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中国・インド外相、ロシア問題の「対話」重視で一致/日経
中国・台湾
2022年3月25日 17:24 (2022年3月25日 21:30更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2481K0U2A320C2000000/
会談に臨む中印外相(ジャイシャンカル氏奄フツイッターより)=ロイター
【北京=羽田野主、ニューデリー=馬場燃】中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相がインドのニューデリーを電撃的に訪問し、25日にジャイシャンカル外相と会談した。会談後に記者会見したジャイシャンカル氏によると、両外相はロシアによるウクライナ侵攻を巡り、即時停戦と対話の継続を促す方針で一致した。中国にはインドとの協調をアピールすることで、ロシアに厳しい姿勢をとる西側陣営に対抗する思惑がある。
王氏は24日にインド入りした。中印両国が2020年に係争地の紛争で死傷者を出して以降、最も高位の政府関係者の訪印となる。中国側が今回の訪問を会談直前まで公表しなかったのは、米欧がインドに会談の見送りを働きかける事態を警戒したとみられる。
中印関係は国境地帯の係争地の紛争を巡ってぎくしゃくしてきたが、対ロシアでは共通点が多い。中国はロシアの軍事侵攻を非難せずに、ロシアへの経済制裁には反対を表明している。
インドもロシア非難は控えている。長年掲げていた全方位のバランス外交の方針や、旧ソ連時代から続く軍事協力を踏まえた判断で、3月2日の国連総会でのロシアのウクライナ侵攻への非難決議も中国とともに棄権した。王氏に先立ち訪印した岸田文雄首相はインドのモディ首相と会談し、対ロシア政策で共同歩調をとるよう呼びかけたが、共同声明には「ロシア」の文言が入らなかった。
中国はウクライナ危機を巡る日米欧の対中批判に対抗するにはインドの取り込みがカギを握るとみている。中国共産党系メディアの環球時報は25日付の社説で、ロシア非難を鮮明にしていない中印やアフリカなどの合計人口は世界の過半に達する可能性があると指摘。「(対ロシアで)客観的かつ公正な立場を取っているのが国際社会の主流だ」と主張した。
中国外交に詳しい東大の松田康博教授は「迷っているインドが日米欧につくと中国の孤立はより鮮明になってしまう。習指導部はこうした事態を懸念し、王氏を派遣した」と指摘する。
今年秋には共産党幹部の人事を決める5年に1度の党大会がある。3期目を確実にしたい習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)にとって、最大の課題が対外関係の安定だ。インドと係争地を巡る問題で緊張を緩和し、米国との長期対立に備える思惑もある。
一方でインドによる王氏の訪問の受け入れには、ウクライナ侵攻下でロシアに過度に接近しないようにくぎを刺す狙いがあるようだ。兵器面でロシアに依存しているだけに、中国がロシアとの関係を急速に強化すると対中抑止力に影響しかねない。
もっとも中印の相互不信は簡単に解けそうにはない。中印両軍は2年近くも係争地を巡って緊張関係が続いている。インドメディアによると、現在も北部ラダック地方を中心に、両軍は最大で総勢10万人程度の兵士を配備している。ジャイシャンカル氏は記者会見で「印中の関係は正常ではない。中国は正常な関係への復帰を求めたが、国境の状況が異常だ」と強調した。
王氏は訪印前にインドと敵対するパキスタンを訪れ、カーン首相らと会談して軍事連携の強化などを確認している。中国は今年に入りパキスタンに中国の主力戦闘機「殲10」の改良版やフリゲート艦などを供与した。
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