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米軍の軍事的な挑発に対し、中露が厳しい対応
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2021.02.12 櫻井ジャーナル
欧米、より正確に言うならばアメリカとイギリスを拠点にしている強大な私的権力はルビコンを渡った。世界制覇のためにロシア、中国、イランといった国々との戦争に乗り出したということだ。
COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動はこの戦争の一環だろう。この騒動を利用して資本主義を大々的にリセットし、「すばらしい新世界」を彼らは築こうとしている。その推進母体が「バチカンを含む包括的資本主義会議」だと言えるだろう。
しかし、西側は古典的な軍事力による脅しも使っている。2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンが勝利していれば、実行したであろうことだ。
かつてリチャード・ニクソンは、他国にアメリカが何をしでかすかわからない国だと思わせれば、自分たちが望む方向へ世界を導けると考えた。いわゆる「凶人理論」だ。イスラエルのモシェ・ダヤン将軍は、狂犬のように思わせなければならないと語ったが、その意味するところは同じである。ジョー・バイデンを担いでいるシオニストの一派、ネオコンも脅せば屈すると信じている。
しかし、ロシア、中国、イランといった国々は脅しに屈しない。そうした相手を屈服させようとして脅しをエスカレートさせていくと、核戦争に到達する。ヒラリー・クリントンはそうした道を進もうとしていたが、バイデンも同じ道を歩いている。バイデンがそうした道を進むであろうことは予想されていたことだ。
アメリカ海軍の空母シオドア・ルーズベルトに率いられた打撃群が南シナ海に入り、駆逐艦のジョン・マケインは台湾海峡を航行して中国を挑発したと伝えられている。それに対し、中国軍は8機のH-6K爆撃機と4機のJ-16戦闘機を台湾の防空識別圏近くへ派遣し、アメリカの空母に対する模擬攻撃を仕掛けたという。
1982年に勃発した「フォークランド/マルビナス戦争」で水上の艦船はミサイルの餌食になることは明白になっている。アメリカの空母を中心とする艦隊は「張り子の虎」にすぎない。
アメリカ軍は黒海にも艦船を入れようとしたが、すぐにロシア軍は2機のSu-24、2機のSu-27、2機のSu-30を派遣して模擬攻撃を実施したと伝えられている。
黒海へは2014年4月10日に駆逐艦ドナルド・クックが入り、ロシアの国境近くを航行、それに対してロシア軍のSu-24が艦船の近くを飛行している。その直後にこの艦船はルーマニアへ緊急寄港、それ以降はロシアの領海にアメリカ軍は近づかなくなった。ロシア軍機には最新の電子戦用装置が搭載され、ドナルド・クックのイージス・システムは機能不全になったとする話も流れている。その時よりロシア軍の今回の対応は厳しかったと言えるが、相手がルビコンを渡ったと認識しているからだろう。
STRATCOM(戦略軍)のチャールズ・リチャード司令官はロシアや中国と核戦争になる現実的な可能性があると発言しているが、アメリカの恫喝で世界を支配しようという戦術を改めない限り、その懸念は消えない。
アングロ・サクソンは遅くとも1904年、おそらく19世紀から、ユーラシア大陸の沿岸を支配し、内陸部を締め上げていくという長期戦略を持っている。ジョージ・ケナンの「封じ込め政策」やズビグネフ・ブレジンスキーの「グランド・チェスボード」もその理論に基づく。
アメリカの支配者は1991年12月にソ連が消滅した際、その戦略が成功したと思ったはずだ。アメリカが唯一の超大国になったという前提で国防次官のポール・ウォルフォウィッツたちは国防総省のDPG草案という形で世界制覇プラン、いわゆるウォルフォウィッツ・ドクトリンを作成した。
21世紀に入り、ウラジミル・プーチンが曲がりなりにもロシアを再独立させることに成功、ドクトリンの前提が崩れたのだが、ネオコンはプラン通りに世界を制覇しようとしている。つまりロシアと中国を潰そうとしている。
アメリカの支配システムを支えてきたドル体制が揺らぎ始めている現在、「リセット」しなければシステムは崩壊する。それは現在の支配者にとって地獄だ。彼らはシステムを何が何でもリセットし、新しい体制の支配者になろうとしている。
日本は明治維新でアングロ・サクソンの長期戦略に組み込まれた。その戦略を作り上げたイギリスやアメリカの金融資本がホワイトハウスで主導権を失っていた1933年から45年にかけて日本が迷走したのはそのためだ。
しかし、敗戦後に日本は再びウォール街の影響下に入り、1995年2月にはジョセイフ・ナイが「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を発表して以来、アメリカの戦争マシーンに組み込まれた。日本はロシアや中国との核戦争と向き合わされているということだ。それを自覚し、覚悟する必要がある
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