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英ジョンソン首相辞任の意味/田中宇
http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/854.html
投稿者 仁王像 日時 2022 年 7 月 09 日 09:29:21: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

英ジョンソン首相辞任の意味/田中宇
https://tanakanews.com/
 【2022年7月8日】
 保守党がジョンソンを辞任させねばならなかった真の理由は、ジョンソンが米国と結託し、G7を率いてロシアや中国を敵視している戦略の大失敗が確定し、このままだとロシアなど非米諸国から米国側への経済的な報復によって、英国を含む米国側の全体が、エネルギー穀物など資源類の高騰と不足によって経済破綻しかねないからだ。
 日本で安倍晋三・元首相が撃たれた理由もこの関係だ。  

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コメント
1. 茨城市民[564] iO@P6Y5zlq8 2022年7月09日 10:44:35 : L7K5kePxVQ : RmZsblR3TG45RTI=[303] 報告

>・・・このままだとロシアなど非米諸国から米国側への経済的な報復によって、英国を含む米国側の全体が、エネルギー穀物など資源類の高騰と不足によって経済破綻しかねないからだ。

○なるほど、説得力がありますね。

 すなわち、ウクライナ問題については、ロシアが勝利した。これ以上、傷をひろげないことだ。しかし、このことを認めたくない者が多数いるようだ。

2. てんさい(い)[1458] gsSC8YKzgqKBaYKigWo 2022年7月09日 20:14:34 : 0kUGInjLpY : ZUJoU1c2MzFGUzY=[478] 報告
全文

真の最大の理由は、ジョンソンが米国と結託し、G7を率いてロシアや中国を敵視している戦略の大失敗が確定し、このままだとロシアなど非米諸国から米国側への経済的な報復によって、英国を含む米国側の全体が、エネルギー穀物など資源類の高騰と不足によって経済破綻しかねないからだ。

■英ジョンソン首相辞任の意味(田中宇)

7月7日、英国のジョンソン首相が辞意を表明した。彼が率いてきた与党の保守
党が新しい党首・首相を決めるまでは暫定的に留任する。保守党内では、5月ご
ろからジョンソンを支持しない議員が増え、6月初めには議会に不信任案が提出
されたが僅差で否決された。その後も保守党内のジョンソン不支持は拡大し、閣
僚の辞任が相次いだため、ジョンソン自身が辞任を決めた。保守党の議員団がジ
ョンソンを支持しなくなった理由は、周辺の性的スキャンダルや宴会騒動など倫
理的な不祥事の連続だとされている。だが私が見るところ、真の理由はそうでな
い。保守党がジョンソンを辞任させねばならなかった真の最大の理由は、ジョン
ソンが米国と結託し、G7を率いてロシアや中国を敵視している戦略の大失敗が確
定し、このままだとロシアなど非米諸国から米国側への経済的な報復によって、
英国を含む米国側の全体が、エネルギー穀物など資源類の高騰と不足によって経
済破綻しかねないからだ。

https://sputniknews.com/20220619/bojo-urges-allies-to-steel-themselves-for-long-ukraine-conflict-offers-plan-to-recruit-time-1096445506.html
BoJo Urges Allies to ‘Steel’ Themselves For 'Long' Ukraine Conflict, Offers Plan to ‘Recruit Time’

https://www.rt.com/news/558583-boris-johnson-clown-moscow/
‘The clown is leaving’ top Putin ally on PM Johnson

ジョンソンの英国は、米諜報界のネオコン勢力と結託し、ウクライナの反露な極
右政権をテコ入れし、露中を敵視し、NATOやG7の諸国を引きつれて新冷戦の世界
体制を作ろうと画策してきた。これは、英国の最上層部に当たる諜報界の世界戦
略だ。ジョンソンは、それを遂行するために首相をしていた。米諜報界が英諜報
界を乗っ取って、ジョンソンに露中敵視策をやらせていたと言っても良い。英国
の自滅策となったEU離脱も、米諜報界が英国を乗っ取ってやらせたことだ。ジョ
ンソンは、EU離脱を強硬に進めてきた政治家でもある。英保守党には、英国が米
諜報界に乗っ取られて自滅させられていくことを阻止したいナショナリストがけ
っこういて、彼らは以前からジョンソンを敵視していた。

https://www.rt.com/news/555064-london-consulting-companies-against-moscow/
'Her Majesty's Russia Unit': How British spies have launched a full-scale propaganda war to demonize Moscow

https://tanakanews.com/201121corona.htm
新型コロナでリベラル資本主義の世界体制を壊す

EU離脱、新型コロナ対策、露中敵視と、米諜報界が英国を自滅させようとする動
きが重なっていき、保守党内のナショナリストとジョンソンの対立も激化し、最
終的に最近のロシア敵視の失敗の確定を受け、保守党内でナショナリストの力が
強まり、ジョンソンを辞任に追い込んだ。諜報界の戦略は非公式なものなので、
その失敗を理由に首相に辞任を迫ることはできない。だから代わりに宴会ゲート
など倫理的な不祥事をあげつらってジョンソンを辞めさせようとしてきた。

