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<コラム 筆洗>永井荷風に「震災」という詩がある。「われは明治の兒(こ)な…(東京新聞)
http://www.asyura2.com/21/idletalk42/msg/292.html
投稿者 蒲田の富士山 日時 2024 年 2 月 25 日 19:03:10: OoIP2Z8mrhxx6 ipeTY4LMlXiObY5S
 

2024年2月25日 07時01分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/311289?rct=hissen

 永井荷風に「震災」という詩がある。「われは明治の兒(こ)ならずや。/その文化歴史となりて葬られし時/わが青春の夢もまた消えにけり。」−
 震災とは1923(大正12)年の関東大震災。荷風は震災が江戸の残映や風情までも奪ってしまったと嘆いている。「江戸文化の名残烟(けむり)となりぬ。/明治の文化また灰となりぬ。」。荷風の慟哭(どうこく)が伝わってくる。
 設立のきっかけはその大震災だった。25日で発足100年の節目を迎える落語協会である。震災で寄席が焼失。落語文化の危機の中、東京の落語家が「大同団結」を図った。
 そこから1世紀。協会と落語は戦争や貧困の時代も乗り越え、テレビ・ラジオやネットなどの娯楽のライバルたちとの競争にも生き残った。
 変化との闘いでもあっただろう。100年前とは言葉も暮らしも大きく変わった。「へっつい」(かまど)を知らぬ世代に「へっつい幽霊」を語るのは難しかろう。廓(くるわ)、花魁(おいらん)と口にすれば気を悪くする人もいる時代である。
 それでも落語が生き延びたのは噺(はなし)の中に生きる住人たちの魅力に他なるまい。ケチ、意地っぱり、見えっぱり。人の本質を隠さぬ笑いと情の世界は複雑な「今」を生きる者も楽しませ、慰めている。荷風の惜しんだ江戸文化の「烟」。その烟がかすかとはいえ令和の寄席にもただよっているのがありがたい。さて次の100年。烟の無事を祈る。  

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コメント
1. 中間[10] koaK1A 2024年3月19日 15:14:19 : HSyWgrSLaU : dHVLS1J2MVk4ZWc=[20] 報告
日本には「文豪」という言葉があるけれど、
その有力な定義の一つには『外国帰り』があると思われる

(志賀直哉氏とか太宰治氏が文豪ものアニメによっては「文豪」に分類されているが
 彼らは『金持ち出身』と定義されるのかもしれない)
(谷崎潤一郎氏は神戸とか横浜の外人居留地が好きだったから「文豪」なのか)

永井荷風氏も外国帰りというから「文豪」と定義されてもおかしくないのだが
震災とか戦災とか扱いすぎて「文豪」と呼ばれないのか

2. 蒲田の富士山[2406] ipeTY4LMlXiObY5S 2024年6月25日 05:22:27 : DQsXMDtnQM : aFoySzhsb3hTeW8=[2] 報告
<▽37行くらい>
永井荷風の本は、ほとんど読んだことがないのですが、なんかコメントしていた記憶があって、Ctrl+Fでもって検索してみたら、3年半程前のものを見付けました。

夏になった(阿修羅・富士山)
http://www.asyura2.com/14/idletalk41/msg/834.html

の、コメンント185番目

https://www.tokyo-np.co.jp/article/67925?rct=hissen
 
 「初音」といえば、わざわざウグイスと断らずとも、ウグイスがその年の春に初めて鳴く声のことである。「初音」が昔から大切にされたのは人々の春を待つ心からだろう。春を待つようにウグイスの初声を待つ▼永井荷風が季節の音について書いていた。夏の夜の下駄(げた)の音。油紙で張った傘に時雨のはらはらと降りかかる響き。荷風にとってそういう懐かしい音は時代とともに消えてしまった。「わたくしは蝉(せみ)と蟋蟀(こおろぎ)の庭に鳴くのを待ちわびるやうになつた」。その声だけが昔から変わらず残る季節の音なのだと▼気象庁は植物の開花や鳥の初鳴きなどで季節の移ろいをとらえる「生物季節観測」を大幅に見直し、来年以降、ウグイスの初鳴きなどの観測を取りやめるらしい▼ウメの開花やサクラの開花、満開などは残るようだが、動物の二十三種類は全廃となる。ツバメ、シオカラトンボの初見も、荷風が待ちわびたセミやコオロギも皆「落選」した▼気象台や測候所周辺の環境が変わり、対象動物を見つけるのが難しくなったという。セミなどは、今でもいるだろうにと思わぬでもないが、経費など別の理由もあるのかもしれない▼これも時代なのだろうが、かつては身近だった鳥や虫たちが急に遠くへ行ってしまったような気がする。ウグイスではなく同じ鳥でもトラツグミの聞きなしをふと思い出す。<サビシイ、サビシイ>
 
以上引用−−−(おとといの東京新聞の筆洗)
 
永井荷風というと、「すみだ川」。その文庫本を借りて、「すみだ川」のひとつ前の短編は読んだ。「すみだ川」はちょっととつきにくそうなので、あきらめた。
その短編を読んでいたら、なぜかasy8さんを連想してしまい、ていうのは、大正か昭和初期の総武線かなんかに乗車している時の様子を書いているのだが、他の乗客を眺める視線が辛辣で、面白おかしくということかもしれないが、それもこまごまと書いてある。
旧仮名使いは、あまり苦にならないので、もう1回借りようか。
字がちっちゃいのだなあ。文庫は。

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