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(回答先: コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲 投稿者 中川隆 日時 2021 年 9 月 28 日 16:53:31)
ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud, 1892 - 1974)
時代に即したフランスらしい機知を感じさせつつ、留学して吸収したブラジル的情熱も持っているところが個性となっている。悪くない曲を量産しているが分かりやすい代表作が無い。何から聴いたらいいのか分かりにくい。ほとんどの作品はバランスと総合性を兼ねた魅力作というレベルに達しておらず微妙な出来である。その点でやはり一流感が足りない。
管弦楽曲
Le Carnaval de Londres, op. 172 (1937)
ロンドンの謝肉祭:「乞食オペラ」の旋律による組曲
3.5点
平明で明るくて叙情的。ロンドンといっても、もっと田舎街の穏やかな盛り上がりを連想させる。陽光の眩しさが目に痛いほどの風景。祭りの楽しさに心がウキウキする。メロディーが分かりやすくて無駄な捻りがなく、素直に愉しい気分で聴ける。また聴きたくなる。演奏や録音がよいからかも。
バレエ音楽
屋根の上の牡牛 Op.58
3.3点
愉しい音楽だが、まだ初期で成長途上である感が強い。バレー音楽でのミヨーの美点との相性の良さ発既に強く感じられる。彼の南欧的な明るさやリズム感の良さやブラジル風や複調の活用や含む多くの要素が作品として結実してスタイルを確立している点で、重要な作品であるのが分かる。多彩で豊富な楽想のてんこ盛り感がよい。代表作と呼ぶに相応しい作品である。しかし、創作の頂点はまだこれからという感じである。
世界の創造
3.5点
黒人の音楽らしさは、ガーシュインやラヴェルほど分かりやすくないし、徹底的でもない。音の動きにエッセンスのようなものが時々登場する感じだ。とはいえ、このジャズをいち早く取り入れて世界の創造を表現する音楽を作るという創造性は高く評価したい。楽器編成が小さくて、室内楽的な楽しみもあり、各楽器が個別に躍動するのがまた良い。単純ではないが適度に聴きやすく分かりやすい。
青列車
3.0点
なんだろう。平明すぎてありきたりな場面が多すぎる。フットワークの軽さがない気もする。一流作曲家ならではの領域には届いていない気がする。とはいえ、バレー音楽におけるミヨーのスタイルは確立していて十分に楽しめるものではあるが、これなら他の作曲家でも書けそうな気がする。そこが物足りない。
吹奏楽
フランス組曲
3.3点
平明で聞きやすいとは思うが、ちょっと平明すぎて複雑さとか聞き応えのようなものが足りない。変化はあって楽しめる曲でありおそらく生演奏で聴くと感動できそうに思うが、音源で聴くとそれほど感動しない。とはいえ凡作ではなく、所々に聴きどころが用意されている。
交響曲
交響曲第1番 Op.210 (1939/1940年初演)
3.3点
優美で田舎的な中にオサレが混じったような感じ。短いし、堅苦しくなくて分かりやすく聴きやすい。交響曲らしい力の入った感じというよりリラックスした曲と思ったが、楽章の構成や内容は割とすんなり交響曲として受け入れられた。わりと重厚で鋭角的なところと、舞台音楽的な派手さを併せ持つオリジナリティがある。後半が良い。田園的で舞台音楽のような活気と描写的な雰囲気のある1楽章。スケルツォに相当する映画音楽のようでヘンテコ要素がいい感じに入っていて面白い2楽章。3楽章の緩叙楽章も2楽章もオーケストラの使い方がよく、メロディーも楽しめてなかなか良い。4楽章は冒頭で派手にやったあと、バレエか映画音楽のような曲。通俗的だが、耳を楽しませる意味ではなかなか良い。
交響曲第2番 Op.247 (1944/1946年初演)
2.5点
全然交響曲に聞こえない。組曲くらいにしておくべきでは。一般性や構築性がないし、楽章間の関連も感じられない。そして曲として何がしたいのか、という意思が自分には分からなかった。漫然と音が鳴っているように聴こえる。
交響曲第3番「テ・デウム」 Op.271 (1946/1947年初演)(合唱付き)
3.3点
鋭角的で壮大で重厚で神秘的。時間の流れもゆったりしている。ブルックナーのテ・デウムを強く連想した。歌曲の部分は特に非常に神秘的で驚く。近代的な管弦楽の響きであり、かなりイギリス音楽ふうなのだが、どこかフランス的な要素も入っている。いつもの楽天的な南欧風はない。
交響曲第4番 Op.281 (1947/1948年初演)
2.5点
映画音楽なみ、もしくはそれ以上に安易なドンチャン騒ぎで盛り上がる場面が異常に多い。ハイドンなら祝典交響曲と呼ぶべき内容かもしれない。小太鼓は軍隊的な印象を与える。しかし、ちょっとかなり内容が浅いし、響きが少し面白い複雑さを見せている以外は全然ダメだと思う。
交響曲第5番 Op.322 (1953/1955年初演)
3.0点
じわじわと雰囲気を変えていく詠唱の積み重ねが最初は延々と続く。ショスタコーヴィチなら歴史と人民の悲劇を表現する音楽になるところだが、ミヨーにとってこれが何を意味しているのかは耳だけでは判断できない。2楽章のテンポを速めたバッハの影響を感じる骨太さと四角くて対位法的な音の線の構成もまさにショスタコーヴィチそのもの。3楽章の低音の動きを使った躍動感と耳に刺さる高音も。全体に序破急形式のパロディーに近い曲だが、どちらかというと真似して真剣に書いているように聴こえる。驚いた。