https://news.antiwar.com/2022/05/09/uks-boris-johnson-urges-ukraine-not-to-negotiate-with-russia/
UK’s Boris Johnson Urges Ukraine Not to Negotiate With Russia

https://tanakanews.com/190128brexit.php
英国のEU離脱という国家自滅

ウクライナ戦争はロシアの勝ちで決着がついている(ポーランドがベラルーシを
攻撃して戦線が拡大する可能性はある)。ゼレンスキー政権のロシア敵視策の黒
幕をやっていた英国は敗北が確定している。米英はG7を率いて、ロシアが米国側
に輸出する石油価格を1バレル60ドルぐらいまで引き下げる策略を決めつつある
(日本はG7でこの策のお先棒担ぎを率先してやっている)。

https://www.zerohedge.com/geopolitical/belarus-threatens-strike-poland-instance-further-provocations
Belarus Threatens To Strike Poland If Cross-Border "Provocations" Launched

https://tanakanews.com/220624russia.htm
プーチンの偽悪戦略に乗せられた人類

だが、これは逆に石油価格を高騰させてしまう。G7の石油引き下げ策への報復と
してロシアは今後、サウジアラビアなど非米側の産油諸国と結託して米国側に輸
出する石油を止めたり値上げしたりする動きを誘発するので、石油は逆に1バレ
ル200-400ドルに高騰してしまうと予測されている。今後の石油高騰は不可避だ。
ロシアなど金資源本位制の非米側が台頭し、英国など金融バブル(ドル)本位制
の米国側が弱体化していく。これまで率先してロシア(露中)を敵視してきた
ジョンソンの英国は今後、露中など非米側から報復されて経済的に困窮がひどく
なる。そうした英国失敗の流れが確定したので、ジョンソンは辞めさせられる。

https://original.antiwar.com/doug-bandow/2022/05/08/make-nato-a-pacific-power-british-government-come-up-with-another-dumb-idea/
Make NATO a Pacific Power? British Government Comes Up With Another Dumb Idea

ジョンソンは辞任を表明したが、これで英国が立ち直っていくわけではない。英
保守党のナショナリストたちは米ネオコンの傀儡だったジョンソンを辞めさせた
ものの、次の一手がない。英国は誰が次期首相になろうが、米国との同盟関係を
やめられず、米諜報界が英国を乗っ取って過激な露中敵視などの自滅策をやらせ
る状態から離脱することもできない。米国との関係を切れないので、英国は露中
敵視もやめられず、自滅していく傾向が続く。ジョンソンの後継者として強い次
期首相が出てくる可能性は低い。英保守党内は、ナショナリストと、ジョンソン
のような米諜報界(ネオコン)の傀儡が戦う状態が続き、次期政権は弱く、短命
に終わって、再びジョンソンが首相に返り咲く可能性すらある。

https://tanakanews.com/190421brexit.php
英国をEU離脱で弱めて世界を多極化する

英国の中央政府が弱体化(自滅)するほど、北アイルランドやスコットランドは
英国から離脱してEU側に入りたがる。英国領である北アイルランドと、EU加盟の
独立国であるアイルランドでは、両者を統合しようとするシン・フェイン党が優
勢になっている。英政府は、EU離脱時のEUとの交渉で、北アイルランドは英国領
だがアイルランドとの間に国境管理施設を作らず、物流・関税的にEUの一部であ
り続けることを了承した。だが実際のEU離脱後、ジョンソンの英政府はこの約束
(議定書)を守っておらず、それが北アイルランドの人々の英国からの分離独立
運動に火をつけてしまっている。この問題は、英国の首相がジョンソンでなかっ
たとしても起きたと考えられるが、ジョンソンの時代に北アイルランドと英政府
の関係が悪化した。今後の英政府を誰が運営しようが、英国の弱体化の加速や国
家分解の動きを止めるのは難しい。

https://www.usnews.com/news/world/articles/2022-05-12/uk-tells-eu-without-flexibility-we-will-act-on-n-ireland
UK Tells EU: Without Flexibility, We Will Act on N.Ireland

https://www.zerohedge.com/political/scotland-set-hold-2nd-independence-referendum-sturgeon-set-fight-johnson-veto
Scotland Set to Hold 2nd Independence Referendum As Sturgeon Prepares To Fight Johnson Veto

ジョンソンの英国と、バイデンとネオコンの米国は、とくに2月のウクライナ開
戦後、日独などG7やNATOの諸国を引っ張り込んでロシア敵視・ウクライナ支援を
やらせてきた。英米がG7を率いてロシア敵視・対露制裁を強めるほど、ロシアは
石油ガスなど資源類を米国側に売らず中印など非米側に売り、米国側は資源類の
高騰と不足に悩み、経済が崩壊する傾向になった。ドイツなどEU諸国は、ロシア
から資源類を輸入したくてもできない状態が強まり、経済崩壊が加速している。
英国では、こんな状態を続けることはできないと考えた保守党のナショナリスト
たちがジョンソンを追い出した。だが逆に日本の政府は、これからロシアの報復
で資源類が不足高騰することが確実になった今ごろになって、ロシアの石油輸出
価格を強制的に下げようとする失敗必至の超愚策をG7で急に進め出したりして、
最悪のタイミングで自滅策をやり出している。

https://www.usnews.com/news/world/articles/2022-07-06/kremlin-slams-japans-unfriendly-stance-amid-oil-price-cap-talk
Kremlin Slams Japan's 'Unfriendly' Stance Amid G7 Oil Price Cap Talk

https://www.rt.com/news/558424-russia-japan-oil-price/
Russia responds to Japanese threat

