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米露首脳会議の直前、脅しのつもりなのか、バイデン大統領は黒海へ軍艦を入れた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202106160000/
2021.06.16 櫻井ジャーナル
アメリカ政府はロシアを軍事的に恫喝するため、黒海へ軍艦を航行させることがある。ウラジミル・プーチン露大統領とジョー・バイデン米大統領は6月16日にスイスのジュネーブで会談するが、その直前、アメリカ海軍は6月11日に駆逐艦ラブーンを黒海へ入れた。それに続き、14日にはイギリス海軍の駆逐艦ディフェンダーとオランダのフリゲート艦エバーツェンも黒海入りしている。
バイデンは大統領に就任して以来、中国やロシアを脅し、屈服させようとしてきた。ロシアに対しては、3月10日にウクライナ南部のオデッサへNATO加盟国の軍艦4隻を入港させ、3月14日には少なくとも2機のC-17A輸送機がトルコからウクライナへ空輸、それ以外にカタール空軍が5機の輸送機を使い、トルコを経由で物資を運んだという。そして3月16日、バイデン大統領はABCニュースの司会者からウラジミル・「プーチンは人殺しだと思うか?」と問われ、「その通り」と答えた。
アメリカ空軍は4月に入ると1週間の間に少なくとも3度、物資を空輸していると伝えられている。ドイツのラムシュタイン空軍基地からC-130輸送機とC-17輸送機がキエフへ飛来したほか、アメリカからリビウへC-17、そしてポーランドのポズナンからイギリスのBae 146-200がキエフへそれぞれ来ているという。
アメリカ軍は5月3日から14日まで軍事演習「トロイの足跡21」を黒海周辺の国々、つまりブルガリア、ジョージア、モンテネグロ、北マケドニア、そしてルーマニアで実施、その演習にはアメリカの海軍特殊部隊、陸軍、空軍、イギリス軍、ドイツ軍、スペイン軍、ウクライナ軍、そして演習の舞台になる5カ国の軍隊が参加した。
こうしたアメリカの軍事的な恫喝に対し、ロシアに噛みつこうとする外国勢力の歯をへし折るとプーチン大統領は警告、セルゲイ・ショイグ国防大臣は5月31日、ロシア西部地域の軍事的な緊張に対処するため、新たに20戦闘単位を組織すると発表した。経済面ではアメリカが基軸通貨であるドルを発行する権利を使い、他国を攻撃しているとプーチンは非難、ロシア政府はドル離れをさらに進める意思を示している。米ロ首脳会談を前にして、モスクワでは「COVID-19感染者」が増えているらしいが、ロシア政府が動揺することはないだろう。
バイデンが副大統領だったバラク・オバマ政権は2014年2月にウクライナでネオ・ナチを使ったクーデターを成功させた。現場で指揮していたのは国務次官補だったビクトリア・ヌランドだが、ホワイトハウスでクーデターを担当していたのはバイデンだ。
その年の4月10日に駆逐艦ドナルド・クックを黒海へ入れ、ロシアの国境近くを航行させているが、脅されたのはアメリカだった。その際、ロシア軍は非武装のSu-24をドナルド・クックの近くを飛行させ、その直後にこの艦船はルーマニアへ緊急寄港している。それ以降はロシアの領海にアメリカ軍は近づかなくなった。ロシア軍機には最新の電子戦用装置が搭載され、ドナルド・クックのイージス・システムは機能不全になったとも言われている。
その翌月の2日、黒海に面したオデッサでネオ・ナチの集団がクーデターに反対する住民を虐殺している。殺戮の舞台になったのは労働組合会館。その中で50名弱が殺されたと伝えられているが、これは地上階で発見された死体の数で、それを上回る数の人びとが地下室で惨殺されたと住民は語っている。
会談の前に相手を脅すのはアメリカの常套手段。朝鮮戦争の停戦交渉やベトナム戦争の和平交渉では核攻撃で脅したと言われているが、そうした脅しが中国やロシアの現政権に通じるとは思えない。
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