交響曲第6番 Op.343 (1953/1955年初演)
2.8点
まるで北欧の音楽かと思うような、伸ばした音のなかに冷たさと明るさの柔らかさが混じった音楽が続く。大自然のような大きな世界である。そのなかにもミヨーらしい響きは入っているが、陽光の強さを感じない。面白いと最初は感心するが延々といつまでも続いて飽きてしまう。最後はその流れを受け継いだ妙な盛り上がりをみせるが、よく分からない音楽である。
交響曲第7番 Op.344 (1955/1956年初演)
2.5点
ミヨーの弦楽四重奏などに通じる独特の音使いで交響曲を仕立て上げた、という点では典型的に思える。ただ、やはり本人の音のフェチが主な素材になっており、これは万人向けでないどころか、強く好むのはかなり少ないようには思われる。刺激を受ける部分はあるものの、やはりオススメするには辛くて一回聴けばよい類の曲に思える。これはすべての楽章に言える。
交響曲第8番「ローヌ河」 Op.362 (1957)
2.5点
うーん、二流作曲家のマイナー交響曲のオーラしか感じない。巨匠的なものがなく、響きを少し捻っただけの面白くない曲と思う。ミヨーが南欧風の活力を失って北欧風の普通の交響曲を書いた感じで、気力が足りない。ただ、雰囲気に浸るとどこか心地よく感じられる場面はあって、途中で聴くのをやめたくはならなかった。後半は活動的で彼の得意分野になっている。楽章の対比が鋭くて昔ながらの交響曲の体をなしているのも良い。
交響曲第9番 Op.380 (1959/1960年初演)
2.8点
ミヨーらしい活力のある音楽で、変な音の使い方ながらも楽しめる。特に最後の楽章はバレエ音楽的でなかなかよい。しかし、マイナー交響曲らしいニッチなイマイチ感もぷんぷんと匂いを放っている。
交響曲第10番 Op.382 (1960/1961年初演)
3.0点
ミヨーらしい変な音使いは相変わらずなのだが、この曲では肥大化したロマン派末期や近代の管弦楽の機能を活かした音楽の世界になっており、なかなか派手で耳を楽しませるものがある。だから、親しみを感じるとともに、場面の転換の大胆で曲の雰囲気にバリエーションが豊かで多くを詰め込まれていることを愉しんで聴ける。ちょっと良いかもしれない。
交響曲第11番「ロマンティック」 Op.384 (1960)
3.0点
1楽章はいつもの感じ。2楽章の夜明け前の自然の森のような神秘性と美しさをもつロマンティックな音楽がなかなか気に入った。3楽章の舞台音楽的で不思議世界のお話のような音楽も面白い。
交響曲第12番「田舎風」 Op.390 (1961/1962年初演)
2.8点
最後の交響曲という先入観もあるが、気力がないように聴こえてしまう。なんだか躍動感と押しの強さがなく、ふわっとした音像の場面ばかりである。ミヨーらしい語法の扱いはなかなか楽しめる込み入ったものになっている。しかし、やはり気力不足で物足りない気分になる。
協奏曲
スカラムーシュ
3.8点
通俗的な名曲。1曲目は華やかで諧謔的でチャーミングで愉しい主要メロディー。2曲目はフランス的な美観を遺憾なく発揮した美しい詩情のある曲。3曲目は南国風の楽園的な雰囲気がとても愉しい。全体に、サックスの能力を発揮できているのかよく分からないが、とにかく愉しい。しかし、2台ピアノ版の方がもっと愉しいと思う。
エクスの謝肉祭
3.0点
カーニバル的な雑多な要素が集積して登場しては消えていく。ウキウキするような祭りの楽しさがある。南欧らしい明るい楽しさがここにもある。しかし、ピアノ協奏曲形式は本来なら華やかであるのだが、この曲の場合はオーケストラの多彩さとぶつかっていて、打ち消しあっているような気がする。だから、なぜか不思議と自分の心には刺さらなかった。演奏や録音のせいかもしれないが。
ピアノ協奏曲第1番 Op.127
ピアノ協奏曲第2番 Op.225
3.3点
コンパクトな中に明るい活気と叙情が詰め込まれてなかなかに魅力的。特に2楽章はラヴェルのような繊細な叙情がかなり心を強く捉えるものがある。心がキュンとなる。しかし、陳腐さは全くなく、かといって捻り過ぎでもない。最終楽章のお祭りも素敵だ。
ピアノ協奏曲第3番 Op.270
2.8点
2番より長いうえに曲の特徴が不明瞭であまり魅力を感じられないまま終わった。どの楽章も発想が鈍いと思う。
ピアノ協奏曲第4番 Op.295
ピアノ協奏曲第5番 Op.346
3.0点
2番に近い発想であるが、あれほど単純明快ではない。豪華な曲想の転換を愉しむことができる。2楽章も美しさとひねった展開の両方を楽しめて、旋律としては名作とは言えないが楽しめる度合いとしては悪くない。3楽章はまた祭の楽しさで、バレエ音楽にかなり近い。協奏曲の娯楽性を楽しめる。
室内楽曲
弦楽四重奏曲
弦楽四重奏曲第1番 Op.5(1912)
2.8点
明るい陽光の下のような世界であり気持ちいい。カルテット書きとしてのセンスは感じるが、書法はシンプルであり、声部を生かし切っている感じではない。そして全般に悪くはないのだが、いろいろな部分が少しずつ名作レベルに届いていないという微妙で中途半端な感じがもどかしい。
弦楽四重奏曲第2番 Op.16(1914〜15)
2.3点
四つの楽器の絡ませ方は割と上手いし、複調?のような響きは面白い。しかし、曲に締まりがなく、結局響きの面白さに頼ってウダウダやっているだけともいえる。ヴィラ=ロボスの弦楽四重奏曲の劣化版の印象。
