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EU諸国の経済を破壊する政策を加盟国に要求する欧州委員会
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202205060000/
2022.05.06 櫻井ジャーナル
アメリカはEUがロシアから天然ガスや石油を購入することを嫌ってきた。ロシアとEUとの関係が強まり、アメリカのEUに対する影響力が弱まるからだ。
ロシア政府は「非友好国」が同国の天然ガスを購入する場合、決済は4月1日からロシアの通貨ルーブルに限ると発表していたが、ポーランドとブルガリアはそれを拒否、ロシアのガスプロムは4月27日、ポーランドとブルガリアへの天然ガス供給を停止すると発表した。ポーランドは国内消費の約5割、ブルガリアは約7割をロシア産の天然ガスに頼ってきたという。
この決定はアメリカ政府が始めた「経済制裁」、つまり経済戦争に対する反撃だが、ロシアが求めた決済の仕組みは1970年代にアメリカが始めた「ペトロダラー」と基本的に同じである。ロシアの天然ガスを購入するためにはルーブルをかき集めなければならない。その結果、ルーブルは安定、その背後ではペトロダラーの仕組みを揺さぶっているはずだ。
EUの執行機関である欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は5月4日、ロシア産原油の輸入を禁止するよう求めたが、ハンガリー政府はこの要求に反対している。こうした措置はハンガリーへのエネルギー供給を破綻させるということだが、現在の「制裁」でも次の冬をEUは越せないとも言われている。ライエンの出身国であるドイツでも経済破綻が見通されている。アメリカ政府に残された時間は長くない。
ジョー・バイデン政権の「制裁」政策は自爆攻撃だと考える人もいるが、アメリカの支配層はロシアだけでなくEUの弱体化も狙っていると見ている人もいる。
ソ連が1991年12月に消滅した直後、1992年2月にアメリカの国防総省はDPG草案という形で世界制覇プラン、いわゆる「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」を作成した。旧ソ連圏を乗っ取るだけでなく、EUや東アジアを潜在的なライバルと認識、叩くべきターゲットだとされた。支配力の源泉であるエネルギー資源を支配するため、中東での影響力を強めることも重要なテーマになる。
1980年には新自由主義の教祖的な存在であるミルトン・フリードマンが中国を訪問している。アメリカの支配層は中国へ新自由主義を導入させることに成功したのだ。
しかし、1980年代の後半になると新自由主義による社会の歪みが中国でも深刻化。1988年に実施した「経済改革」は深刻なインフレを招き、社会は不安定化して労働者などから不満の声が高まった。
そこで中国政府は軌道修正を図るのだが、新自由主義を信奉するエリート学生は「改革」の継続を求めた。そうした学生に支持されていたのが胡耀邦や趙紫陽だが、このふたりの後ろ盾だったケ小平も軌道修正に賛成していた。
そうした学生の運動が高まると、その責任を問われて胡耀邦は1987年に総書記を辞任、89年に死亡。その死を切っ掛けに天安門広場で大規模な抗議活動が始まり、5月に戒厳令が敷かれ、6月を迎えた。
その後、アメリカと中国は関係を修復させる。アメリカの支配層は中国の若手エリートを留学させ、手ずけていたので、たかを括っていたようだ。中国人はカネ儲けさせておけば、国の仕組みをどのように変えても文句を言わないと思い込んでいたと言われている。
アメリカにとって日本は従属国であると同時に潜在的なライバルでもある。中国がアメリカに従属している状態でソ連が消滅した後、アメリカの支配層が日本の力を弱めようとするのは必然だった。その一方、日本を自分たちの戦争マシーンに組み込もうとする。
国連中心主義を掲げていた細川護熙政権は1994年4月に潰され、日本経済はスキャンダルで揺れる。細川を排除するため、最初に動いたのはマイケル・グリーンとパトリック・クローニンのふたり。カート・キャンベルを説得して国防次官補だったジョセイフ・ナイに接触、ナイは1995年2月に「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を発表した。そこには在日米軍基地の機能を強化、その使用制限の緩和/撤廃が謳われていた。
このレポートを日本に実行させるため、1994年から95年にかけて大きな事件が続く。例えば1994年6月に松本サリン事件、95年3月に地下鉄サリン事件が引き起こされ、その直後には警察庁長官だった國松孝次が狙撃された。
8月にはアメリカ軍の準機関紙と言われるスターズ・アンド・ストライプ紙が日本航空123便に関する記事を掲載、その中で自衛隊の責任を示唆している。
1995年には日本の金融界に激震が走っている。大和銀行ニューヨーク支店で巨額損失が発覚、98年には長銀事件と続き、証券界のスキャンダルも表面化して日本の経済は大きく揺れた。
証券界は日本経済の資金を回すモーター的な役割を果たしていた。つまり証券界のスキャンダルの背後には大蔵省(現在の財務省)が存在していた。銀行のスキャンダルも証券会社のスキャンダルも矛先は大蔵省に向いている。
