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イギリス軍艦が黒海に配備される中、プーチンは超えてはならない一線を警告
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2021年4月29日 マスコミに載らない海外記事
Finian Cunningham
2021年4月22日
Strategic Culture Foundation
黒海で軍艦を航行させて、ロシアの目の前で示威行動をすれば、ただではすまないとイギリスは言われている。プーチンは、イギリスであれ、他の誰であれ、それほど近づこうと考えないように言っている。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアは国防のための超えてはならない一線を設定していると述べて、軍事的緊張をあおろうとしている国々に厳しく警告した。
プーチンはロシア議会両院議員に対する一般教書演説で辛らつな発言をした。欧米のキエフ政権支援者とロシア間で、ウクライナを巡りの緊張が悪化し続ける中に、厳しい警告をしたのだ。
特に、プーチンの周到な演説の数日前、イギリス・メディアがイギリス海軍が、黒海に二隻の軍艦配置を計画していると報じた。対空ミサイルを装備した45型駆逐艦。潜水艦を探知するフリゲート艦。イギリス国防省広報担当者は、この動きは、ロシアの攻勢とされるものに直面しての「ウクライナの領土保全に対する不変の支持」の印だと述べた。
このイギリス艦船派遣は今後数週間で行われる予定だ。二隻の軍艦は黒海に入るためトルコのボスフォラス海峡を横断するはずだ。国際航行はモントルー協定で認められている。だがイギリスの計画は無害通航からは程遠く、むしろ計算された挑発に思える。
二隻の戦艦は、より大きな、東地中海に配備されるべく新たに進水した航空母艦クイーン・エリザベス戦闘群の一部となる予定だ。この戦闘群は、F-35Bライトニング戦闘機と潜水艦探索ミサイルを装備したメルリン・ヘリコプターを発進可能だ。全般的に見て、これはロシアとの緊張をもたらすイギリスによる、かなり大胆な試みだ。
ロシアが、この地域に艦隊を動員し、アメリカに「近寄らないよう」警告した後、先週アメリカが、ミサイル駆逐艦二隻の黒海配備を突然キャンセルしたのは注目に値する。数日後に、イギリスは彼らの黒海作戦提案で、仕事を引き継いだように思われる。バイデン政権が、ロンドンに名乗り出て、「団結」を示すよう要求したのだろうか、それともイギリスの画策は、アンクルサムのために、アングロ・サクソンの力を示して、ワシントンのご機嫌を取ろうとする好感を得ようとする戦略なのだろうか?
いずれにせよ、ロンドンのこの動きは、イギリス軍の既に厚かましい黒海での増強に続くものだ。イギリスは前にウクライナ艦船を訓練するため海軍要員と装置を送っている。イギリス空軍は、キエフ政権と、クリミア半島を奪還する主張を支持し、黒海を哨戒するためユーロファイター・タイフーン戦闘機中隊を配備した。前月2014年3月、NATOが支援するクーデターで、キエフに反ロシア政権がついた後、クリミア半島は住民投票でロシア連邦に加入すると票決した。
2014年のNATOが支援するクーデターに逆らって、ロシア系住民が独立共和国を宣言した東ウクライナでの停戦違反を、キエフ政権も増大している。ドネツクとルハンスクの民間の中心部が日々砲撃されている。これは明らかに、NATOを更に紛争に引きずり込むべく内戦をエスカレートさせるキエフ政権の身勝手な試みだ。モスクワが国家防衛問題だと言うもので、ロシアはウクライナ国境にかなり大きな軍師団を動員した。ところが皮肉なことに、アメリカんやイギリスや他のNATO諸国政権は緊張を「緩和させる」ようロシアに要求している。
NATOの実に露骨なキエフ政権支持と、アメリカによる致命的兵器の供給は、東ウクライナに対する攻撃砲火を強化し、クリミア半島に対する威嚇行動きをするよう、この政権をつけあがらせているのは確実だ。
特にイギリスは、モスクワに対する虚勢で、軍事行動承認という危険な認識をキエフ政権にさせている。
状況は極めて危険な一触即発状態だ。たとえ意図されないものであれ、一つの間違った手で、NATO諸国とロシア関の広範な戦争を誘発しかねない。
この大いに危険な文脈で、ロシアが領海を取り囲む黒海領域を封鎖するのは正しい。それらの地域は、クリミア半島沖の沿岸水域を含んでいる。
NATO諸国が、この地域に軍艦を送るのは犯罪的愚行の極みだ。もしイギリスや、アメリカが主導する連合の他の加盟諸国が「ウクライナの領土保全を擁護」すると強く主張すれば、その姿勢の論理は、ロシア主権を認めない以上、クリミア沿岸侵攻を試みることが必須になる。その場合、必ず軍事対決になる。
プーチン大統領の超えてはならない一線の宣言は、欧米に対する口先の、みせかけではない。それは戦争が起きるのを阻止する責任ある姿勢だ。
黒海で軍艦を航行させて、ロシアの目の前で示威行動をすれば、ただではすまないとイギリスは言われている。プーチンは、イギリスであれ、他の誰であれ、それほど近づこうと考えないようにと言っている。
Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。
個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/04/22/as-british-warships-deploy-to-black-sea-putin-warns-of-red-lines/
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