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アンドレ・ジョリヴェ(André Jolivet, 1905 - 1974)
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投稿者 中川隆 日時 2021 年 9 月 30 日 23:42:07: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲 投稿者 中川隆 日時 2021 年 9 月 28 日 16:53:31)

アンドレ・ジョリヴェ(André Jolivet, 1905 - 1974)

交響曲

交響曲第1番 (1953年)
3.0点
冒頭はおおっと楽しみを楽しみを感じさせる。しかし、休む間のない刺激の連続に疲れて集中力が途切れて来る。交響曲らしい構成の魅力がなくて、単に長くて多楽章の管弦楽曲というだけになっている。ジョリヴェの個性的な音楽の魅力はここでも楽しめるが、作品としてベストな次元に到達しているとは思えない。個々の場面には、なかなかのゾクゾク感を感じるため、勿体無いと思う。

交響曲第2番 (1959年)

交響曲第3番 (1964年)
2.5点
単なる無茶苦茶で無調的なカオスの音楽であるようにしか聴こえない。ジョリヴェらしい音楽ではあるとは思ったが、あまり魅力を感じず楽しめなかった。


協奏曲
ピアノ協奏曲 (1950年)
3.5点
野性味あふれるはちゃめちゃな作風が、ピアノ協奏曲によくマッチしている。自由奔放な音楽の変遷は、あまり組織的な構成感がないのだが、かといって無茶苦茶でもないような妙な納得感がある。そして予想もつかない展開に次は何が起こる?という予想の出来なさにワクワクしながら曲の最後まで聞き通せるのがよい。

ハープと室内オーケストラのための協奏曲 (1952年)

チェロ協奏曲第1番 (1962年)

チェロ協奏曲第2番 (1966年)

フルートと弦楽合奏のための協奏曲(フルート協奏曲第1番) (1949年)

フルートと打楽器のための協奏組曲(フルート協奏曲第2番) (1965年)

オンド・マルトノ協奏曲 (1947年)
3.8点
自分はものすごく面白い曲だと思う。とにかく奇想天外なソロの動きが繰り出す今まで聞いたことのない音の世界が楽しくてたまらない。野蛮さを孕む破茶滅茶なジョリヴェの音楽との相性はバッチリ。ここまで意外性に満ち溢れた曲は少ないだろう。ソロの圧倒的な表情の豊かさと魅力は、単音にもかかわらず、ほぼすべてのピアノ協奏曲のソロが負けているかもしれない。とにかく面白い曲。中間部分のフリージャズのように音を隙間なく埋めてカオスにゴリゴリと勢いで繰り出されるスリリングな音の洪水の圧倒感が最高である。その場面の印象が強いが他は静かな場面が多い。静かな場面もオンデ・マルトノの独特の表現を印象的に活用して斬新な雰囲気を演出して聞き手を没入させる。難しいことを考えなくとも、とにかく耳が離せない面白さのまま最後まで新しい音楽を聴かせてくれる。作曲者のセンスとよくマッチしている楽器だからこそ、ここまで成功したし、現れる楽想がピッタリとオーケストラと独奏の協奏ならではの創造世界としてはまっているのだろう。一聴を強くお勧めしたい。

ファゴット協奏曲
2.5点
のだめに登場した曲とのこと。コンパクトで聴きやすいが、巨匠らしさがほぼ感じられない。ありがちなフランスの管楽器協奏曲であり、いくつかのパーツをなんとなく並べて1曲を構成した以上の表現者としての意思を感じなかった。ファゴットの音と音色と表現力を楽しむには悪くはない曲であり、深刻さのない聴きやすさがある。

トランペット協奏曲第2番
3.5点
純粋なクラシック音楽にカテゴライズしてよいか微妙な音楽だと思う。ジャズや映画音楽や民族音楽やバンドミュージックなど、様々なものが混合されている斬新な音楽である。そして非常にセンスが良くておしゃれで面白い。パーカッションやサクソフォーンが独奏パートのように大活躍して、それらの絡み合いが盛り上がりを作っていく。ピアノの使い方も面白い。トランペットはその分、普通の協奏曲ほど圧倒的な主役ではなくなっているが、そのこと自体も新鮮である。

打楽器のための協奏曲
3.0点
昔から気になっていた、のだめの真澄ちゃんが演奏していた曲。 思ったほど技巧的に凄みを感じるものではなかった。しかし、管弦楽と打楽器が対等になり、場面によっては管弦楽を伴奏にする感じは、快感のようなスリリングさを味わえる。なかなかカッコ良い。各楽章ごとに独奏楽器が違うのも楽しめる点。3楽章がドラムの独奏で1番好きだが、これをポピュラーのスーパードラマーに数倍難しくして演奏してほしいと思ったりした。

https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%281890%E5%B9%B4%E4%BB%A5%E9%99%8D%29


アンドレ・ジョリヴェ(André Jolivet, 1905年8月8日 - 1974年12月20日)は、フランスの作曲家、音楽教育者。様々な作曲技法を用いて、ラジカルな前衛音楽からポピュラーなCM音楽まで幅広い分野の作曲を行い、「音楽のジキルとハイド」と揶揄されるほどであった。


生涯
技師でアマチュア画家の父親とピアノ教師の母親との間に、パリのモンマルトルで生まれた。母親からピアノを、教区神父からは典礼音楽と和声学の基礎を学んだ。さらにはチェロを学び、音楽以外に絵も学んだ。芸術家となることを夢見るが両親の反対で、師範学校に進学する。しかし、ソルボンヌ大学でアンリ・ベルクソンの哲学に触れ、ますます芸術に対する意欲を昂め、創作意欲を募らせた。卒業後は兵役を務めた後に教師となったが、1927年に合唱隊指揮者ポール・ル・フレムに出会った。フレムから近代和声学や対位法を学び、シェーンベルク、ベルク、バルトークらの作品を研究した。