これはおそらく米諜報界の隠れ多極派からの差し金だろう。日本外務省は丸ごと
米英傀儡だし、自民党にも米傀儡が多い。ロシア政府は、日本がG7で急にロシア
敵視を強め始めたので怒っている。その怒りの発露のひとつが、先日プーチンが
サハリン2のガス田の日本などの利権を剥奪していくことを決めたことだ。日本
は今後、サハリンからガスを輸入できなくなり、輸入する石油の価格も高騰させ
られる。日本国民の生活は窮地に陥る。プーチンと親しい自民党の安倍晋三・元
首相がロシアに行ってプーチンと話をして和解していくしかない。私は最近の記
事でそう書いた。

https://tanakanews.com/220702ukrain.htm
日米欧の負けが込むロシア敵視

そういう流れで、もしかすると安倍晋三は動き出そうとしていたのかもしれない。
その安倍の動きを阻止するため、米諜報界が死客を奈良に放ち、7月8日に演説中
の安倍を銃撃したのでないか。日本がロシアと話をつけて石油ガスを輸入し続け
る道は絶たれつつある。田中角栄も、小沢一郎も、そして今回の安倍晋三も、
米国(軍産、ネオコン)の無茶苦茶な戦略から日本を守ろうとした政治家はみん
なやられる。残された自民党の岸田や林は、ますます米ネオコンの言いなりにな
ってロシア敵視を強め、非米側から日本への石油ガスの安定的な供給が失われて
いく。日本のマスコミや権威筋は、安倍が撃たれた理由についての深いことすら
国民に伝えないだろう。左翼リベラルの野党や知識人たちの間抜けなロシア中国
敵視も続く。日本の人々は、わけもわからず生活苦に陥れられる。ボリス・ジョ
ンソンは辞めてもピンピンしているが、安倍晋三は撃たれてしまった。これでい
いのか??。馬鹿げている。

https://oilprice.com/Latest-Energy-News/World-News/The-Worlds-Third-Largest-Economy-Is-Facing-A-Looming-Energy-Crisis.html
The World's Third-Largest Economy Is Facing A Looming Energy Crisis


この記事はウェブサイトにも載せました。
https://tanakanews.com/220708boris.htm

3. 2022年7月09日 22:11:27 : xbPNXbyIJM : TFZ3clVEbEUydDY=[1] 報告
今まで、田中氏の分析に敬意を持っていたが、今回の配信で田中氏の人間性を知り
もうやめることにした。
「日本を守ろうとした政治家はみんなやられる。・・・安倍晋三は撃たれてしまった。」
にはドン引いた。
安倍は「日本を守ろう」となんて思ってなかったでしょ。
「日本での自分の権力と利権を守ろうとしていた」が正解。

田中氏は「市民目線」ではないことが分かった。
「民はバカなんだから、国のために従ってればよい」
「三島由紀夫バンザイ!」「復古ニッボン!」の「アルカリ党」のにおいを感じた。

4. 2022年7月10日 06:43:30 : 6Kc4uDTguY : RDFnY3MxS0R5Unc=[3] 報告
>>3

今回に限らず、これまでも田中は意外と安部には甘かったよ。

田中はリベラルホークに厳しい立場。

5. 2022年7月10日 08:16:12 : xbPNXbyIJM : TFZ3clVEbEUydDY=[2] 報告
4さん、3です。
ご指摘ありがとうございます。

それにしても、田中氏は、「俺の分析力評価して、ブレーンとして雇ってよ」とばかり
「政府と自民党に願書」を書いているつもりなんでしょかね。

6. 2022年7月10日 13:26:26 : SVROCFUbtY : Q1U4b2xKUlpKWHc=[121] 報告
逆だろう。

ボリスは、英国のEU離脱を主導した、どっちかと言えば親露派の首相だ。

プーチンは、これまでCERNを核攻撃するとか、さんざん煽ってきたけれども、EU離脱後の英国がターゲットになることはなかった。

EU離脱後に、NATOも自然離脱という方向性をボリスに見立てていたはずで、それなのに、ウクライナ問題で一転、対立の頂上に登場した。

そうしたことも、ワクチン問題の散逸のため、ボリスとプーチンは通じていると感じられるところ。

7. 2022年7月10日 13:31:10 : SVROCFUbtY : Q1U4b2xKUlpKWHc=[122] 報告
とりあえず、宇は、ウクライナ問題とワクチン問題を、まったく無関係の2つの事象に誘導しようとし過ぎだ。

