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バイデンは中央アジアへ米軍を常駐させようと目論んだが、プーチンに一蹴された
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202108260001/
2021.08.26 櫻井ジャーナル
ジョー・バイデン米大統領は6月16日にスイスのジュネーブでウラジミル・プーチン露大統領と会談した。その際、テロと戦うためにドローン(無人機)のネットワークを中央アジアに張り巡らせるため、アメリカ軍をそこへ常駐させるという計画をバイデンは披露、プーチンは一笑に付したという。
ロシアもジハード戦闘員の侵入を警戒、対策を練っているようだ。そうした戦闘員の中心はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団で、歴史的にアメリカやイギリスの手先として活動してきた人びとだ。つまりバイデンはジュネーブでプーチンに対して、アメリカ軍を中央アジアへ常駐させないなら、配下の戦闘員に攻めさせると脅したわけだ。
ジハード戦闘員の主要な供給源はサウジアラビアだが、そのサウジアラビアで2012年7月から14年4月まで総合情報庁長官を務めていたバンダル・ビン・スルタンは2013年7月にロシアを秘密裏に訪問したと言われている。
その際、バンダルはプーチンに対し、シリアからロシアが手を引けばOPECはロシアと協力して石油市場のコントロールする用意があると提案、またソチで開催が予定されている冬期オリンピックをチェチェンの武装グループに襲わせる可能性があることを示唆して脅したようだ。こうした姿勢はプーチンの怒りをかうことになるが、バイデンはジュネーブで似たことを言ったように聞こえる。
バンダルがロシアを訪問してから半年あまり後、ウクライナでアメリカを後ろ盾とするネオ・ナチによるクーデターが成功、キエフに反ロシア政権が誕生した。ロシアとEUを分断し、それぞれを弱体化させようとしたのだが、完全には分断できず、ロシアと中国の接近という事態を招いた。しかもロシアの黒海艦隊が拠点とするセバストポリがあるクリミアの制圧に失敗した。ウクライナ東部のドンバス(ドネツクやルガンスク/ナバロシエ)での戦闘は続いている。
2015年9月末にはロシア軍がシリア政府の要請で同国へ軍事介入、アル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を敗走させた。そのころバラク・オバマ政権は戦争体制を整えていたことから、リビアでと同じように、シリアへの直接的な攻撃を始めようとしていたと見られている。その計画は実行できなかった。
そこでアメリカはクルドと手を組み、アル・カイダ系武装集団やダーイッシュの一部戦闘員をアフガニスタンへ運んだ。その戦闘員、そしてアメリカ軍やCIAの特殊部隊、そして1万6000名以上の「民間契約者」は撤退せず、アフガニスタンでの活動を続ける。「民間契約者」の中には傭兵も含まれているだろう。アメリカの手先としては、昨年の段階で、アフガニスタン政府の軍隊は警察は30万人。タリバーンは約7万人にすぎない。
リビアを破壊する際、アメリカを含む侵略勢力はアル・カイダ系のLIFGを地上軍として使う一方、NATO軍が空爆している。地上には侵略側の特殊部隊もいた。アフガニスタンでも同じ作戦を実行しようとしていたのかもしれない。
空爆の拠点としてアメリカ空軍はカタールのアル・ウデイド基地やアラブ首長国連邦のアル・ダフラ基地、あるいはクウェートのアリ・アル・サレム基地とアーマド・アルジャベル基地を考えている。こうした基地に戦闘機、偵察機、爆撃機などを集め、アフガニスタンも空爆できる態勢を整えたのだ。
しかし、タリバーンの動きはアメリカ政府の予想より早く、8月15日に大統領官邸を制圧した。その直前、アメリカの情報機関はカブール陥落まで1カ月から3カ月の間は必要だと見通していた。
しかもタリバーンは事前にロシアや中国との関係を構築、イランとも友好的な関係を築きそうだ。カブールのロシア大使館は館員を避難させる必要はないと語っているほか、イランもアメリカ軍の撤退はアフガニスタンに平和をもたらすチャンスだとし、タリバーンとの対話を望んでいる。
バイデン政権は6月16日の会談より前にもロシアや中国を脅して屈服させようとして失敗した。ユーラシア大陸の東側では中国を威圧しようとしているが、これも成功していない。この地域でアメリカに従属していると言えるのは日本とオーストラリアくらいだろう。
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