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「コロナ陰謀論」で日本に広がるデモ活動の真意、孤立を狙った落とし穴とは
(DIAMOND online 2022/3/18)
https://diamond.jp/articles/-/299418
新型コロナウイルスやワクチンは、一部の人間が仕組んだもの――。こういった「陰謀論」に賛同する人がコロナ禍で増えている。日本も、そんな現象が起きている国の一つ。コロナ禍での陰謀論の動向と、なぜ陰謀論が生まれ、信じる人が現れるのか、その背景に迫った。(取材・文/有井太郎)
■ ワクチンの目的は「人類管理」? 超大物をも巻き込んだ陰謀論
「新型コロナウイルスはビル・ゲイツによって作られた」。2020年春、こんな“陰謀論”が世界で広がった。多くの人は笑い話で済ますだろうが、この言説を信じる人は世界中で少しずつ増えていった。
その結果、ビル・ゲイツみずからこの説を否定するまでに発展したのである。
それ以外にも、コロナに関する陰謀論は数多く生まれてきた。「ウイルスの感染拡大は仕組まれたもの」「ワクチンで人類を管理するのが目的」「5Gの電波でウイルスが拡散されている」などが散見される。
「コロナ禍の初期は、このウイルスは『中国が作った生物兵器』という陰謀論が数多く見られました。その後、世界的流行に突入すると『コロナは存在しない』『単なる風邪の一種であり、何かしらの陰謀で流行が作られている』といった陰謀論が増加。その延長線上でワクチンに対する陰謀論も出てきました」
コロナ禍の陰謀論の流れについてこう説明するのは、ライターの雨宮純氏。陰謀論をはじめ、悪徳商法やオカルトなどに関する取材を行っており、著書に『あなたを陰謀論者にする言葉』(フォレスト出版)がある。
新型コロナウイルスやワクチンに対してどんな見解を持つかは、もちろん個人の自由だ。たとえばワクチンを接種するかどうかも、個人の判断に委ねられるのが大前提だ。しかし、科学的根拠のない情報や真偽のわからない陰謀論が拡散され、それを信じ込む人が増えるのは危険だろう。
陰謀論が過熱しているのは、海外だけでなく日本も同様だ。実はここ最近、一部の陰謀論者が始めた動きが全国に広がり始めている。
そこで本記事では、コロナと陰謀論の関係を取材した。雨宮氏の話をもとに、コロナ禍での陰謀論とそのリスクについて掘り下げた。陰謀論の裏でビジネスに誘導する動きや、LINEのオープンチャットなどで仲間を集める団体が日本全国に活動を広げているなど、知られざる実態が見えてきた。
■ 根拠のない情報はどう生まれる? ビジネスが目的の可能性も
それにしても、こういった陰謀論はどこから生まれるのか。その疑問を考える上では、海外で行われたある調査結果が興味深い。
ワクチン接種が始まって以降、海外では「ワクチンを打つとチップが埋め込まれて監視される」「接種すると不妊になる」といった根拠のない反ワクチン情報がSNSで拡散された。
アメリカ・イギリスを拠点とする民間調査団体CCDH(デジタルヘイト対抗センター)がこれらの情報を分析すると、拡散された情報の65%がわずか12人のインフルエンサーによって生み出されたものだと分かったという。
さらに注意したいのは、こういった情報発信が“ビジネス”に使われていたことだ。上述した海外の調査では、12人のインフルエンサーの1人である現役医師が「反ワクチンセミナー」を開催。1人約2万円の参加料を徴収し、1度のセミナーで4000万円以上の収入を得たこともあったという。
日本でも似た調査結果が出ている。東京大学大学院の鳥海不二夫教授が行った分析によると、反ワクチン系ツイートの約50%は、わずか29アカウントが出どころとなっており、それを多数の拡散者がリツイートで広めている構造が見られたという。
そして情報発信者がビジネスにつなげる点も、海外と似ているようだ。
「日本でも反ワクチンの発信者を見ていくと、セミナーなどを開いてマネタイズしているケースが見られます。さらに、コロナ前もいろいろな陰謀論が日本で生まれてきましたが、それぞれの陰謀論の情報発信者を追っていくと、同一人物にぶつかるケースも少なくありません。そういった人物は、さまざまな事象を陰謀論につなげて、マネタイズしている動きが見られるのです」
科学的根拠のない情報が、実はビジネスの種になっている可能性がある。特にコロナやワクチンに関する情報は拡散されやすい。目の前に流れてきた情報を信じ込む前に、この点は留意すべきだろう。
■ コロナをきっかけに広まった 日本の陰謀論者による動き
