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NATOの筋金入り武闘派北欧エリートをご紹介
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2022年1月 1日 マスコミに載らない海外記事
クラウディオ・ギャロ
2021年12月24日
Strategic Culture Foundation
もしNATOの筋金入り武闘派を見つけたいとお望みなら北欧エリートに会わなければばならないとクラウディオ・ギャロが書いている。
NATO国では、太陽はずいぶん長い間北から昇っている。2009年半ばから、NATO事務総長の椅子は北欧政治家に占められている。最初は、前デンマーク首相アナス・フォー・ラスム、それから(2014年10月以来)前ノルウェー首相のイェンス・ストルテンベルグ。ブリュッセルは2022年9月迄、ストルテンベルグの契約を延長した。それほど遠くない任期が大西洋パートナーの間で既に最初の議論を引き起こしている。
新事務総長は来年、晩春あるいは初夏、NATOのマドリッド・サミットで紹介されるかもしれない。欧米の時代精神に従って、初めて女性がNATOで文民最高の座に就くことが予想される。モンタージュを完成するためには、1991年のソ連邦崩壊以来、次第に軍隊をロシア国境周辺に配置する連合の北、北東への移行を考慮しなければならない。
広まっている最初の三人の名前は、クロアチア前大統領コリンダ・グラバル=キタロヴィッチと、リトアニアのダリア・グラバスカイテ、現在のエストニアのケルスティ・カリユライド大統領だ。競技は終わりから、ほど遠い、多くの他の国々が彼らの候補者を押すだろう。彼女の乏しい広報能力とカリスマ性にもかかわらず、イギリスは前首相テリーザ・メイを試みることができる。ロシアとの緊張が高まるなか、一つ確実なことがある。新現職の基準は、これまで二人の北の事務総長が実に従順に務めたワシントンに対する平伏姿勢を満たすべきことだ。
モスクワ(そして、実際ヨーロッパ主流メディア以外、世界中の全員)が知っている通り、同盟の戦略上の権力は大西洋の西側だけにある。アメリカから見て、ヨーロッパ同盟諸国の最もありがたい態度の一つは無条件の服従だ。北欧諸国が最も良く典型を示す特質だ。フランス、イタリアあるいはスペインなど、比較的信頼度が低い南国より確実にそうだ。あるいはドイツ。永遠の地政学的愛/憎悪関係でロシアと結ばれ、ドイツは最近ワシントンの圧力にもかかわらず、キエフへのNATO兵器の供給を阻止した。ロシアとの堅固な商業関係を持ちながら、実際の軍事衝突は言うまでもなく、モスクワとの経済的戦争をアメリカの圧力が我慢できなくなる時だけいやいや対処すべき悪夢とベルリンは見ている。
だから、もしNATOの筋金入り武闘派を見つけたいとお望みなら、あなたは北欧エリートに会わなければならない。人々は別の問題だ。最近全体がNATO支持に向かって多少動いているが、世論は依然、かなり分かれていて、一般に安全保障問題に関しては中立的態度になりがちだ。イデオロギーを別とすれば、より攻撃的なNATO姿勢がなぜ、これらの国々の国益になるのか説明するのは困難だ。この評価は大西洋連合の東側全員にあてはまる。
何年もの間、北欧理事会(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フェロー諸島、グリーンランドとオーランド諸島の間の正式な議会間協力のための組織)政府間の協力は、スウェーデンとフィンランドの非同盟の立場を尊重して安全保障問題を避けていた。だが去る11月、いつものフェアプレーは何らかの方法で脇にやられた。NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、コペンハーゲンでの北欧理事会第73回会議での演説で次のように言った。「団結を続け、変化する世界に順応し続けることで、我々はここ北欧地域とヨーロッパで「深い平和」を維持する」。
古来の「Si vispacem para bellum 汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」の最も攻撃的解釈で「深い平和」はロシア国境に向かって絶え間ない軍事侵攻をによって求とられる。ウクライナの場合のように、ロシアが反応すると、西洋メディアが新たな野蛮人の侵略を大声で言うためにそこにいるのだ。
