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いのち犠牲にする戦争やめるのが先
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2022年6月24日 font size="4">植草一秀の『知られざる真実』
ウクライナで戦争が行われていることについて正しい対応は何か。
言うまでもない。
戦争をやめること。
戦争に敵も味方もない。
あるのは滅びだけだ。
これは長崎で被爆され、いのち尽きるまで被爆者の救護に尽力した永井隆博士が遺された言葉。
米国のバイデン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は戦争を長期化し、戦争を拡大することだけを目指している。
共通するのは二人とも我が身を安全な場所に置いていること。
ウクライナは民主主義国家でない。
言論を弾圧し、苦役を国民に強制している。
民間放送会社は廃止された。
あるのは国営放送一本。
野党は禁止された。
政府への反論は許されない。
成人男子は国外に避難することを許されない。
国家総動員法が施行されている。
かつての日本と同じ状態だ。
そもそもウクライナ政府は正当な政府でなかった。
2014年に暴力革命が勃発した。
2014年2月21日、ウクライナ政府とEUは最終合意に到達した。
大統領選挙を2014年末までに実施することなどを決定し、和解したのである。
ところが、この和解を忌々しく思っていた人物が存在した。
米国国務次官補のヴィクトリア・ヌーランド。
ヴィクトリア・ヌーランドはウクライナの極右組織、ネオナチ勢力と結託していた。
ウクライナの政変は2013年11月21日にスタートしている。
ウクライナのヤヌコビッチ大統領がEUとの連携協定署名先送りを決定したことが端緒。
EUとの連携協定がウクライナ国民にプラスにならないことを考慮しての決定だった。
米国はあらかじめ水面下で大規模デモを組織化する準備を進めており、大統領決定と同時に大規模デモが組織された。
この平和デモが暴力デモに変質させられた。
その変質を主導したのが米国であると見られている。
米国はウクライナ民族主義者、ネオナチ勢力と結託して平和デモを暴力デモに変質させた。
2013年11月21日から23日にかけて、新たなテレビ局が3局も開局された。
そのひとつに資金支援したのがジョージ・ソロス。
こうしたヌーランドの努力の甲斐もなく、EUはウクライナ政府と和解した。
これが14年2月21日。
その直前にヌーランドとジェフ・パイアット駐ウクライナ米国大使がウクライナ暴力革命後の人事について相談した電話音声がYoutube で暴露された。
このなかでヌーランドが”Fuck the EU”と叫ぶ場面がある。
ウクライナ政府と冷静な対話をするEUに対する怒りの感情を示したものと見られる。
翌2月22日に流血の惨事が勃発した。
デモ隊およびウクライナ警察官29名が何者かによって射殺された。
米国と結託するネオナチ勢力による「偽旗作戦」が遂行されたと見られている。
群衆は暴徒化し、大統領は国外脱出を余儀なくされた。
ウクライナ新政府の樹立は憲法の規定に則って行われたものでない。
非合法政府が樹立されたが、この非合法政府を直ちに承認したのが米国である。
米国の「力による現状変更」強行だった。
非合法政府は2月23日にウクライナ民族社会の設立を決定。
ロシア系住民に対する人権侵害と差別的取り扱いを決定した。
この結果としてクリミアで住民投票によるロシア帰属が決定され、ドンバス2週で内戦が勃発した。
その延長線上で今回のウクライナ戦乱が発生した。
最大の原因は東部2州に対して高度の自治権を付与することを決めたミンスク合意がウクライナ政府によって踏みにじられたことにある。
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