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バイデンが選んだアントニー・Blinkered(狭量)国務長官をご紹介
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2021年1月31日 マスコミに載らない海外記事
Finian Cunningham
2021年1月26日
Strategic Culture Foundation
彼の「謙虚さ」にもかかわらず、ブリンケンはアメリカ帝国主義の善に対する原理主義的信念を悔いているようには思われない。
ワシントンで地震でもなければ、アントニー・ブリンケンは新米国務長官、アメリカのトップ外交官になる予定だ。若々しくテレビ映りが良いブリンケン(58歳)は、トランプ政権下でアメリカ外交の代表だったマイク・ポンペオを引き継ぐ。
これ以上の対照はない。ポンペオの凶悪犯風の、粗削りな姿勢と違って、ブリンケンは非常に有能な外交官のような外観だ。彼はヨーロッパでの教育のおかげで、フランス語に流ちょうで、上品で、洗練されていて、遺伝的に外交関係家族の出身だ。父親はハンガリー大使でジョン・F・ケネディ大統領補佐官だった。叔父はベルギー大使だった。
ブリンケンの先祖は、ハンガリーとロシア系ユダヤ人だ。母親はナチ大虐殺後のポーランド系アメリカ人のユダヤ人生存者と再婚した。今週上院の指名承認公聴会で、ブリンケンは、継父がどのようにババリアでナチの死の行軍から逃れ、最終的にアフリカ系アメリカ人士官が運転するアメリカ戦車に救われたかを語った。
この物語は、アメリカの威信と国際的役割というブリンケンの世界観の具現だ。彼は道義的義務を仮定する米軍干渉主義の擁護者だ。彼はトランプの粗野なアメリカ・ファーストというスローガンと対照的に、アメリカが、ヨーロッパ同盟諸国と協力して大西洋両岸の同盟を維持することを提唱している。もっともだが、ブリンケンには世界の指導者としての「アメリカ例外主義」と「自明の宿命説」への揺るぎない信念が染みついている。
今週、指名承認公聴会でブリンケンが語ると、上院議員は魅了されていた。彼は今後数日中に新国務長官として承認されるのは確実だ。トランプとおこりんぼ使い走りポンペオ下でひどく傷けられたアメリカの国際イメージを復活させる仕事に、彼は完ぺきと見なされているためだ。ヨーロッパ人は、ブリンケンと彼の大西洋両岸の国々のロマンチシズムを享受するだろう。
ブリンケンは、アメリカ外交政策は「謙虚さと自信」で行わなくてはならないと言っており、これは気分よく、穏当に聞こえるかもしれない。だが、そうではない。この「静かなアメリカ人」の底にあるのは、帝国アメリカの「力は正義」で、ワシントンが自身を「世界の警官」に任命する勝手な特権という横柄さだ。
ブリンケンの実績が続けば、アメリカ国務長官としての将来の役割は不吉だ。
以前、彼は大統領と当時副統領だったジョー・バイデンの国家安全保障担当補佐官として勤めるオバマ政権幹部だった。ブリンケンはオバマ政権二期目の最後の年に国務副長官になった。彼は全く悲惨だと分かった一連の外国干渉の中心的存在だった。
2011年、ムアマル・カダフィ打倒と殺人に至ったリビアのアメリカ軍事介入で、彼は主要提案者だった。他のNATO大国と協力した介入は、リビアだけでなく、北アフリカや地中海やヨーロッパに破壊的遺産を残した。
ブリンケンは、アメリカ(や他のNATO政権)が反政府過激派戦士に武器供給したシリアでのオバマ介入でも代表交渉人だった。いわゆる「反政府派」は、実際アルカイダと提携する無数のテロ集団や他の過激派イスラム至上主義者だった。10年にわたるシリア戦争で、最高50万の人々が死亡したが、テロ・ギャングへの事実上の支持ゆえ、その血の大半は、アメリカの手についている。ブリンケンは正真正銘、自分は「民主化を支持する反政府派」を支援していると考えていたかも知れない。だが、たとえ我々が疑わしきは罰せずという原則を適用したにせよ、結果は、アメリカ干渉政策の大惨事だ。
ブリンケンの政策立案のもう一つの壊滅的結果がイエメンだ。彼の指揮下、オバマ政権は、2015年3月に南の隣人が始め、今日に至るまで継続しているサウジアラビアの戦争を支持した。イエメンは、アメリカの軍用機と後方支援によるサウジアラビア爆撃のさなか、何百万人もが飢餓に直面し、世界で最悪の人道的危機になっている。
新バイデン政権は、対イエメン戦争で、サウジアラビアへの軍事支援を打ち切ることを示唆した。だからといって、遅ればせながら脱出しようとしている、骨が折れる恐ろしい泥沼を作ったことに対するアメリカとブリンケンの罪が赦されることにはならない。
だが、むしろ困惑するのは、ブリンケンが、「謙虚さ」という主張にもかかわらず、アメリカ帝国主義の善に対する原理主義的信仰を後悔したように思われないことだ。上院公聴会で、シリアやリビアでジハード戦士を武装させたことや、アメリカの違法な爆撃に、彼は、ほとんど後悔を示していない。
彼は従来のアメリカ洗脳イデオロギーで、中国やロシアやイランや北朝鮮は、対決しなければならない世界の敵として描いている。キエフで、ウクライナと過激反ロシア政権への致命的な兵器供給を増やすのに賛成だと、上院議員に彼は述べた。2014年2月、選挙で選ばれた大統領に対するキエフ・クーデターを扇動したのはオバマ政権だったことを想起願いたい。新政権は、ナチス・ドイツへの過去のつながりを称賛する極右民族主義者に支配されている。もしブリンケンが思い通りにすれば、東ウクライナのロシア人に対する戦争はエスカレートし、ロシアとアメリカ間のより大きな対決を燃え上がらせかねない。
アメリカに支援されるキエフ体制の特徴の一つは、特にネオ・ナチ伝統の擁護と反ユダヤ憎悪だ。
アントニー・ブリンケンの先祖がユダヤ人で、ナチ大虐殺と密接な関係があることを考えれば、彼がアメリカ外交政策指導者になった場合は、彼の能力を疑問視しなければならない。彼の上司、ジョー・バイデン大統領は、猫かわいがりで、ブリンケンを外交の「スーパースター」としてかつぎ上げた。表面的には、おそらく彼には技巧と知性がある。だが、基本的に、アメリカ帝国主義に固執する点で、ブリンケンは前任者ポンペオと同様、粗野で凶悪なのだ。彼は、もっともらしい外見と発言で、アメリカという犯罪帝国主義の理想的な道徳上の隠れ蓑になるだろう。
ブリンケンは下手なだじゃれを言うのを「飽きない癖」を自己卑下することで知られている。例えば、北極に関する政策について演説する際、彼は「breaking the ice 気まずい沈黙を破るつもりだ」という冗談から始めた。破壊的な行き詰まり政策を追求する彼の立場の能力を考えると、彼はトニー・Blinkered(狭量)国務長官というあだ名を喜ぶかもしれない」。
Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。
個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/01/26/meet-antony-blinkered-biden-choice-for-america-top-diplomat/
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