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アメリカの南シナ海での冒険主義に参加するフランス
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2021年3月12日 マスコミに載らない海外記事
2021年3月3日
ジョセフ・トーマス
New Eastern Outlook
最近フランスは、「哨戒」のため、核攻撃潜水艦一隻を10,000キロ以上離れた南シナ海に派遣した。それは南シナ海に関するアメリカ外交政策の威信と、北京との増大する対立がどれほど緊張しているかという最近の指標だ。
ワシントンは、この地域への関与を、南シナ海で権利を主張する国々のために"闘っている"と表現しているが、実際の水域か益々離れた同盟者をリクルートしており、地域の他の国々を支援するというよりは、もっぱら北京を弱体化させるために対決を利用しているように見える。
「フランス核攻撃潜水艦、南シナ海を航行」という題の記事で、France 24は、こう書いている。
今週、フランスは、南シナ海を通って最近哨戒を行なった2隻の海軍艦船間にフランス核攻撃潜水艦SNA Emeraudeがいたことを明らかにするフローレンス・パーリー防衛大臣によるツイッターで始まった。 「この異例の哨戒部隊は南シナ海航海を完了したところだ。オーストラリア、アメリカ、日本という我々の戦略的パートナーと共に、遥か遠く、長期間配備できる我々フランス海軍能力の顕著な証明だ」と彼女は2隻の艦船写真も載せてツイッターで書いた。 |
オーストラリア、アメリカと日本への言及は、明らかにインド-太平洋地域で中国に対して共同戦線を作るアメリカの取り組みへの言及だ。想定される「クアッド同盟」メンバーの一つ、インドにも触れずにはいない。記事の他の場所で言及されているが補足扱だ。
フランスは今年末に空母打撃群をこの地域に送ると誓ったイギリスに続いて、ワシントンのインド-太平洋戦略に参加する二番目のヨーロッパ国家だ。
イギリスのDefence Journal(防衛ジャーナル)は「今年太平洋に向かうイギリス空母打撃群」という題の記事で、イギリスの最新航空母艦、HMSクイーン・エリザベスも、このジャーナルが下記で報告するのと共に南シナ海紛争に関与することを指摘している。
NATOで最も先進的な駆逐艦−イギリス海軍45型駆逐艦HMSダイアモンドと、HMSデフェンダーと、アメリカ海軍アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦ザ・サリヴァンズと、イギリスのフリゲート艦HMSノーサンバランドとHMSケント。 |
中国やロシアやイランが「打撃群」を編成して、西欧諸国海岸を威嚇するため地球を何千マイルも航行した場合す、欧米での反応を予想するのに、たくましい想像力は不要だが、挑発的で露骨な本質のワシントン政策や、実際の地域から大いに隔たった諸国のインド-太平洋戦略への参加を、欧米メディアは、全くあたりまえで、必要だとさえ言う。
この地域の実際の国々、特に東南アジアは、中国を挑発したり、比較的よくある海事紛争を、地域や国際的危機に変えることに、ほとんど興味がないので、ワシントンのインド-太平洋戦略へのフランスとイギリスの包摂は必要だ。
アメリカは、これをしようと試みて、この三国全ての保証人になりすましているにもかかわらず、まさに挑発的海軍演習に参加するのを拒否している国々を、実際、地域の平和、繁栄や安定性を危険にさらしているのだ。彼らは、特に、それが反生産的で、不必要で、危険なエスカレーションとさえ考えられるため、実際の地域の国々は、そこでの米軍活動への参加を拒否している。
対立を解決するのではなく、対立を引き起こす
アメリカ、オーストラリア、フランスとイギリスは、2001年の、アフガニスタン侵略と占領、2003年のイラク侵略、2011年以降の、リビア、シリアとイエメンでの戦争の占領や、世界中の多数の政権転覆作戦を含め、21世紀の最も破壊的な紛争をもたらしている。
特にフランスも、旧植民地のいくつかを含め、アフリカ大陸中に軍を派遣している。
他のパートナーと共に、世界中で軍事侵略を行なっているフランスが、自ら参加するのではなく、侵略と拡張主義に対決するためにインド-太平洋に関与しているという概念は良くても、疑わしいものだ。
France 24記事もそれを指摘している。
この益々張り詰めた海の地政学という文脈で、フランスは、この地域に目配りすべき自身の権益を持っていると再び表明したいと望んでいるのだ。2019年、フランス国防省約150万人のフランス国民が、アフリカの角のジブチと仏領ポリネシアの海外領土に住んでいることを思い出して、「フランスとインド-太平洋の安全保障」という政策報告を発表した。これは、パリが、インド-太平洋地域は、アデン湾からオーストラリアのさきまで広がるものと見なしていることを意味している。 |
言い換えれば、インド-太平洋でのパリのミッションは、ロンドンとワシントンが、それで北京を非難している、公然と覇権や全てを追い求める、過去何世紀もの、この地域における植民地不正行為の継続だ。
アジアで、経済的にも軍事的にも、すぐに彼らを追い越すアジアの国と対決するため、集団的な経済的、軍事力で背伸びをしても、アフリカや中東と中央アジアで衰えつつある欧米の運命は恩恵を得られるまい。
北京が、欧米との葛藤に引き込まれる可能性は極めて少なく、その代わりに、既に十分進行中の過程で、地域、特に東南アジアとの絆を作り続け、そもそもワシントンが「インド-太平洋」戦略のため、西欧諸国を募集する必要を感じる原因である軍事対決ではなく、経済協力に基づく、自身の地域秩序を作るだろう。
ジョセフ・トーマスはタイを本拠とする地政学誌The New Atlas編集長で、オンライン誌New Eastern Outlook寄稿者。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/03/03/france-joins-americas-south-china-sea-adventurism/
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