すでに、ウクライナに渡った欧米の兵器が、ロシア前線に横流しされてる情報も出ている。

こんなことは、NATO諸国とロシアが内通状態でない限り、起こり得るわけがない。

NOTO側が売ろうとしても、買うロシアの存在が不在で成り立たないからだ。

8. 2022年7月11日 01:03:18 : dKalBvaRJM : VHppUVl5N3RXQXc=[1] 報告
ま、安倍は確かに在任中は中国とのけんかを避けていたが、

それはあくまで経団連の意向も汲んで政権の安定を守るためのバランス感覚だけであって、

日本の反中隷米派の頭目であったことは間違いない。

安倍の死が、反中露を加速させることにはならない。

田中宇の安倍評は間違っている。

9. 2022年7月11日 01:15:20 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[14082] 報告
安倍元首相殺害の深層
2022年7月10日   田中 宇
7月8日の安倍晋三・元首相が殺害された事件の最大の要点は、安倍が自民党を仕切っている黒幕・フィクサーだったことだ。安倍は一昨年に首相を退いた後、後継の菅義偉と、その後の今の岸田文雄が首相になるに際して自民党内をまとめ、菅と岸田の政権が安全保障・国際関係などの重要事項を決める際、安倍の意向が大きな影響を与える体制を作った。安倍は首相時代から、対米従属を続ける一方で中国との親密さも維持し、日本を「米中両属」の姿勢に転換させた。安倍は、米国の「インド太平洋」などの中国敵視策に乗る一方で、日中の2国間関係では中国を敵視せず協調につとめ、世界の覇権構造が従来の米単独体制から今後の多極型に転換しても日本がやっていけるようにしてきた。 (米国の中国敵視に追随せず対中和解した安倍の日本)

安倍はプーチンらロシアとの関係も維持しており、ロシア政府はウクライナ開戦後、岸田首相や林外相らを入国禁止の制裁対象にしたが、岸田の後ろにいて日本で最も権力を持っていた安倍は制裁対象にしなかった。ウクライナ戦争によって作られた米国側と非米側の対立の激化は、今後時間が経つほど資源類を握るロシアなど非米側が優勢になり、日本など米国側は資源調達がとどこおって経済的に行き詰まる。岸田政権は今のところ米国の言いなりでロシア敵視の姿勢を続けてきたが、今後はロシアなど非米側から石油ガスなどを止められる傾向が強まり、資源を得るためにロシアと和解せねばならなくなる。そのとき安倍がプーチンとの関係を利用して訪露などして対露和解を進め、日本を資源不足の危機から救う展開が期待できた。そのため、露政府は安倍を入国禁止の対象に入れていなかったと考えられる。

左翼リベラルなどは安倍を敵視してきたが、安倍は今後の日本に必要な権力者だった。だがその安倍は今回、ロシアなどが日本への資源輸出を止める報復措置を強め始め、安倍の出番が近づいたまさにそのタイミングで殺されてしまった。これから日本が資源を絶たれて困窮しても、日本を苦境から救うことができたかもしれない安倍はもういない。7月8日の安倍の殺害は、偶然のタイミングにしては絶妙すぎる。報じられているような、犯人の個人的な怨恨によるものとは考えにくい。今回のような大きく衝撃的な政治事件は、偶然の産物として起きるものではない。安倍の殺害は、日本がこれから困窮しても中露と関係を改善できず、中露敵視を続けざるを得ないようにするために挙行された可能性が高い。 (中立が許されなくなる世界)

安倍の死去により、日本の権力は岸田のところに転がり込んだ。これまで岸田は安倍の傀儡だったが、安倍が死んだので岸田は好きにやれるようになった。岸田が今後も安倍が作った米中両属の路線を継続する可能性はゼロでない。しかし、安倍殺害犯を動かした背後の勢力は、岸田に勝手にやらせるために安倍を殺したわけでない。安倍を殺した勢力はおそらく、安倍を殺すと同時に岸田を傀儡化し、安倍が続けてきた米中両属の路線を潰し、傀儡化した岸田に中国やロシアに対する敵視を猛然とやらせるつもりだろう。 (日米欧の負けが込むロシア敵視)

1964年に米諜報界(軍産複合体)は、自分たちに楯突いてきたケネディ大統領を殺したが、諜報界はケネディを殺すと同時に、副大統領から昇格して次の大統領になったジョンソンを傀儡化し、冷戦の再燃やベトナム戦争の激化など、ケネディが阻止しようとしたことを思い切りやれるようにした。それがケネディ殺害の目的だった(その後ベトナム戦争は泥沼化し、米国の覇権を自滅させる隠れ多極主義の流れに入り込まれたが)。今回の安倍殺害は、ケネディ殺害に似ている。安倍殺害犯を動かしていたのは米国の諜報界(軍産、ネオコン)である可能性が高い。彼らは、安倍が敷いた日本の米中両属路線を潰すために安倍を殺し、同時に岸田を傀儡化して、安倍の路線と正反対の露中敵視の強化路線を岸田に採らせていくのでないか。 (英ジョンソン首相辞任の意味)