スウェーデン新首相マグダレーナ・アンデションが最近スウェーデンはNATO加盟を申請しないと言ったにもかかわらず、この国は同盟の安定した衛星国だ。去る6月、スウェーデンは重要な役割で、ヨーロッパ最大の空軍演習の一つ、北極チャレンジ演習2021を主催した。北極チャレンジ演習には、航空防衛、近接航空支援、航空防衛抑制と空対地攻撃訓練のため、アメリカ、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ドイツ、オランダとイギリスの戦闘機が参加した。
スウェーデン政府は徴兵を再導入し、驚異的な40パーセントの防衛費増加(70年で最も莫大な防衛費増加)を認め、新しい安全管理教義「全体防衛」を定義し、バルト諸国が良く「見える」バルト海のスウェーデンの島ゴトランドで軍事力増強を始めた。
2016年以来、ストックホルムは、アメリカの長距離爆撃機に柔軟な世界的攻撃能力(つまり:ロシアに対し)を提供する重要なアメリカのパートナーだ。新支出は国の軍の規模を67パーセント増し、陸軍を機械化旅団に再編成し、軍艦に航空防衛システムを装備し、海軍規模を増強し、次世代戦闘爆撃機を配置する。
11月初旬、スウェーデンはアメリカから最初のパトリオット・ミサイル防衛システムを受取った。中立国で平和主義のスウェーデン軍事産業は、順風満帆だ。売り上げは、パキスタンと首長国連邦が最上の顧客で、2019年の1億7200万ドルから、2020年には2億8600万ドルまで増加した。近年、この傾向は不規則に推進したスウェーデンのフェミニズム外交政策(FFP)と皮肉な対照だ。
フィンランドもNATOの規格外メンバーだ。フィンランドのサウリ・ニーニスト大統領がまさに、最近の同盟の東方への拡大に参加しないようにというロシアの訴えに再演した。:「フィンランドはNATOを、ヨーロッパで安全と安定性を推進する要因と考える。うまく立ち回り、選択する自由で、国家選択の余地を維持するのはフィンランドの外交、安全保障、防衛政策の基盤だ。これは軍事提携とNATO加盟を申請する可能性を含む」。
2019年の世論調査で、フィンランド人の半数、51パーセントが、NATO加盟加入に反対で、賛成派は26パーセントだった。10月末、スウェーデン/フィンランド海軍共同演習、Swenex-21の際、ハーニンゲ市ベルガに近いホーシフャーデン・フィヨルドのスウェーデン海軍基地を訪問した際、イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長は、大西洋連合とフィンランドとスウェーデンの緊密な関係を称賛した。
「NATO同盟国のフィンランドとスウェーデンが共に訓練し演習し続けるのは重要だ。長年、我々は益々緊密に働いている。ロシアの攻撃的なわざとらしい振る舞いと軍事力増強で、我々は地域の治安情勢が悪化するのを目にしている。これで我々の協力は一層重要になる」と事務総長は述べた。
フィンランドはF35-A ブロック4多機能戦闘機を62機の古いF/A-18C/Dホーネッツ航空隊に代わるように選んだところだ。ヘルシンキは、総合攻撃戦闘機64機を買う意思を確認した。装備、研修、維持管理や他のサービス全てを含んでいる。2025年に始まるよう予定されているジェット機の引き渡しを持っている。推定出費は830億ユーロだ。厄介なサーブサーブ39 グリペンで、スウェーデンは偉大な敗者だった。F35は非常に先進的な戦闘機で、ヘルシンキは、アメリカ外では世界中でおそらくイスラエルに次いで最大の国内サポート・ネットワーク開発予定だ。この現実にもかかわらず、この話の教訓は、NATOの話となると、ヨーロッパが負け、アメリカが戦略的あるいは経済的に勝つのだ。このゲームは良い欧米同盟に対し良くないロシアという非現実的言説を逆転しないが、欧州諸国の国益は、アメリカに率いられた同盟の主な関心ではないことを理解するはずだ。
クラウディオ・ギャロは元「ラ・スタンパ」外国版編集者でロンドン特派員。彼は以前アジアタイムズ、エンデュアリング・アメリカとRT.comに書いている。彼の主な関心は中東政治と西洋哲学。
個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/12/24/meet-elites-of-northern-europe-nato-hardcore-militant/
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