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オミクロンBA.2の「さらに新しい変異種」が拡大するデンマークでのコロナ死者数が過去1年で最大に。若年層の感染数、入院数が急増中
https://earthreview.net/omicron-ba2-h78y-in-denmark/
2022年2月12日 地球の記録
すべてのコロナ規制の撤廃が発表される中で
デンマーク政府は最近、「すべてのコロナ規制を廃止する」と発表しています。
[報道] [「さよなら規制、ようこそコロナ前の生活」デンマーク]という報道
そのデンマークで、感染症への対策とデータ集計を担当している国家機関のひとつに、デンマーク国家血清研究所 (Statens Serum Institut)という機関がありますが、2月10日に発表された報告書によれば、
「デンマークでオミクロンの亜種である BA.2 からさらに変異した株の流行が支配的になりつつある」
ことが示されていました。
レポートは以下にあります。
2月第1週までのデンマークのコロナの状況が報告されています。
Den epidemiologiske udvikling af covid-19 og andre luftvejsinfektioner i Danmark fra / uge 4 til uge 5
デンマークにおける Covid-19 およびその他の呼吸器感染症の疫学的状況 / 2022年4週から5週
この報告書に BA.2の下にBA.2_H78Yという新たなオミクロン変異種の名前があることに気づきます。
デンマーク国家血清研究所の報告書より
Statens Serum Institut
そして、この変異種が増加し続けていることがわかります。
デンマークのBA.2_H78Yの占有率
・2022年第2週 14.86%
・2022年第3週 20.18%
・2022年第4週 22.67%
・2022年第5週 24.26%
変異種 BA.2 の率も上昇していますので、今後どちらが優勢になるかはわからないですが、一般的に「後から出た変異種のほうが優勢となる」ことが多いです。後から出たほうが生き残るために優秀な配列の進化を遂げているのが普通だからです。
そして、このオミクロン BA.2 と、新たな亜種 BA.2_H78Y の「毒性」を見る上では、これらが増加してきた 2022年第 3週あたりからのデンマークの死者数を参照すればよろしいかと思われます。
ourworldindata.org
オミクロン株が主流になった昨年12月以来、デンマークの死者数は一貫して増加し続けているのですが、新たな変異種の率が上がると共に、さらに上昇の勢いが強くなってきているようです。
感染数そのものがオミクロンは多いですので、致死率という観点では以前より低いのかもしれないですが、実際の死者数は多くなっています。
なお、この報告書を見ていて思うのは、「二度の完全なワクチン接種者の入院率が急激に増加している」ということでした。
2021年の最終週では、二度のワクチン接種者の入院率は、全体の入院者のうちの 24%でしたが、2022年第5週では 48.2%になっており (報告書の 8ページにあります)、コロナ入院患者の約半数が、二度のワクチン接種者であることが示されています。
ここに、一回だけのワクチン接種者の 19%を加えますと、
「デンマークのコロナ入院患者の約 7割がワクチン接種者」
ということになりそうです。
また、この報告書で気になりますのは、オミクロン株が主流になり初めてから、若い年齢層の感染者の増加が著しいことです。
2022年第5週までの年齢別の感染確認率(人口10万人あたり)の推移
Statens Serum Institut
それに伴い、若い年齢層の入院数も上昇しています。
若い人の感染と入院数が増加してきているというのは、やや気になるところではあります。
いずれにしましても、現状の世界各国のコロナ規制でこのような感染率の高いオミクロン亜種の感染を押さえ込むことなどできないですので、規制を完全に撤廃するというのは、むしろ賢明かもしれません。
ワクチン接種率の高いデンマークでは、今後も数年にわたり死者は増え続けるでしょうが、規制をしてもしなくても、それは変わらないはずです。
変異の元凶は基本的にワクチンなのですから。
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