安倍が殺される10日ほど前の6月末のG7サミットあたりから、岸田政権は米国(バイデン政権を牛耳るネオコン系の勢力)からの要請・加圧を受け、ロシアが輸出する石油の価格に上限を設定するG7の対露制裁案を積極的に推進するなど、米国側のロシア敵視の急先鋒を演じ出した。日本などG7から石油の輸出価格を抑止されたら、ロシアは石油をG7諸国でなく中国やインドに売ればいいだけの話で、ロシアは全く困らない。自滅的に困窮するのは、ロシアから石油ガスを輸出してもらえなくなる日本などG7の方だ。 (Vladimir Putin: Anti-Russian Sanctions Have Backfired on Those Imposing Them)

岸田政権のロシア敵視強化は、ロシアからの報復を招き、日本国民の生活と岸田自身を困窮させる自滅策だ(その分、露中など非米側の優勢が増し世界が多極化する)。岸田は米ネオコン(隠れ多極派)の言いなりで日本を自滅に誘導する策をやり出している。米ネオコン系はドイツにも露敵視を強要して自滅させているが、それと同じことを日本に対してやり出した。安倍は、日本側の自滅が顕在化するまで傍観し、自滅が顕在化したら岸田のために安倍がロシアと掛け合って日露を和解に持っていき、日本のエネルギー輸入を保全しようと考えていたのでないか。だがそれは安倍の殺害によって不可能になった。 (Germany’s developing economic crisis is a fascinating study in self harm)

安倍殺害は、2日後の7月10日の参院選挙で同情票を得る自民党を有利にした。岸田政権は参院選に勝利して権力を強化するが、その権力強化は安倍が敷いた米中両属・対露和解の路線を潰すために使われる。安倍の死で、自民党は安倍の路線から離れる方向で優勢になる。安倍は自らの命を奪われれただけでなく、死によって自分の路線を破壊される。ひどい話だ。米諜報界は残酷に狡猾だ。

岸田は安倍路線を捨て、米国から誘導されるままに露中敵視を強めるが、それは日本が経済的に露中から報復されて窮乏することにしかつながらない。米諜報界とバイデン政権を牛耳るネオコン系は隠れ多極主義なので、露中を強化して多極化を進めるために、日独に自滅的な露中敵視をやらせて潰し、露中を優勢にしている。安倍は日本を米中両属にして国力の温存を図ったが、今回ネオコン系に殺され、代わりに日本の権力を握らされた岸田は、ネオコンの傀儡になって日本を急速に自滅させていく。

安倍を殺した実行犯が逃げずに現場にとどまったことも、私怨による単独的な犯行でなく、後ろに巨大な勢力がいて犯人を動かしたことを思わせる。私怨による単独犯なら、犯行後に逃亡を試みるのが自然だ。犯人が逃げずに逮捕され、犯行の動機を警察に供述したことにより、安倍殺害は統一教会への怒りによって引き起こされたという頓珍漢な話が喧伝されることになった。統一教会の話は、実行犯の気持ちとして本当なのかもしれないが、事件の全体像としての本質から逸脱している。背後にいる米諜報界は実行犯に対し、犯行後に現場に残って逮捕されるよう誘導したのだろう。

安倍は死んだ。岸田の露中敵視もいずれ破綻する。その後の日本は弱体化し、経済的に露中敵視を継続できなくなり、米国も金融破綻や国内混乱で弱体化するので、いずれ日本は再び米中両属への道を模索するようになる。それを自民党の誰が主導するのか、まだ見えない。岸田自身が露中敵視の強化が自滅策だと気づいて方向転換を図るかもしれない。左翼リベラルなど野党やマスコミが事態の本質に気づく可能性はほぼゼロなので、そちらからの転換はない。マスコミ権威筋が頓珍漢なままなので、日本人のほとんども何も知らないまま事態が転換していく。
https://tanakanews.com/220710abe.htm

10. 2022年7月11日 15:12:07 : oPXNleTEv6 : RkMyanZSR1MyMW8=[20] 報告

 8氏のコメントを支持。
11. 2022年7月11日 21:25:55 : KL2SR5ZnEo : Q0xmcXJtV0lVc2M=[30] 報告
>日本国民の生活と岸田自身を困窮させる自滅策だ

そう、田中宇氏の18番の自滅戦略だ。
バイデン米国と仲良く日本は自滅して行く。
安倍暗殺→自公圧勝→憲法改正→中露敵対強化→戦争(?)→自公政権崩壊。
これが今後の予定だ思う。
そしてこれは、WEFグローバリストvsナショナリストの潮流に従ったもので、他の西欧国と同じくWEF配下の自公政権が崩壊して行くシナリオが組まれているということだ。

このシナリオで日本が戦争にまで巻き込まれるかは分からない。
例えば、コロナワクチンのインチキについて決定的なリークがあり、巨大な薬害訴訟と政権批判運動が起こり崩壊する可能性もあり、その場合は戦争は免れる。

