞっていうよりもJOCが決めて、日本でやるっていうのが決まったのであればできることはやりたいっていうことなのではないか思います。何が何でもやるっていうのは語弊がありまして、コロナなんか関係ないっていう意味ではなく、いい形でできたらいいよね、そのために自分ができることはやるっていう思いなんじゃないでしょうか」
――もともとおしゃべりが上手ということですか?
「寡黙なほうではないですかね、やっぱり。たぶんみなさん思っている印象と、記者さんが今言ってくださったような、話が好きっていうのは。そうなのかもしれないですね。あんまり言えないので、すいません、失礼致します」
続いて彼女の母親(森氏の長女)にも話を聞くことができた。家庭では「弱い存在」なのだと明かした。以下、一問一答だ。
――お父さんに今回の件ではどのようなお話をされたのですか?
「本当にご迷惑をおかけしていることは家族は十分わかっていますし、お騒がせしていることも分かっているので、それに関しては特に話していません。
発言自体は重く受け止めているので、本人もああいう性格ですし、口がああいう風に滑るというか。それもあって混乱してしまうので、またこれ以上何かを言ってしまってはということもあるので。これ以上はごめんなさい」
森喜朗氏は五輪・パラリンピック組織委員会会長の辞任を表明(時事通信フォト)
――世代的にジェンダーレスを100%理解するのは難しいのかどうか、娘さんとしては今どんなお気持ちですか?
「まあ、もちろんあの、おっしゃる通り娘からの視点からいえば今のそういうジェンダーレスの話を100%理解するのは年齢的にも難しいかなって。あくまでも83歳の自分の父という視点でみれば、もちろんそうなんですが、たぶん今の立場とかからは、それは許されないことなんだっていうことは、重々、わかっております。なので私たちからはそれしか言えないんです。今はそういう世の中の流れにもなっていますし」
――「娘に叱られた、孫が倒れた」とか報道が出ていましたが?
「もちろん、精神的にもちょっと私の娘のほうが不安定にはなっているかなと思います。それは本人が叱られるというよりも、(孫娘が倒れたことの方が)ショックではあったと思います」
――これだけ批判されると、ご家族は辛い部分もあるのかと思いますが?
「はい。ただ、無責任なことだけはしない人だとは思っていますので。考えもあるのかもしれないですけど。彼の、父なりにというか、今の会長なりに責任あることは考えているとは思いますけど、私から何かを申し上げるということはありません」
――家族から見て、女性蔑視の部分とか感じられることは?
「もちろんそれは全然ないです。女性のほうが全然人数も多いですし。いつももう私たちのほうがもうしゃべって、しゃべるスキを与えないぐらいなので」
――威張ったりすることはないんですか?
「ないです。そんなのは全然ないです。私のほうが全然強いですから、はは」
森氏と付き合いの深いジャーナリストの田原総一朗氏は、森夫妻と3人で食事をした時のエピソードをこう語る。
「森家は完全なカカア天下でした。食事をした時、奥さんは『あなたが総理大臣で東京で偉そうな顔をしている時に、私は地元を最敬礼して回っていたんだ』と言っていましたが、森さんはそれに一言も返せなかった」
家庭での姿勢を外でも貫くことができていたら、こんなことにはなっていなかったのか。
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