コロナ禍を契機に、日本でも大きな陰謀論の動きが起きている。最近、全国でノーマスク・反ワクチンのデモを行っている「神真都Q(読み方はヤマトキュー)」だ。
「神真都Qとは、陰謀論インフルエンサーのもとで“光の戦士”を自称し活動している集団です。全国47都道府県でLINEのオープンチャットをつくり、仲間を集めているのです。1月に渋谷で行われたデモは1000人規模の参加があり、今後も各地でデモを予定しています」
1月のデモは「ノーマスク・反ワクチン」を主題に掲げていたが、神真都Qの本当の目的はそこではないという。雨宮氏が自身のnoteに記した文章を引用すれば、「(潜在能力を解放して闇の勢力を倒し、『覚醒者』のみで理想の世界に行く)計画を実現するには人口の37%を覚醒させる必要がある。従って真実を拡散しなければならないのだ」(雨宮純氏のnote「神真都Qとは何か」より)。
また、神真都Qは、ドナルド・トランプを救世主と崇める集団「Qアノン」の日本代表を名乗っており、「ディープ・ステートという悪の勢力が世界を裏から操っており、それを倒すのがトランプである」といった主張もしているという。
デモの現場を取材した雨宮氏によれば、先頭を歩くメンバーは「渋谷の皆さんご存じですか!実はディープ・ステートというのが子供をさらっており…」と訴えていたという。
なお、2021年には「テスラ缶」とよばれるものが一部で話題となった。「ありとあらゆる病を治すことができる缶」とうたい、正規品は250万円の高値で売られた。もちろん、科学的な根拠はない。
このテスラ缶に関わった人物も神真都Qのデモに頻繁に参加しており、現在、テスラ缶は「神真都缶」とも呼ばれているようだ。
「さらに、神真都Qは全国各地に“エデン”なる拠点を作るとして、土地の視察を始めています。その模様はYouTubeにも載っており、団体のリーダーはそこで『土地を提供された』と発言しています」
神真都Qでは寄付金も受け付けており、活動は日に日に大きくなっている。単なるオカルト団体だと甘く見てしまいがちだが、「土地の取得が始まっているとすれば、今後大きな問題に発展する可能性も。注意深く見るべきです」と雨宮氏は警鐘を鳴らす。
■ なぜ陰謀論にハマってしまうのか 「世界線」を持ち出して肯定する人たち
それにしても、なぜこういった陰謀論にハマる人が出るのだろうか。雨宮氏は、多くのきっかけは「孤独」や「仲間づくり」ではないかという。
「神真都Qのデモに参加する人を見ると、まるでオフ会のような雰囲気で参加者同士が話していました。40〜60代の参加者が多いように見えたのも印象的でしたね。仲間が欲しくて、サークル感覚で参加している人も少なくないでしょう。ただしそれが過熱して、科学的根拠のない情報を広める、多額のお金を支払うといった事態になるのは問題です」
さらにここ数日、神真都Qのメンバーがワクチン接種会場に押しかけて妨害行為を行うなど、活動はエスカレートしている。支持者はそれだけ神真都Qの唱える説にのめり込んでいるといえる。
とはいえ、これらの陰謀論は“暴論”と思うものも多く、その説に染まる人が一体どんな過程で陰謀論を「正しい」と思い始めるのか。そのプロセスは想像しにくい。
この観点で雨宮氏は、最近、陰謀論者の間で自分の論理を正当化するために使われる手法のひとつとして「世界線の移動」があるという。
「世界線の移動とは、パラレルワールドと同じ考えで、この世界と並行して別の世界があり、そこに移動するということです。たとえば陰謀論者の主張が現実化しなかった場合、それは自分の論理が間違っていたのではなく、違う世界線に移動したからだと主張するのです」
もちろん、多くの人は「別の世界なんてあるわけない」と思うはず。そこで、陰謀論者が説得材料として持ち出すのが「マンデラエフェクト」という現象だという。
「マンデラエフェクトとは、多くの人が事実と異なる記憶を持っている現象を指す言葉です。たとえば『ピカチュウの尻尾の先は何色?』と聞かれて、黒と答える人も多いはず。でも実際には黄色です。こういった、たくさんの人が記憶違いをしている現象を言います」
マンデラエフェクト自体は、陰謀論とは関係ない。単に人間が記憶違いしやすい事象に名称をつけただけだ。しかし、陰謀論者はこれを世界線移動の“根拠”に使うのだという。
「つまり、その記憶違いは“勘違い”ではなく、もともとその人は別の世界線にいて、途中で移動してきたというのです。ピカチュウの尻尾を例に取るなら、尻尾の先が黒いのは勘違いではなく、それが事実だった世界線にいて、途中で尻尾が黄色い世界線に移動したのだと。こうなると、どんな主義・主張でも世界線の移動で片付けられてしまいます。