弦楽四重奏曲第3番 Op.32(1916)
3.0点
遅いテンポで慟哭をあわすような楽想でありながら、それほど暗くなく独特の音響が作り出す不思議な浮遊感もあり、なかなか面白い曲。しかしながら10分を過ぎるとだんだん飽きてくる。14分でようやく終わる。その後に女声独唱付きの曲が始まるが、テンポも雰囲気もかなり似ていて、同じ曲が続いているかのようである。神秘的で不思議な雰囲気は悪くない。最後まで遅いテンポのまま消えるように終わる。
弦楽四重奏曲第4番 Op.46(1918)
2.5点
3番と同様にヴィラ=ロボスを連想する曲。11分の短い曲なのにどことなく冗長なのは力量不足かも。断片を繋げた曲という印象である。優れている箇所もある。艶めかしくて内面にブラジル的な情熱を内包している点はよい。明るさが足りなくて中途半端な浮遊感が続くが、最後の楽章は活発に楽しく締める。
弦楽四重奏曲第5番 Op.64(1920〜21)
2.8点
1楽章の執拗な対位法的な音の重層的積み重ねで現代音楽的な効果を上げる手法はなかなかのアイデア。少ししつこいが。2楽章も各声部が複調で自在に動くので1楽章との連続性がある。3楽章は緩徐楽章だが、音楽の作りは前を踏襲している。中間は悪くないショスタコーヴイチのような悲劇性も表現されていてなかなかである。4楽章も同趣向で悪くはないが飽きる。
弦楽四重奏曲第6番 Op.77(1922)
2.3点
9分の短い曲。前半2つの楽章は元気の無い微妙な音楽が続く。3楽章は活発で気分転換出来るが内容は微妙。凡作の印象。
弦楽四重奏曲第7番 Op.87(1925)
2.3点
11分。どの楽章もビミョーであり凡作の印象は拭えないが、微かに艶めかしさや開放感などの気分が感じられて、多少は楽しめる。
弦楽四重奏曲第8番 Op.121(1932)
1.5点
1楽章は意味不明に近い駄作。2楽章も思わせぶりなだけで内容がない駄作。3楽章もミヨーの弦楽四重奏の常道で早いテンポで活発に音が飛び回るような曲だが、この曲に関してはめちゃくちゃである。
弦楽四重奏曲第9番 Op.140(1935)
2.5点
変な音の使い方が、ちょっと面白くて「いいかも?!」と思った瞬間に登場し、それがたいして効果的でなく、でも全くダメでもない中途半端さ。文字通り変な音であるという効果だけの場合も多い。そしてまた新しい場面に突入して、魅力をみせて期待を高めては変な音になるを繰り返して聞き手を翻弄するという、典型的なミヨーの弦楽四重奏曲。駄曲の分類するべきかもしれないが、面白いので嫌いではない。
弦楽四重奏曲第10番 Op.218(1940)
2.3点
2楽章のピチカートの多用は新鮮。3楽章のジャカジャカジヤーンの不協和音と辛辣さがショスタコ風。4楽章の音の重ね方の激しさは悪くない。全体としてまとまりはないし、2楽章以外はあまり新鮮でない。
弦楽四重奏曲第11番 Op.232(1942)
2.5点
最後の楽章以外はまったりしなやかで、温かみのある音楽。変な音は控えめに使われており、聞き手の頭を一杯にする感じではない。田舎的なのどかで自然にあふれた世界を感じる。
弦楽四重奏曲第12番 Op.252(1945)
3.0点
ところどころに意図不明な複調などの捻りはあるものの、わりと正統派の意図が分かりやすくてよい曲に聞こえる。田園風景的な風光明媚さもある前半と、音が躍動する後半。音世界に入り込んで、コンパクトで室内楽らしさを楽しめる。
弦楽四重奏曲第13番 Op.268(1946)
2.8点
自由闊達に書かれていて、自由に動く音の楽しみと南国の要素のある明るさとエネルギッシュさがある。とはいえ、どの楽章も音楽の構成要素の作品化度合いは微妙であり、悪くないが微妙なものをくっつけて構成した曲であるため、よい曲とまではいえない。
弦楽八重奏曲 Op.291(1948〜49)(弦楽四重奏曲第14番、第15番を合わせて演奏する)
弦楽四重奏曲第14番 Op.291-1
弦楽四重奏曲第15番 Op.291-2
2.5点
合体させた弦楽8重奏しか聴いていないので面白さは理解出来ていないが、合体版を聞く限りはぜんぜん面白くない笑。違う曲を重ねただけあって、声部が多すぎて音がゴチャッと重なりすぎでぼんやりしている、ただそれだけと言っても過言でないシロモノである。弦楽四重奏の切れ味の良さはない。個別の14番と15番がどれくらい違う曲に聴こえるのだろうか。興味がある。
弦楽四重奏曲第16番 Op.303(1950)
2.5点
1楽章の弛緩した感じ。そのあとも冗長で意味の薄く支離滅裂感のあるフレーズを延々と続けるところに老いと衰えを感じてしまう。だから、聴いていてちょっと気持ちが沈んでしまった。コンパクトさが足りないから残念さが増えている。
弦楽四重奏曲第17番 Op.307(1950)
2.8点
1楽章はモヤモヤしたものをモヤモヤしたまま描いている。変な音の絡みが若干の痛々しさを感じるのはそのせい。2楽章は叙情的でこれは良いという美しい場面が所々にある。3楽章と4楽章は複調の活動的な曲で、いつも通りの微妙さだが内容はそれなりにある気がする。楽しんで聴けるところがある。
弦楽四重奏曲第18番 Op.308(1951)
3.0点
1楽章はショスタコーヴィチ風ミヨーと呼びたい孤独と悲哀の詠唱である。最後の曲に相応しいかもしれない。ミヨーにしては長大。2楽章は微妙だが、カオス感がいちおう楽しめる。3楽章はちょっと面白い。中庸な雰囲気が詩情を作っている。4楽章が再び詠唱的な曲であり、心が重力を与えられたかのようなずっしりとした重みがある。この楽章はこころに沁みるものがある。変な音の使い方は相変わらずだが、最後に相応しい佳作である。
