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(回答先: SARS-CoV-2 B.1.1.529系統(オミクロン株)感染による新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査(第4報): 疫学的・臨床的特徴 投稿者 AN 日時 2022 年 1 月 30 日 01:46:06)
SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第7報)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10945-sars-cov-2-b-1-1-529-7.html?fbclid=IwAR0L9DmHC5jsH9W852F2bJ1ir1bkgHCMYXqq4F5y_OMnZIJEhX4VhBAZ8aw
こういうシリーズもありました。
こっちは主にウイルスそのものの性質をデルタ株と比較した基礎的な研究です。
しかし、そもそも変異の種類が多く、分類が難しいため、非常に複雑で分かりにくい内容になっています。 また世代時間(Generation time)とかクリアランス期間という用語が、ここでは定義されていない(おそらく前報を読む必要あり)ので(恥ずかしながら)小生には意味不明です。
小生的に重要であると思われる部分のみを紹介します;
・ワクチン・抗体医薬品の効果への影響や自然感染による免疫からの逃避
オミクロン株は、ワクチン接種や自然感染による免疫を逃避する性質が、遺伝子配列やラボでの実験、疫学データから示されている。ワクチン2回接種による発症予防効果がデルタ株と比較してオミクロン株への感染では著しく低下していることが示されている。3回目接種(ブースター接種)によりオミクロン株感染による発症予防効果が一時的に高まるが、この効果は数ヶ月で低下しているという報告もあり、長期的にどのように推移するかは不明である。入院予防効果もデルタ株と比較してオミクロン株において一定程度の低下を認めるが、発症予防効果と比較すると保たれている。入院予防効果においても3回目接種(ブースター接種)により効果が高まるという報告があるが、長期的にこの効果が持続するかは不明である。一般的にウイルス感染は、感染回復者は免疫が成立し感染しづらくなると理解されている。しかしながら、非オミクロン株に感染歴のある者のオミクロン株による再感染は、非オミクロン株と比較してオミクロン株への免疫が成立せず感染がより起こりやすい(再感染しやすい)との報告がある。一方で、細胞性免疫に関する実験による(in vitro)データが複数の研究機関から報告されており、過去の感染やワクチン接種により誘導された細胞性免疫はオミクロン株に対しても交差反応性を維持している可能性がある。さらに、モノクローナル抗体を用いた抗体医薬品についても、in vitroでの評価で、カシリビマブ・イムデビマブ(ロナプリーブ)は、オミクロン株の分離ウイルスに対して濃度依存的効果が確認されず中和活性が著しく低下している可能性があり、その他、バムラニビマブ・エテセビマブ、チキサゲビマブ・シルガビマブにおいても中和活性が著しく低下している可能性があるという報告がある。
重症化予防に関する効果は十分な評価が得られていないが、ワクチン接種や過去の感染により、オミクロン株感染では重症化リスクが低下することが示唆されている(詳細は次項参照)。
・米国のCDCは症例対照研究を用いて、オミクロン株およびデルタ株感染による発症に対する、新型コロナワクチン3回(ブースター)接種の、未接種および2回接種と比較した有効性の評価を行った。2021年12月10日から2022年1月1日に実施された検査において、主にSGTFを用いて、デルタ株感染者10,293例、オミクロン株感染者13,098例に分類し、検査陰性者46,764例と比較して、それぞれのワクチンの有効率を算出した。mRNAワクチン3回接種と未接種の比較では、有効率はデルタ株で93.5%、オミクロン株で67.3%であった。mRNAワクチン3回接種と2回接種の比較では、有効率はデルタ株で84.5%、オミクロン株で66.3%であった。
・英国健康安全保障庁からの、オミクロン株感染による入院に対する、新型コロナワクチン3回(ブースター)接種と未接種を比較した有効性の暫定的な報告がアップデートされている。ブースター接種2-4週後では有効率が92%、5-9週後では88%、10週後以降では83%であった。
・ゴールデンハムスターを用いたオミクロン株とデルタ株の比較解析では、体重減少、症状 (活気の無さや頻呼吸など)、鼻腔・気管・肺のウイルス量、サイトカイン・ケモカイン発現量、組織標本により評価した組織傷害など指標は、いずれもオミクロン株の方がデルタ株よりも低い病原性を示すことが示唆された。
・ヒト初代培養鼻腔上皮細胞を用いた解析では、オミクロン株の複製効率はデルタ株を上回った。また、スパイクタンパク質のACE2に対する結合能は、従来株やアルファ株、デルタ株と比較してオミクロン株で上昇しており,さらに、家禽類、キクガシラコウモリ、マウスなどのACE2を発現する細胞への侵入効率も上昇しており、宿主域の拡大が示唆された。(紹介者注:つまり犬猫などの家畜も感染しうる。)
・国立感染症研究所の病原体検出マニュアルに記載のPCR検査法のプライマー部分に変異は無く、検出感度の低下はないと想定される。
オミクロン株は国内で現在使用されているSARS-CoV-2 PCR診断キットでは検出可能と考えられる。
- SARS-CoV-2 B.1.1.529系統(オミクロン株)感染による新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査(第5報): 疫学的・臨床的特徴 AN 2022/2/20 08:26:49
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