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2021年3月19日 20時51分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/92540
【ワシントン=金杉貴雄、北京=中沢穣】米国と中国の外交トップは18日、米アラスカ州アンカレジでバイデン米政権の発足後、初めて会談した。人権や安全保障、貿易などで国際ルールの順守を求める米国に対し、中国は「内政干渉だ」と激しく反論。非難の応酬は記者団に公開された状態で、冒頭から1時間以上続く異例の展開となった。
米側はブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)、中国側は外交担当トップの楊潔篪ようけっち・共産党政治局員、王毅おうき国務委員兼外相が出席した。
ブリンケン氏は「新疆ウイグル自治区や香港、台湾を巡る中国の行動、同盟国への経済的威圧などへの深い懸念について話し合いたい。これらは世界の安定を維持するルールに基づく秩序を脅かしている」と口火を切り、「米中だけでなく地域全体、世界の人々に関係している」と指摘した。
楊氏はウイグルや香港、台湾は内政問題だと反論した上で、米国こそが差別など国内の人種問題を解決すべきだと攻撃した。さらに中国共産党は国民の支持を得ていると主張し、「米国は世界の代表でなく、圧倒的多数の国は米国の価値観を認めていない」と批判。王氏も「中国の内政に干渉する覇権的慣行は米国の悪癖だ。放棄を求める」と訴えた。
冒頭で5分ほど話した米側に対し、楊氏は一方的に約20分も話したため、ブリンケン氏は「私が聞いている話はあなたの主張とはかなり違う」と反論。楊氏は「米国は上から目線で中国と話をする資格はない」とさらに反発した。
ロイター通信によると、冒頭の2分間のみが一部メディアに公開される予定だったが、ブリンケン氏が退室しようとした報道陣を呼び止め、応酬が続いた。会談は19日まで計3回行われるが、共同声明などの予定はない。
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