ピアノ曲
スカラムーシュ Op.165b(2台ピアノ)
3.8点
協奏曲のところにも書いたが、2台ピアノ版は素晴らしい出来であり、サクソフォーン協奏曲よりも楽しいと思う。
https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A8%E3%83%BC
ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud [daʁjys mijo], 1892年9月4日 - 1974年6月22日)は、フランス人の作曲家。名はダリユス、ダリュスとも表記される。ピアニストや指揮者としても活躍し、自作の録音を残している。フランス6人組の一人。
南フランス、プロヴァンス地方のエクス=アン=プロヴァンスに生まれ、スイスのジュネーヴで没した[1]。第二次世界大戦期以降はアメリカでも活動した。
生まれつき小児麻痺を患っていたため、車椅子を使う機会が多かった。1920年代以降はリウマチにも悩んでいた。
作曲意欲は旺盛で、様々な楽器編成を試みたり、タンゴやジャズにも影響を受けたりした。また映画音楽にも筆を染め、創作活動は亡くなるまでその衰えを見せなかった。
生涯
i
1892年に、南フランスプロヴァンス地方のエクス=アン=プロヴァンスにおいて、アーモンド取引で財をなした富裕なユダヤ人の家庭に生まれる。父は商館をとりしきるかたわら地元の音楽協会の中心人物を務め、母はかつてパリで声楽を学んでいた[2]。このような環境の中、7歳で地元の音楽家レオ・ブルギエにヴァイオリンを学び、1904年からはブルギエの四重奏団で第2ヴァイオリン奏者となる[3]。この頃にクロード・ドビュッシーの弦楽四重奏曲を勉強し、1902年に初演されたばかりの『ペレアスとメリザンド』の楽譜を入手する。また同じ頃、地元の軍楽隊の音楽隊長から和声法を学びつつ作曲を始めるが、学んだ和声法は生かされず、独自の和声進行によるヴァイオリンソナタを書いた[4]。
1909年にパリ音楽院に入学。パリでは頻繁に演奏会に通い、モーリス・ラヴェルの『夜のガスパール』初演や、発足まもないバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)の公演などに刺激を受け、ドビュッシー、モデスト・ムソルグスキーに傾倒する。その一方でリヒャルト・ワーグナーの作品には嫌悪感を覚え、生涯「反ワーグナー」の姿勢をとることになる[5]。
本来はヴァイオリンを学ぶための入学であったが、次第に作曲を本格的に学ぶようになる。音楽院ではポール・デュカスに管弦楽、ザビエル・ルルーに和声を師事するが、ミヨーは和声の成績がすこぶる悪かった。ある日ミヨーがルルーに自作のヴァイオリンソナタを見せたところ、ルルーは「君は私のクラスで何をしているのかね? 君は既に自分の和声語法を持っているのに、さらに因習的な和声を習おうとしているのか。クラスを去りたまえ」と言った[6]。ルルーのクラスを去った後、アンドレ・ジェダルジュに対位法、シャルル=マリー・ヴィドルに作曲を師事。ジェダルジュのクラスでは、ジャック・イベール、アルチュール・オネゲルと同期であり、ヴィドルのクラスではジェルメーヌ・タイユフェール、ジョルジュ・オーリックと知り合う。
この頃、音楽を学ぶ一方でフランシス・ジャム、ポール・クローデルら文学者と親交を深め、彼らの作品をテキストとした歌劇や歌曲を作曲した。特に外交官でもあった詩人クローデルとの友情は生涯を通じて続いた。
ii
1914年に第一次世界大戦が始まると、健康上の理由で従軍は免れたが、戦争に関わる仕事を求めて「フランス・ベルギー親善協会」[7]に勤務する。同協会に務めていたミシア・ゴデブスキを通じて、ラヴェルの他、リカルド・ビニェス、エリック・サティ、レオン=ポール・ファルグなどが出入りしていたシーパ・ゴデブスキのサロンに顔を出すようになる。
1915年、バッハの小さな二重奏のカノンに異なる2つの調が同時に存在することを見出し、これをきっかけに複調性や多調性について根本的な研究にとりくむ[8]。この成果は「和声の変奏曲」の副題を持つ『コエフォール』となって現れた。以後、複調性、多調性に基づくポリフォニーはミヨーの作風において重要な要素の一つとなる。
同年、フランス・ベルギー親善協会をやめ「新聞の家」で働き、新聞会館で再会したクローデルに誘われて外交官秘書となる。その後、ブラジル大使となったクローデルに随行し、1917年から1918年末までブラジルで生活する。クローデルとミヨーは1917年2月、カーニヴァル只中のリオデジャネイロに到着し、ミヨーはブラジル民謡特有のシンコペーションのリズムに強く惹きつけられた。ブラジル音楽の影響は、滞在中に作曲された『男とその欲望』や、帰国後の『ブラジルへの郷愁』、『屋根の上の牛』に現れている。1918年末、連合国経済使節団のフランス代表となったクローデルに従ってアメリカまで同行し、そのままニューヨークを経由して1919年にフランスに帰国。途中立ち寄ったプエルト・リコではギロを購入。後の『屋根の上の牛』などで活用した。