崩壊後は多極世界でもやって行けるようなナショナリスト勢力が中心となる政権ができると思う。
参政党はこの流れの中で作られたと思っているが、まだまだ微力なので実際は自民党内のナショナリストが中心になるのかもしれない。

そして、この流れを作っている背後勢力は米国諜報界ではなく、実は日本の国体勢力だと思う。
大東亜戦争を敗戦に導き、民主的国家を作ったのと同じように。

12. 2022年7月13日 20:00:42 : i4BwD02Zfc : dE9HbjFHV2NONGM=[1] 報告
田中氏の分析はもう 社会に無意味な「自慰行為」としか思えない。

「左翼リベラルなどは安倍を敵視してきたが、安倍は今後の日本に必要な権力者だった。」はその現れ。

まず、まっとうな市民を「左翼リベラル」に置き換える幼稚性には開いた口がふさがらない。

「庶民にはわからんだろうが」
「権力者はちょっとぐらい悪い事してもいんだよぉーっ」
「ちょっとぐらい人を殺してもいいんだよぉーっ」
「特権階級あってもいいんだよぉーっ」
と言わんばかり。

やりたい放題、任期中国民を虐げ、国力を低下させてきたのに、何言ってるの!

田中氏は「ウンコも大切な肥料になる」論理で、なんでもかんでも、「多極化」「自滅策」という「我田引水論」を正当化しようとする。
確かに結果として、ウンコ肥料論はある意味正解だけど、それは「意図していなくても」成り立つ論理たから、「俺の分析は真理だ!」と主張するのは筋違い。

田中氏はウンコまかれた側の国民目線がまったくない。
本来、社会分析は「一般社会」に向けて情報分析を発信しているのなら「市民目線」であるべき。
しかし、田中氏は「権力者はウンコ播いてもいい」という「権力者目線」で書いている。おそらく「自民党」には無理そうなので「アルカリ党」にでも向けて就職「願書」でも書いているんだろう。

13. 2022年7月17日 00:00:22 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[14161] 報告
腑抜けたバイデンの中東訪問
2022年7月16日   田中 宇
米バイデン大統領が7月13-16日にイスラエルとサウジアラビアに行く中東歴訪をしている。訪問の目的は2つだ。(1)米国側(米欧)が対露経済制裁としてロシアからの石油ガス輸入を止めてしまって自滅的に困っている分を穴埋めするため、サウジなどアラブ湾岸産油国に石油の増産と米国側への追加輸出を求めること。(2)イスラエルが米国の傘下でサウジなどアラブ諸国と組んでイランと敵対していきたいという、トランプ政権時代からの戦略的願望を持っていて、トランプはいろいろやってくれたがバイデンはやってくれないと不満を持っている。米政界に影響力を持つイスラエルの願いを聞いて、イスラエルとアラブが米国の傘下で連携してイランを敵視する「中東版NATO」を作り、今秋の中間選挙での民主党の不利を少しでも解消すること。 (The follies of Biden’s upcoming Middle East trip) (US, Israel Pushing Arab Nations for Joint Military Pact Against Iran)

バイデンの中東訪問の2つの目的は、いずれも達成できそうもない。しかも、達成できないことが事前にわかっていたのに訪問を挙行するというボケぶりだ。なぜ達成できないかというと、それはサウジアラビアがこれまで採ってきた対米従属の国是をすでに放棄し、ロシアや中国と結託しており、非米諸国の仲間入りをするためBRICSに入ろうとしているからだ。ウクライナ開戦後の今春、中国がサウジをBRICSに招待し、サウジ王政はすでにBRICSに加盟する意志を固めている。 (Saudis Double Russia Crude Imports As It Prepares For BRICS Inclusion) (Why Biden Could Come Back From Saudi Arabia Empty-Handed)

これに関連して、サウジ王室内でも特に親米的なリベラル派であるはずのファイサル家のトルキー・アル・ファイサル元諜報長官が、7月4日の米独立記念日という栄誉ある日をわざわざ選んで、米国のマスコミに「世界は米単独覇権体制をやめて中露が望む多極型体制に転換すべきだ」と主張する趣旨の論文を掲載した。この論文は、サウジ王政から米国への決別宣言になっている。バイデン訪問の直前に「米国は終わりだよ」と言ってしまったサウジ王政は「バイデンが訪問してきても無駄だよ」と米国側に伝えたことになる。だが、バイデンはそのメッセージを無視してサウジを訪問した。当然ながら、訪問の目的は果たせない。行くだけ無駄だ。 (Rethinking the Global Order -- Turki bin Faisal al-Saud) (ロシア敵視が欧米日経済を自滅させ大不況に)