1997年には「日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」が作成され、「日本周辺地域における事態」で補給、輸送、警備、あるいは民間空港や港湾の米軍使用などを日本は担うことになる。「周辺事態法」が成立した1999年にはNATOがユーゴスラビアを先制攻撃した。その後も日本はアメリカの戦争マシーンへ深く組み込まれ、戦争の準備が進む。
そして現在、実戦が目前に迫っているが、そうした中、ロシア政府は5月4日、日本の岸田文雄首相、林芳正外相、岸信夫防衛相、松野博一官房長官を含む日本人63人に対し、ロシアへの入国を無期限で禁止すると発表した。
EUは1993年のマーストリヒト条約発効に伴って誕生したが、その前身はEC(欧州共同体)。このECについて堀田善衛はその「幹部たちのほとんどは旧貴族です。つまり、旧貴族の子弟たちが、今ではECをすべて取り仕切っているということになります。」(堀田善衛著『めぐりあいし人びと』集英社、1993年)と書いている。西ヨーロッパはかつて王族や貴族と呼ばれていた人びとの家系に今でも支配されている。
そうした集団は長年、政略結婚を繰り返してきたことで結束しているのだが、アメリカの支配層とも結びついている。そのひとつの結果として、欧州委員会はCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)の騒動でもアメリカの支配層と連携している。
欧州委員会はCOVID-19騒動が起こる前からEU市民向けの「ワクチン・カード/パスポート」を2022年に実現することを予定していた。この「パスポート」は世界の人びとを管理することが目的だ。
2015年9月に国連で採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が背後にはある。「SDGs(持続可能な開発目標)」を実現するため、個人を特定するためのシステムに記録されていない人びとを管理する必要があるとされ、デジタルIDの導入が進められることになった。2016年5月には国連本部でどのように導入を進めるかが話し合われ、「ID2020」というNGOが設立されている。
この「パスポート」はマイクロチップ化されて体内に埋め込まれることになり、最終的には脳へ埋め込まれることになる。その段階に到達したなら、記憶に関わる信号を捕捉し、記憶を促進、さらに外部から記憶を管理できるようになるとも見通されている。量子コンピュータが実用化されたなら、人間の「端末化」、あるいは「ロボット化」だ。
ウクライナでの戦闘で、アメリカ国防総省が同国に創設した「兵器クラス」の病原体を研究開発していた施設の存在が確認された。ロシア軍の核生物化学防護部隊を率いているイゴール・キリロフ中将は3月7日に記者会見を開き、ウクライナの生物兵器の研究開発施設から回収した文書について語っているのだ。
ウクライナにはアメリカのDTRA(国防脅威削減局)にコントロールされた研究施設が30カ所あり、生物兵器の研究開発を行っていたとし、文書の一部も公表した。
3月8日には上院外交委員会でビクトリア・ヌランド国務次官はウクライナの施設で研究されている生物化学兵器について質問され、ロシア軍に押収されるかもしれないと懸念している。つまり、ウクライナの研究施設で生物化学兵器の研究開発が行われていたことを否定しなかった。
こうした施設へ資金を供給していたのはロズモント・セネカ・パートナーズやジョージ・ソロスのオープン・ソサエティ。ソロスはロシアや中国の体制転覆を目的とした活動をしてきたことで知られているが、ロズモント・セネカ・パートナーズはバイデン大統領の息子、ハンターが関係している。
ハンターがクリストファー・ハインツやデボン・アーチャーと2009年に創設した投資ファンド。ハインツはジョン・ケリー元国務長官の義理の息子で、アーチャーはエール大学でハインツのクラスメート。バイデンとアーチャーは2014年にブリスマの重役に就任するが、その時、このふたりとビジネス上の関係をハインツは絶ったとされている。
アメリカの生物兵器研究開発施設には、アメリカ国防総省や同省の国防総省のDTRA(国防脅威削減局)が協力、そのほか国務省、USAID(米国国際開発庁)、USAMRIID(米国陸軍伝染病医学研究所)、WRAIR(ウォルター・リード陸軍研究所)、そしてアメリカの民主党が仕事を請け負っている。さらにメタバイオタ、ブラック・アンド・ビーチ、そしてCH2Mヒルも仕事をしている。
メタバイオタは生物学的な脅威の評価したり管理する仕事をしている会社で、ウイルス学者のネイサン・ウルフによって創設された。2014年からエコヘルス同盟のパートナーになっているが、その背後にはUSAIDの「PREDICTプロジェクト」がある。
エコヘルス同盟はアンソニー・ファウチが所長を務めるNIAID(国立アレルギー感染症研究所)から武漢病毒研究所へ資金を提供する仲介役を演じてきたことでも知られている組織。このため、ウクライナの研究所はCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)にも関係しているという疑いが生じている。
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