その後、フレムの紹介でエドガー・ヴァレーズに師事することになった。ジョリヴェの音楽には、ヴァレーズ流の十二音技法、実験的音響、打楽器に対する偏愛といった、ヴァレーズの影響が色濃い。こうした直接的な影響のみならず、ヴァレーズから紹介されたシュールレアリズムの画家や詩人を介しての芸術的刺激も大きな影響となった。これに加え、1931年の国際植民地博覧会、1933年の北アフリカへの旅行を通してジョリヴェは、異国的・異教的音楽を体得していった。1934年、オリヴィエ・メシアンから手紙を受け取り、当時支配的だった新古典主義音楽に対抗し人間性の回復・ベルリオーズへの回帰を目指す芸術サークル「若きフランス(ジュヌ・フランス La Jeune France)」を立ち上げることになる。この頃、彼は「調性から自らを解放すること」を目指しており、異教の呪術性を強調した『呪術的舞踏』、『5つの儀礼的舞踏』といった作品を相次いで発表している。

第二次世界大戦中に着想した『兵士の3つの嘆き』以降は調性旋律に基づく抒情的な作風で人気を博した。さらに終戦後には、戦前の呪術的な音楽と戦中の抒情性とを古典的な形式に統合した協奏曲や交響曲を作曲している。

この時期には、国立音楽協会の設立者に名を連ね、文化大臣アンドレ・マルローの顧問やパリ音楽院教授を務めた。日本人では平義久と宍戸睦郎が彼の弟子であり、松平頼則は彼の称賛を得て世に出た。こうしたことから公的な活動や教育のための講演会などがスケジュールの多くを占めるようになったが、それ以後も創作意欲は已むことなく作曲を続けた。

1974年にインフルエンザをこじらせて、69歳で逝去した。日本の朝日新聞ではトップ記事の扱いであった。最後の住居であったパリ7区59 Rue de Varenneに記念碑がある。

主な作品

歌劇
ドロレス、または醜い女の奇蹟 (1942年)

交響曲
交響曲第1番 (1953年)
交響曲第2番 (1959年)
交響曲第3番 (1964年)

管弦楽曲
弦楽のためのアンダンテ (1935年)
前奏曲「天地創造」 (1938年)
5つの儀礼的舞踏 (1939年)
バレエ音楽「ギニョールとパンドラ」 (1943年)
劇音楽「ブリタニキュス」 (1946年)
交響的断章「プシュケ」 (1946年)
組曲「大洋横断」 (1955年)

協奏曲
ピアノ協奏曲 (1950年)
ハープと室内オーケストラのための協奏曲 (1952年)
チェロ協奏曲第1番 (1962年)
チェロ協奏曲第2番 (1966年)
フルートと弦楽合奏のための協奏曲(フルート協奏曲第1番) (1949年)
フルートと打楽器のための協奏的組曲(フルート協奏曲第2番) (1965年)
オンド・マルトノ協奏曲 (1947年)
打楽器とオーケストラのための協奏曲(1958年)
トランペットと弦楽、ピアノのための小協奏曲(トランペット協奏曲第1番) (1948年)
トランペット協奏曲第2番 (1954年)
ヴァイオリン協奏曲(1972年)

室内楽曲
弦楽四重奏曲 (1934年)
小組曲 (フルート、ヴィオラ、ハープ、1942年)
デルフィ組曲 (1943年)
クリスマスのためのパストラール (フルート、ファゴット、ハープ、1943年)
リノスの歌 (フルート1944年)
7つの楽器のためのラプソディ (1957年)
6人の打楽器奏者の為のセレモニアル(打楽器、1968年)
トランペットと打楽器の為のエプタード(トランペット、打楽器、1970年)

ピアノ曲
6つの小品「マナー」 (1935年)
古い旋法による練習曲 (1944年)
ピアノ・ソナタ第1番 (1945年)
ピアノ・ソナタ第2番 (1957年)
2台ピアノのための「パチンコ」 (1970年)

その他の器楽曲
五つの呪文 (フルート、1936年)
マンダラ (オルガン、1969年)

声楽曲
兵士の三つの嘆き (1940年)
平和の日のためのミサ (1940年)
カンタータ「ジャンヌ・ダルクの最後の誘惑」 (1941年)
祝婚歌(1953年)
オラトリオ「ジャンヌの真実」 (1956年)
ミサ曲 (1962年)

著書
ベートーヴェン(池内友次郎訳/音楽之友社/1960年 原著は1955年出版)

エピソード
過激な実験的な前衛音楽からCM音楽まで手がけ、作風を何度も変えていることから、彼を転向者あるいは「音楽のジキル&ハイド」と非難する音楽家も多い。ピエール・ブーレーズとは不仲である。日本人の作曲家では、矢代秋雄がジョリヴェを激しく非難しているが、これにはパリ音楽院時代の個人的な確執が背景にあると考えられている。

また、来日した際、日本のパチンコにどっぷりとはまってしまい、国内で過ごす時間の殆どをパチンコに費やしてしまった。以降、彼のパチンコ・パチスロへの興味が尽きることは無く、数年後には『二台ピアノのためのパチンコ』を作曲するまでに至った。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A7  

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