マンデラエフェクトとパラレルワールドを結びつけること自体は、以前からスピリチュアルの世界で行われていました。スピリチュアルに関心のある人たちでも陰謀論に関心のない方もいます。こんな形で都合良く陰謀論に使われてしまうとは、彼ら、彼女らからしても迷惑な話だと思います」
この話については雨宮氏のnoteに詳細な説明が記されているので、興味のある人は見てほしい。「世界線の移動といった主張が引き起こすのは“議論の無効化”です。理詰めで説得しようにも、その議論が成立しないからです」とのこと。確かに、このような論理を使ってまで陰謀論を正当化するのなら、説得は難しくなるだろう。
■ 陰謀論が命を左右することも その情報が正しいか判断する力を
陰謀論において雨宮氏が警戒するのは、「こういった陰謀論の手法を駆使して、科学的根拠のない医療や治療法を勧める人がいること」だ。
「その情報により、命を落としてしまう場合もあるのです。陰謀論が人の命を左右することを忘れてはいけません」
このような話をすると、必ず「だまされた人が悪い。自業自得だ」という声が聞こえる。しかし、そういう人は現実を捉えきれていないのではないか。たとえば自分や家族、大切な人に命の危機が訪れたとき、本当に冷静でいられるか。ワラにもすがる思いで、さまざまな言説を信じてしまうかもしれない。希望を見いだしてしまうかもしれない。そこに落とし穴がある。
コロナ禍に巻き起こった陰謀論の根底にも、人々の不安や孤独がある。だからこそ、強く警鐘を鳴らさなければいけない。さまざまな情報があふれるこの時代、私たちはその情報の「真偽」を冷静に判断する必要がある。
-------(引用ここまで)---------------------------------------
またどうしようもない陰謀論批判記事です。
この手の記事は次のような共通点があり、判で押したように内容が同じです。
- ごく少数の人がデマを拡げている
- 反ワクチンで金儲けをしている
- 孤独・孤立感からネットで仲間を求めて活動
- Qアノンとつながっている。トランプを支持
- 反ゼレンスキー。プーチン支持
おそらく上から、「こういう内容で書け」、という指示があるのでしょう。
こういったレッテルを貼って、ワクチン反対派を否定、無視しようとするわけです。
もう一つ、これらの記事の共通点は、決して「陰謀論」の具体的内容に触れない、
議論しない、ということです。
なぜなら、陰謀論ではなく、事実であり陰謀であることがはっきりするからです。
ちょっと調べれば、ワクチンにより体内にマイクロチップを埋め込む「ID2020アライアンス」に、
ビル・ゲイツが莫大な資金を投じていることがわかります。
これは紛れもない事実であり、「陰謀論」ではありません。
こういった不都合な事実が次々出てくるので、決して「陰謀論」の具体的な内容には
触れないのです。
このような陰謀論記事が最近増えているのは、真実がどんどん暴露され、陰謀論ではなく
陰謀であると気づく人が増えているからです。
"彼ら"が相当あせっている証拠です。
(関連情報)
「1年前、ビル・ゲイツは悪意に満ちた陰謀論を払拭したいと語っていたが、、、」 (拙稿 2022/3/17)
http://www.asyura2.com/21/iryo8/msg/728.html
「ワクチンに反対する人が、アッサリと「怪しい陰謀論」にハマってしまう理由 (真鍋厚 現代ビジネス)」
(拙稿 2022/3/17)
http://www.asyura2.com/21/iryo8/msg/727.html
「東京ドームの大規模接種「反ワクチン」抗議で一時中断。陰謀論「Qアノン」関係の団体か (BuzzFeed)」
(拙稿 2022/3/16)
http://www.asyura2.com/21/iryo8/msg/718.html
「元グラドル小出広美さんは日本最大規模の『反ワクチン団体』で活動 そのワケを本人に直撃
(日刊ゲンダイ)」 (拙稿 2022/3/15)
http://www.asyura2.com/21/iryo8/msg/708.html
「『ワクチンは危険』陰謀論を唱えて稼ぐまとめサイト運営者の不埒な言い分 (NEWSポストセブン)」
(拙稿 2022/2/1)
http://www.asyura2.com/21/iryo8/msg/430.html
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