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NATOへの加盟を表明した北欧2カ国が早速NATOの軍事演習に参加している意味
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202205210000/
2022.05.21 櫻井ジャーナル
フィンランドとスウェーデンがNATOへ加盟する意思を示す中、エストニアでNATO軍が軍事演習「ヘッジホッグ22」を始めた。14カ国から1万5000人が参加、フィンランド、スウェーデン、ジョージア、そしてウクライナも参加するという。5月16日にはアメリカ海軍の第6艦隊に所属する水陸両用作戦部隊の第61任務部隊/第2海兵師団も合流したようだ。
また、5月1日から27日にかけ、ポーランドを含む9カ国の地域で軍事演習「ディフェンダー・ヨーロッパ2022」と「シフト・リスポンス2022」を実施、20カ国から1万8000人が参加しているようだ。
2013年5月から16年5月までSACEUR(NATO欧州連合軍最高司令官)を務め、ネオコン/シオニストと強く結びついているフィリップ・ブリードラブ米空軍大将の発言を「ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー」は4月7日に掲載した。
その中でブリードラブは核戦争への恐怖によって西側はウラジミル・プーチンに対する適切な対応をとれないのだと主張している。つまり、「ロシアとの核戦争を恐るな」ということであり、核戦争で脅せばロシアは屈服すると考えているのだろう。
フィンランドとスウェーデンをNATOへ加盟させる大きな意味は少なくともふたつある。ひとつはロシア西部への圧力であり、もうひとつは北極海だ。北極周辺の海水温が上昇したことにともなって氷の厚さが減り、アメリカがコントロールできない新たな航路が北極海に出現したのだ。
昨年1月5日にロシアのLNG運搬船「クリストフ・ドマルジェリー」が北極海に面し、ヤマルLNG出荷基地であるサベッタ港を出発、約11日半でベーリング海峡のドジェネフ岬に着き、そこから中国の江蘇省へ向かった。江蘇省に到着したのは26日。その翌日に運搬船は中国を離れている。
航海日数が大幅に短縮されるだけでなく、海賊頻発地帯であるソマリア沿岸やマラッカ海峡を通過する必要がないことも大きなメリット。アメリカに輸送を暴力的に妨害されている中国やロシアの場合、その利益は日本以上だろう。
サベッタ港からドジェネフ岬と逆方向へ向かえばヨーロッパであり、ウクライナの存在感はさらに薄まる。アメリカの私的権力としては、ビジネス面でも、地政学的な側面でも北極海航路を容認できないはずだ。そうした意味でもウクライナでの戦乱は願ってもないことだろう。フィンランドやスウェーデンをNATOへ加盟させる意味はここにもある。
ウクライナでの戦乱は19世紀から続くアングロ・サクソンの長期戦略がベースにあるが、直接的には2013年11月から14年2月にかけてアメリカのバラク・オバマ政権がネオ・ナチを使って実行したクーデターから始まる。2月24日のロシア軍によるウクライナ攻撃は「遅すぎた反撃」だと考える人もいる。
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