ミヨーがブラジルに滞在していた間、パリではバレエ・リュスの『パラード』の初演(1917年5月)がスキャンダルを引き起こし、ミヨーと既知のオネゲル、タイユフェール、オーリックなど若手作曲家は、エリック・サティ、ジャン・コクトーを中心として結集しつつあった。ブラジルから帰国したミヨーもその一員となり、彼らは毎週土曜日にミヨーの自宅に集まって友情を育んでいった。彼らの作品には共通の作風は見られなかったが、歌手ジャーヌ・バトリが主宰するヴィユ・コロンビエ劇場や、モンパルナスの画家のアトリエを改造した「ユイガンス・ホール」(サル・ユイガンス)などで連続的に取り上げられ、1920年1月26日の『コメディア』紙におけるアンリ・コレの記事「ロシア5人組、フランス6人組、そしてエリック・サティ」をきっかけに、デュレ、オネゲル、ミヨー、タイユフェール、プーランク、オーリックは「フランス6人組」として知られるようになった。
1919年、ブラジルの思い出から『屋根の上の牛』を作曲するが、ジャン・コクトーによる前衛的な演出を加えて上演(1920年2月)されたため、ミヨーは聴衆や批評家から「滑稽な作品を書く作曲者」というレッテルを貼られた。同年10月24日、12種類の調性が同時に鳴る部分を含む『交響組曲第2番』(付随音楽『プロテー』に基づく)がガブリエル・ピエルネ指揮コンセール・コロンヌによって初演されるが、聴衆の猛反発を招き、混乱した会場に警察や市警備隊が介入、新聞に「コンセール・コロンヌのスキャンダル」として報じられる事態となった。しかし、ミヨーは「熱狂でなくても強い抗議は作品によって刺激されている証拠[9]」であるとして自信を深めた。
ミヨーの音楽は当時一世を風靡していたバレエ・リュスの主催者セルゲイ・ディアギレフには好まれず、『男とその欲望』もディアギレフの食指を動かすには至らなかった[10]。このため、このバレエはバレエ・スエドワ(スウェーデン・バレエ団)によって1921年6月6日に初演された。翌年、バレエ・スエドワは、デュレを除くフランス6人組の合作によるバレエ『エッフェル塔の花嫁花婿』を上演した。
iii
1920年に『屋根の上の牛』を指揮するためにロンドンに渡ったミヨーは、ここでビリー・アーノルド楽団が演奏する、「ダンス音楽」にとどまらない本格的なジャズに触れ、その魅力に目覚めた[11]。1922年に自作の曲の公演の為にアメリカ合衆国を訪問した際にはハーレムのジャズや黒人音楽を研究し、そのリズムや音色を活かした室内楽曲を作ろうと考えた。その成果が、アルト・サクソフォンを含む17人の奏者による『世界の創造』(1923年、バレエ・スエドワによって初演)であり、ジャズのイディオムを用いた作品としてはジョージ・ガーシュウィンの『ラプソディー・イン・ブルー』(1924年)よりも早いものであり、このジャンルの成功例となった[12]。
1922年には合衆国への演奏旅行に引き続き、第一次世界大戦で途絶えていたオーストリアの音楽家たちとの交流を目的として、プーランクとともにウィーンのアルマ・マーラー宅を訪問。ここでアルノルト・シェーンベルク、アントン・ウェーベルン、アルバン・ベルクらと会う。アルマ・マーラー夫人の提案によりシェーンベルクとミヨーがそれぞれ『月に憑かれたピエロ』を指揮し、2通りの演奏の聴き比べが行われた[13]。
1920年代後半から1930年代にはリウマチの進行に苦しみながらも創作が続けられた。この時期には劇音楽に加えて映画音楽も担当[14]、また、イダ・ジャンケレヴィッチとマルセル・メイエールのために作曲した『スカラムーシュ』(1937年)は人気作品となり、その楽譜は異例の売れ行きを示した[15]。
iv
1940年、ユダヤ人であったミヨーは、前年に始まった第二次世界大戦を避けるためにアメリカ合衆国に逃れる。合衆国では、カリフォルニア州のミルス・カレッジで作曲を教えつつ[16]、サンフランシスコ交響楽団、シカゴ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、ボストン交響楽団などで客演指揮を行った。この中には、シカゴ交響楽団創立50周年のための委嘱作品『交響曲第1番』(1940年)や、クーセヴィツキー夫人ナタリーを追悼するためクーセヴィツキー財団による委嘱作品『交響曲第2番』(1944年)の初演が含まれる。また、楽譜出版社からの依頼により、吹奏楽のための『フランス組曲』(1945年)が作曲された。1945年には歌劇『ボリヴァール』(シュペルヴィエル台本)を作曲。これまでに作曲していた歌劇『クリストフ・コロンブ』(1928年、クローデル台本)、歌劇『マクシミリアン』(1930年、ヴェルフェル他)と合わせ、「中南米三部作」と呼ばれる。
戦後、フランスに戻り、アンリ・ビュッセルの後任としてパリ音楽院の作曲家教授に任命されるが、ミルス・カレッジには1971年まで在職し、1年おきにフランスとアメリカを頻繁に行き来する生活を送った。
戦後の作品には、同時に演奏すると弦楽8重奏になる「弦楽四重奏曲第14番」と「第15番」(1948年-49年、ブダペスト弦楽四重奏団は同時録音を使って8重奏を初演した)、ミュージック・コンクレートによる『詩的練習曲』(1954年)、合唱、管弦楽に雑音を用いたカンタータ『紙とステロ板との結婚』(1956年)、奏者の自由な演奏による偶然性を狙った朗読と7つの楽器のための『4行詩の組曲』(1962年)などの新たな試みが見られる。
1956年、長年の友人であったオネゲルの死にショックを受け、追悼のために「弦楽五重奏曲第4番」(1.「死を悼む」2.「若き日の思い出」3.「長い友情の甘さ」4.「称賛の歌」)を作曲。また、オネゲルが務めていたフランス・ディスク・アカデミーの会長の後任となる[17]。