米国がサウジに石油の増産を求めても、非米側に入ってロシアとの関係を重視するサウジ王政は、米国のロシア敵視に協力することになる増産に応じない。サウジはむしろ最近、軽油などをロシアから積極的に買い増すようになっている。ロシアは米国側に売れなくなった石油類を安く非米諸国に割引販売してくれるので、サウジは産油国だがロシアの石油製品を買いたがる。サウジは、親米の姿勢を維持しつつ、ロシアとの関係を強化して非米側の国になる姿勢を強めているインドと似た道を歩んでいる。サウジは、親米の国だが、もう米国からの要求を、自国の国益になる場合にしか受け入れない。国益に反しても米国の要求を受け入れ続けねばならない米国側の(逃げ遅れている)日本や欧州とは違う。 (Can Biden Break The Alliance Between Saudi Arabia And Russia?) (Saudi Arabia doubles second-quarter Russian fuel oil imports for power generation)

BRICSにはサウジだけでなく、イラン、トルコ、エジプトも加盟申請する予定だ。今後、サウジとイランの両方がBRICSに加盟したら、サウジとイランの和解は中露などBRICSの非米諸国によって仲裁されることになる。BRICSではすでに、中国とインドが対立しつつも両方がBRICSに加盟し、協調できる部分で協調している。中印は2国間で対立しているが、もう一段大きな視野で見ると、中印ともに米国の単独覇権体制を否定する非米側の国として仲間だ。今後、サウジとイランもBRICS内で中印みたいな協調関係になっていくことが予測される。サウジもイランも産油国であり、石油ガスなど資源類を持っている非米側が米国側より優勢になる今後の2分割された世界では、サウジもイランも非米側に入っておいた方が策だ。 ("Preparing To Apply For Membership" - Saudi Arabia, Turkey, Egypt Plan To Join BRICS) (いずれ和解するサウジとイラン)

米国ではトランプ前大統領が、イスラエルの要請を受け、米国がイスラエルとサウジUAEをまとめてイラン敵視の同盟体を作る「イラン敵視を口実としたイスラエルとサウジUAEの接近」を「アブラハム合意」としてイスラエルのために実現してやった(パレスチナ問題が未解決なのでサウジは非公式な参加)。バイデンの今回の中東歴訪の2番目の目的は、イスラエルのためにトランプが作ったアブラハム合意の体制を継続することだ。バイデン政権は、これを自分たち独自の中東戦略であるかのように言っているが、それは間違いで、トランプの戦略をイスラエルに求められて継承しているにすぎない。 (トランプの中東和平) (Biden hopes to preside over Israel-Saudi wedding) (Israel Reveals It’s Building a US-Backed Regional Military Alliance Against Iran)

バイデン政権はもともと、イスラエルともサウジとも仲良くしたいと思っていなかった。米民主党はオバマ以来イスラエルと仲が良くない。今の民主党ではパレスチナの味方をしてイスラエルを公式に非難するリベラル左派が強く、彼らはイスラエルと犬猿の仲だ。バイデンがイスラエルを訪問するのは、愚策ばかりやって米国内で人気が落ち、今秋の中間選挙や2024年の大統領選で惨敗しそうなので、米国の政治に強い影響力を持っていたイスラエルの力を借りたいからだ。バイデン政権が何もしないと、イスラエルはトランプ路線の共和党支持を強めてしまう。 (De Blasio To AIPAC: Drop Dead) (US security alliance in the Middle East is unjustified) (解体していく中東の敵対関係)

バイデンはもともと6月末にドイツでのG7サミットに出席するため訪欧した時に、同時に中東も訪問する予定だったが、中東の部分だけ2週間延期した。その理由は表向き「バイデンが高齢なので欧州と中東の両方を歴訪すると疲れてしまうので2つに分けることにした」というものだが、実際の理由はそうでなく、6月21日にイスラエルの連立政権が崩壊してバイデンの訪問に対応できなくなったためだ。イスラエルは、米大統領の訪問日を変更させてその理由を米マスコミに歪曲報道させるだけのパワーがまだある。 (US reportedly split up Biden’s 10-day trip abroad, feared too taxing for 79-year-old) (覇権の暗闘とイスラエル)

米民主党左派は人権侵害を理由にサウジのことも大嫌いで、バイデンはできればサウジにも行きたくなかったはずだが、石油価格の高騰を抑えるためにはやむを得ないと思っている。しかし、たとえサウジが協力したとしても、世界的な石油高騰を抑えることは難しい。それに、すでに書いたようにサウジは非米側に転じており、もう米国に協力したくない。 (サウジアラビアの自滅) (President Joe Biden Heads to the Mideast: Plans to Abase Himself Before Saudi Royals)

中東の国際政治の世界では、これまで米国が圧倒的な影響力を持ってきた。米国の意向がすべてを決めてきた。それだけに、イスラエルもサウジもエジプトもトルコもイランも、近年の米国の覇権衰退と多極化の傾向を敏感に察知し、米国覇権衰退後の中東でどのように自国が生き延びていくかを考えてきた。そのうえで、サウジやエジプトやトルコやイランは米覇権を見限って非米側に入ることを決め、BRICSに加盟申請している。イスラエルだけは、米国に頼んでサウジを味方につけてイランと敵対する道を選んでいるように見えるが、これとて、イラン敵視を方便として使ってまずサウジなどアラブ諸国と和解協調していき、いずれ米覇権がもっと衰退してイランと和解せざるを得なくなったら、アラブ諸国と結束してイランと交渉し、イスラエルだけが孤立する事態を避けるという2段階作戦と考えれば、多極化対応策として納得できる。イスラエルは、ウクライナ開戦後もロシアとの良い関係を維持している。これも多極化対応だ。 (As NATO Grows, China and Russia Seek to Bring Iran, Saudi Arabia Into Fold) (Argentina is looking forward to BRICS membership)

