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米国の恫喝戦術が通じないロシアをCIA長官が訪問した
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202111110000/
2021.11.11 櫻井ジャーナル
ウィリアム・バーンズCIA長官が11月2日にモスクワでロシア国家安全保障会議のニコライ・パトロシェフ議長と会談、ウラジミル・プーチン大統領とは電話で話し合ったという。つまり実際には会えなかった。
ロシアがウクライナとの国境近くに部隊を集結させていることをアメリカは気にしているのでその点もテーマになったかもしれないが、ロシアが防衛体制を強化している理由はウクライナの動きと関係している。ウクライナは今でもネオ・ナチの影響力が大きく、ここにきてロシアをミサイル攻撃すると脅しているほか、アメリカは黒海で艦隊演習を繰り返し、ロシアを恫喝してきた。日本もこうした演習に参加している。
アメリカはロシアが西側へ侵略しているかのように宣伝しているが、言うまでもなく、実際は逆。はじまりはミハイル・ゴルバチョフがソ連のトップだった時代の東西ドイツ統一。この際、ジョージ・H・W・ブッシュ政権はゴルバチョフに対し、NATOを東へ拡大させないと約束していた。
ドイツのシュピーゲル誌によると、アメリカはロシアに約束したとロシア駐在アメリカ大使だったジャック・マトロックが語り、またドイツの外相だったハンス-ディートリヒ・ゲンシャーは1990年にエドゥアルド・シェワルナゼと会った際、「NATOは東へ拡大しない」と確約し、シェワルナゼはゲンシャーの話を全て信じると応じたという。(“NATO’s Eastward Expansion,” Spiegel, November 26, 2009)
それだけでなく、アメリカのジェームズ・ベイカー国務長官がソ連側に対し、統一後もドイツはNATOにとどまるものの、NATO軍の支配地域は1インチたりとも東へ拡大させないと1990年に語ったとする記録が公開されている。
ロシア政府はアメリカ政府の約束を真に受けたのだが、これはゴルバチョフやシェワルナゼが外交の素人だったことを示している。少しでも外交に関わったことがあるならば、強大な私的権力を後ろ盾にするアメリカ政府が約束を守らないことを知っていただろう。
アメリカの基本的な外交政策は相手要人の買収、恫喝、暗殺、反体制派の支援、クーデターなど。目的は相手を屈服させるか破壊して自分たちのプランを実現することにある。真の意味の「交渉」を彼らは行わない。
しかし、ロシアにしろ、中国にしろ、イランにしろ、アメリカの恫喝には屈しない。実際、プーチンはアメリカに対し、ロシアに噛みつこうとする外国勢力の歯をへし折ると警告、セルゲイ・ショイグ国防大臣は5月31日にロシア西部地域の軍事的な緊張に対処するため、新たに20戦闘単位を組織すると発表している。ウクライナとの国境に近い場所の軍備を増強することは予告されていたということだ。
アメリカは太平洋からインド洋にかけての海域でも軍事的な動きを活発化させている。すでに海の戦いは潜水艦が中心になっているが、アメリカは空母の存在も大きい。中国は射爆場にアメリカ空母の実物大模型を建設していることが確認されている。対艦ミサイルの実験に使うのだろう。ロシアは対艦ミサイルを沿岸部に設置している。
日本は戦争を気にしていないようだが、韓国は朝鮮戦争を忘れていない。戦争になるとどうなるかを理解している。そこで朝鮮戦争を公式に終わらせようとしているようだが、アメリカは許さない。火種を消す気はないということだ。ウォール街の忠実な僕である日本のエリートたちは改憲したいだろう。
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