1971年にミルス・カレッジを辞し(後任はルチアーノ・ベリオ)、あらたな創作の場としてジュネーブに暮らす。80歳を超えても創作意欲は衰えなかったが、1974年6月22日、ジュネーヴで没する。81歳。前年に作曲された木管五重奏曲が最後の作品となり、その作品番号は443であった。故郷エクス=アン=プロヴァンスのサンピエール墓地に埋葬されている。
作品
弦楽四重奏曲18曲[18]、交響曲13曲、室内交響曲6曲、ピアノ協奏曲5曲、ヴァイオリン協奏曲3曲、その他膨大な作品がある。
吹奏楽の分野では「フランス組曲」が有名である。学生吹奏楽団での演奏を想定して書かれており、親しみやすく技術的な難易度も高くはない。
舞台作品
歌劇
迷える羊 Op.4(1910〜15/1923年初演)(3幕)
オルフェの不幸 Op.85(1925/1926年5月7日初演)(3幕)
カルパントラのエステル Op.89(1925)(2幕)
哀れな水夫(英語版)(1926)
短編オペラ エウロペの略奪 Op.94(1927)
短編オペラ 見捨てられたアリアーヌ(英語版) Op.98(1927)
短編オペラ 解放されたテセウス Op.99(1927)
クリストフ・コロンブ(英語版) Op.102(1928/1930年初演)(2部27景)
マクシミリアン Op.110(1930/同年初演)(3幕9景)
メデ Op.191(1938/1939年初演)(1幕)
ボリヴァール(フランス語版) Op.236(1943/1950年初演)(3幕)
ダヴィデ(フランス語版) Op.320(1954/同年演奏会形式で初演/1955年舞台初演)(5幕8場)
饗宴 Op.370(1958/同年初演)(1幕)
罪ある母(英語版) Op.412(1964/1966年初演)(3幕)
フランスの王、聖ルイ Op.434(1970〜71/1971年初演)(2部)
バレエ音楽
男とその欲望 Op.48
屋根の上の牡牛 Op.58
エッフェル塔の花嫁花婿 Op.70(合作)
世界の創造 Op.81
サラダ Op.83
青列車 Op.84
ジャンヌの扇 Op.95(合作、ポルカのみ作曲)
最愛の女 Op.101
夢 Op.124
花咲ける中世 Op.152
アメリカ作品2 Op.219
春の戯れ Op.243
鐘 Op.259
鏡の中のアダム Op.283
レモンの摘み取り Op.298b
葡萄の収穫 Op.317
風の薔薇 Op.367
鳥たちの枝 Op.374
劇付随音楽
アガメムノン Op.14(アイスキュロスのオレスティア第1部)
プロテー Op.17
コエフォール Op.24(アイスキュロスのオレスティア第2部)
ユメニード Op.41(アイスキュロスのオレスティア第3部,全編歌われる実質的な歌劇)
マリアへのお告げ Op.117
教皇の館 Op.120
Se plaire sur la Meme Fleur Op.131
創造の循環 Op.139
ほら吹き Op.145
ボリヴァール Op.148
天の狂女 Op.149
Tu ne m'echapperas jamais Op.151
ベルトラン・ト・ボルン Op.152
セビーリャのいかさま師 Op.152e
7月14日(合作)(1936)
征服者 Op.154
アマル、または王の手紙 Op.156
荷物を持たない旅行者 Op.157a
ジュリアス・シーザー Op.158
ダルマフィ侯爵夫人 Op.160
ロメオとジュリエット Op.161a
自由 Op.163(合作、序曲と序奏のみ)
空飛ぶお医者さん Op.165a
Naissance d'une Cite Op.173(合作、2曲のみ)
マクベス Op.175
エキュブ Op.177
プルートゥス Op.186
三色旗 Op.190
泥棒たちの舞踏会 Op.192
最初の家庭 Op.193
ハムレット Op.200
つまらなぬ小天使 Op.215
マリアへのお告げ Op.231
リドアール Op.264
ベルナルダ・アルバの家 Op.280(1947)(フェデリコ・ガルシーア・ロルカの劇のため)
シェエラザード Op.285
ロバンとマリオンの戯れ Op.288
冬の物語 Op.306
クリストファ・コロンブ Op.318
サウル Op.334a(1954)
ジュアニート Op.349
Mere Courage Op.379
ジュディット Op.392
カルパントラスのイェルサレム Op.419
トビーとサラの物語 Op.426
映画音楽
人でなしの女(1924)(楽譜は消失)
アクチュアリテ(ニュース映画) Op.104
リリーちゃん Op.107
ハロー・エヴリボディ Op.126
ボヴァリー夫人 Op.128
海馬 Op.137
タラスコンのタルタラン Op.138
幼時の声 Op.146
愛すべき放蕩者 Op.150
モルナール Op.174
沈黙の城砦 Op.176
大火 Op.182
天の征服 Op.184
皇帝の悲劇 Op.187
人質 Op.196
アイスランド Op.198
希望 Op.202
愛の騎馬旅行 Op.204
メキシコ湾流 Op.208
The private-affairs of Bel Ami Op.272
Man Ray Swquence of dreames that money can buy Op.273
ゴーギャン Op.299
人生は明日始まる Op.304