イランは米イスラエルに敵視されるほど、露中と結束して強くなる。イランが米国に敵視されて強くなったので、サウジはイランを敵視し切れなくなり、非公式に和解する道を選んでいる。サウジは、米国の謀略によって2015年にイエメンのフーシ派との戦争に突入させられ、7年間も戦争の泥沼にはめられた。イエメン戦争は今年、シーア派イスラム勢力であるフーシ派に影響力を持つイランが裏でサウジのために動き、停戦が実現している。サウジにとって、米国は戦争の泥沼に陥らせる悪い同盟国である半面、イランは泥沼の戦争を停戦させてくれた良いライバルである。サウジが米国と切りたくなり、イランと和解したり非米側に転向したくなるのは当然だ。米国では、左翼リベラルやマスコミが「バイデンは、イエメンで人殺しを続けるサウジを訪問すべきでない」などと言っている。米国自身がサウジをイエメン戦争に陥らせたことが、意図的に無視されている。 (米国に相談せずイエメンを空爆したサウジ) (Yemen ceasefire extended after today’s expiration)

米左翼やマスコミは、サウジ当局が2018年に反体制派ジャーナリストのジャマル・カショギを殺したことも非難して「バイデンは、カショギを殺したサウジのMbS皇太子に会うべきでない」と言っている。サウジ当局がMbSの了承にもとにカショギを殺したのは事実だろうが、カショギは米マスコミに記事を書いていた人であり、サウジ当局は殺害の前に米諜報界に打診して了承を得ていたはずだ。米諜報界がMbSを陥れるために、サウジ当局を誘導してカショギを殺させた疑いすらある。しかし、米国人(とその傀儡)たちはそんなことを意図的に無視して、MbSのサウジを極悪な存在に仕立てている。サウジが米国から離反するのは当然だ。米国が、サウジを離反へと誘導してきた(米国のリベラル左翼は近年、隠れ多極主義に入り込まれている)。 (サウジを対米自立させるカショギ殺害事件) (サウジを敵視していく米国)

カショギはトルコで殺された。当時はトルコとサウジの仲が悪く、カショギ殺害の裁判がトルコで進められた(サウジはカタールやムスリム同胞団を敵視しており、親同胞団なトルコが喧嘩を買ってサウジを敵視した)。だがその後、サウジが非米側に寄っていくとともにトルコと和解し、カショギの裁判は今年4月、トルコからサウジに移管された。サウジ当局の傘下にあるサウジの裁判所は、カショギ殺害の裁判をうやむやにしてしまい、カショギ殺害の話はトルコの外交戦略として葬り去られた。 (Turkey transfers Khashoggi murder trial to Saudi Arabia in move that likely ends case) (カタールを制裁する馬鹿なサウジ)

ウクライナ開戦後、米国は世界に対して「ロシアを敵視しない国は米国の敵とみなす」という米露二者択一的な姿勢を強硬に採っている。このような「俺が敵視した奴を敵視しない奴は全員俺の敵だ」と言い放つ態度は、そいつが強大なパワーを持っている限り、他の奴らを沈黙・服従させることができるが、パワーが落ちている時にそれをやると全員からのけ者にされて弱体化が加速する。米国は、そういう状況にある。欧州や日本は、米覇権下から逃げ遅れて自滅策を採らされている。日本は元首相まで米国に殺された。イスラエル以外の中東諸国は、早めに逃げ出して非米側に転じている。イスラエルはどうなるかわからない。バイデンの中東訪問は、頓珍漢や的外れ、腑抜けが重なっており、中東諸国に米国の覇権衰退を痛感させるものになっている。 (Biden Goes to Saudi Arabia to Advance Peace But Local Analyst is Skeptical About His Intentions) (Is Saudi Arabia In Discussion To Join BRICS?)

バイデンの米国と対照的に、プーチンのロシアは中東での影響力・覇権をじわじわと拡大している。シリアは、ロシアがアサド政権をテコ入れし続けたおかげで、米国が起こした内戦による国家崩壊を免れた(シリアの後始末をロシアに頼んだのはオバマ)。ロシアが支援したアサド政権が、米国が育成・支援したテロ組織のISやアルカイダを退治してシリアを再び安定させている。すべての中東諸国が、米国よりロシアの方が中東を安定・発展させていることに気づいている。最近はイスラエルも、米国よりロシアを頼りにしている。ロシアより米国の方が良いと勘違いしているのは、今や欧州や日本の人々ぐらいだ。早く気づけ。 (Putin To Meet Raisi, Turkey's Erdogan In Tehran, Kremlin Says) (プーチンが中東を平和にする)
https://tanakanews.com/220716saudi.htm

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