彼らはみんな志願兵 Op.336
いなかった女 Op.364
ビルマ・ロード Op.375
テレビ音楽
ペロンとエヴィータ Op.372(1958)
ポール・クローデル Op.427(1968)
その他の舞台作品
シャブリエのオペレッタ「受けそこなった教育」のためのレチタティーヴォ Op.82
音楽祭 Op.159
薮から棒 Op.118
ちょっと音楽を Op.119
少し練習を Op.133
序曲、マーチ、勝利の祭り Op.254
L'ours et la lune (1918)
「乞食オペラ」への歌 Op.171
プロメテ Op.341
アガメムノン(1938)
夢の国への旅 Op.203
聖書 Op.282
世界の終わり Op.297
7日目の休息 Op.301
サマエル Op.321
Le Dibbouk Op.328
詩的エテュード Op.333
交響曲
交響曲第1番 Op.210 (1939/1940年初演)
交響曲第2番 Op.247 (1944/1946年初演)
交響曲第3番「テ・デウム」 Op.271 (1946/1947年初演)(合唱付き)
交響曲第4番 Op.281 (1947/1948年初演)
交響曲第5番 Op.322 (1953/1955年初演)
交響曲第6番 Op.343 (1953/1955年初演)
交響曲第7番 Op.344 (1955/1956年初演)
交響曲第8番「ローヌ河」 Op.362 (1957)
交響曲第9番 Op.380 (1959/1960年初演)
交響曲第10番 Op.382 (1960/1961年初演)
交響曲第11番「ロマンティック」 Op.384 (1960)
交響曲第12番「田舎風」 Op.390 (1961/1962年初演)
クローデル的宇宙のための交響曲 Op.427 (1968)
室内交響曲
室内交響曲第1番「春」 Op.43(1917)
室内交響曲第2番「パストラール」 Op.49(1918)
室内交響曲第3番「セレナード」 Op.71(1921)
室内交響曲第4番 Op.74(1921)
室内交響曲第5番 Op.75(1922)
室内交響曲第6番 Op.79(1923/1926年出版)
管弦楽曲、吹奏楽曲
交響組曲第1番 Op.12
交響組曲第2番 Op.57
ブラジルの郷愁 Op.67b(全13曲)
プロヴァンス組曲 Op.152b
鳥 Op.181
フランス組曲 Op.248(吹奏楽/管弦楽に編曲)
組曲「パリ」 Op.284b
シンフォニエッタ(小交響曲) Op.363
劇場の音楽 Op.334b(劇音楽「サウル」より編曲)(吹奏楽)
協奏曲
ピアノ協奏曲
ピアノ協奏曲第1番 Op.127
ピアノ協奏曲第2番 Op.225
ピアノ協奏曲第3番 Op.270
ピアノ協奏曲第4番 Op.295
ピアノ協奏曲第5番 Op.346
カマグルの雅歌による詩曲 Op.13
バラード Op.61
5つの練習曲 Op.63
エクスの謝肉祭 Op.83b
田園の幻想曲 Op.188
協奏的組曲 Op.278a
2台のピアノのための協奏曲 Op.228
2台のピアノと管弦楽のための組曲 Op.300
ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン協奏曲第1番 Op.93
ヴァイオリン協奏曲第2番 Op.263
ヴァイオリン協奏曲第3番「国王のコンセール」 Op.373
シネマ・ファンタジー Op.58b
春のコンチェルティーノ Op.135
3部の組曲 Op.234b
ヴィオラ協奏曲
ヴィオラ協奏曲第1番 Op.108
ヴィオラ協奏曲第2番 Op.340
ソナタのアリア Op.242
夏のコンチェルティーノ Op.311
チェロ協奏曲
チェロ協奏曲第1番 Op.136
チェロ協奏曲第2番 Op.225
ピエモンテ地方の民謡による北イタリア組曲 Op.332
その他の協奏曲
打楽器と小管弦楽のための協奏曲 Op.109
フルート、ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲 Op.197
クラリネット協奏曲 Op.230
マリンバ、ヴァイブラフォーンと管弦楽のための協奏曲 Op.278
ハープ協奏曲 Op.323
オーボエ協奏曲 Op.365
協奏交響曲 Op.376
クラヴサン協奏曲 Op.407
秋のコンチェルティーノ Op.309
ボストン市のための音楽 Op.414
スカラムーシュ Op.165c(サックスと管弦楽)
スカラムーシュ Op.165d(クラリネットと管弦楽)
イギリス組曲 Op.234
冬のコンチェルティーノ Op.327(トロンボーンと管弦楽)
スタンフォード・セレナード Op.430
室内楽曲
弦楽四重奏曲
弦楽四重奏曲第1番 Op.5(1912)
弦楽四重奏曲第2番 Op.16(1914〜15)
弦楽四重奏曲第3番 Op.32(1916)
弦楽四重奏曲第4番 Op.46(1918)
弦楽四重奏曲第5番 Op.64(1920〜21)
弦楽四重奏曲第6番 Op.77(1922)
弦楽四重奏曲第7番 Op.87(1925)
弦楽四重奏曲第8番 Op.121(1932)
弦楽四重奏曲第9番 Op.140(1935)
弦楽四重奏曲第10番 Op.218(1940)
弦楽四重奏曲第11番 Op.232(1942)
弦楽四重奏曲第12番 Op.252(1945)
弦楽四重奏曲第13番 Op.268(1946)
弦楽八重奏曲 Op.291(1948〜49)(弦楽四重奏曲第14番、第15番を合わせて演奏する)
弦楽四重奏曲第14番 Op.291-1
弦楽四重奏曲第15番 Op.291-2
弦楽四重奏曲第16番 Op.303(1950)
弦楽四重奏曲第17番 Op.307(1950)
弦楽四重奏曲第18番 Op.308(1951)
シバの女王 Op.207
イーゴル・ストラヴィンスキーの追悼 Op.435
エテュード Op.442
その他の室内楽曲
ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.3
ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.40
ヤコブの夢 Op.294(オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
フルート、オーボエ、クラリネットとピアノのためのソナタ Op.47
ピアノ、ヴァイオリンとクラリネットのための組曲 Op.157b
組曲「ルネ王の暖炉」 Op.205(木管五重奏)
フルートとピアノのためのソナチネ Op.76
クラリネットとピアノのためのソナチネ Op.100
春 Op.18(ヴァイオリン)
エレジー Op.251(ヴィオラ)
四つの顔 Op.238(ヴィオラ)
即興曲 Op.91
セコビアーナ Op.366(ギター)
2つのヴァイオリンとピアノの為のソナタ
ピアノ曲
ピアノ・ソナタ第1番 Op.33
ピアノ・ソナタ第2番 Op.293
組曲「春」第1集 Op.25
組曲「春」第2集 Op.66
瞑想 Op.277
世界観光旅行者 Op.358
人生の喜び − ワトーを讃えて Op.360
スカラムーシュ Op.165b(2台ピアノ)
やわらかいキャラメル Op.68
オルガン曲
オルガン・ソナタ Op.112(1931)
パストラール Op.229(1941)
9つのプレリュード Op.231b(1942)
小組曲 Op.348(1955)(全3曲)
声楽を伴う管弦楽曲、合唱曲
カンタータ
放蕩息子の帰宅 Op.42(1917)
主をたたえるカンタータ Op.103(1928)
パンとシリンクス Op.130(1934)
人間博物館の落成式のためのカンタータ Op.164(1937)
平和のカンタータ Op.166(1937)
結婚カンタータ Op.168(1937/同年初演)
子供と母のカンタータ Op.185(1938)
四元素 Op.189b(1938)
栄光の冠 Op.211(1940)
戦争カンタータ Op.213(1940)
格言カンタータ Op.310(1951)
焔の城 Op.338(1954)
紙とステロ板との結婚 Op.357(1956)
慈悲の十字架のカンタータ Op.381(作曲年不明)
チョーサーのテキストによるカンタータ Op.386(1960)
成人式のカンタータ Op.388(1960)
天使ラファエルへの祈願 Op.395(1962)
ソネット組曲 Op.401(1963)
カロルス Op.402(1963)
アディユ Op.410(1964)
ヨブ記からのカンタータ Op.413(1965)
コメニウス讃 Op.421(1966)
詩篇カンタータ Op.425(1967)
アニ・マーミン、見つけられた歌 Op.441(作曲年不明)
その他
ガードナーの2つの詩 Op.35(1916〜17)
農機具 Op.56(1919)
アダージョ Op.120b(1932)
呪文 Op.201(1939)
航海 Op.393(1961)
地には平和 Op.404(1963/1963年初演)
アダム Op.411(1964)
歌曲
「フランシス・ジャムの詩」第1集 Op.1(1910〜12)
「フランシス・ジャムの詩」第2集 Op.1(1910〜12)
「フランシス・ジャムの詩」第3集 Op.6(1912)
レオ・ラティルの3つの詩 Op.2(1910〜16)
東方の認識からの7つの詩 Op.7(1912〜13)
「ロマン派詩人の3つの詩」第1集 Op.11(1913〜14)
アリッサ Op.9(1913/1931改訂)
「ロマン派詩人の3つの詩」第2集 Op.19(1914)
城 Op.21(1914)
ユージェニー・ド・ゲランの未刊のノートより Op.27(1915)
逍遥歌 Op.44(1917)
体温表 Op.65(1920〜21)
即興劇 Op.90(1926)
発声練習 Op.105(1928)
4行詩 Op.106(1928)
4行詩 Op.143(1935)
四元素 Op.189(1938)
猫 Op.356(1956)
愛は歌う Op.409(1964)
著書
ダリウス・ミヨー、クロード・ロスタン『音楽家の自画像』別宮貞雄訳、東京創元社、1957年
『ダリウス・ミヨー――幸福だった私の一生』別宮貞雄訳、音楽之友社、1993年
原語版 «Ma Vie heureuse» Darius Milhaud, Édition Zurfluh, 1998. ISBN 2-87750-083-7 (originalement: Édition Pierre Belfond, 1987)
- ダリウス・ミヨー スカラムーシュ Op.165b(2台ピアノ) 中川隆 2021/10/04 17:59:58
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