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2023年7月1日 07時02分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/260241?rct=hissen
明治生まれの作家、尾崎一雄は短編『虫のいろいろ』を書いた。病気で臥(ふ)しがちな「私」は家にいる蠅(はえ)などを観察する。
ある日、空き瓶の栓を取ると中から蜘蛛(くも)が走り出て驚く。栓をした約半年前に誤って入ったに違いなく、じっと脱出の機会を待っていたのだと思い「スタート・ラインで号砲を待つ者のみが有(も)つ素速(すばや)さだった」と記す。さらに、便所の窓の二枚の硝子(がらす)戸の間に閉じ込められた蜘蛛も発見。その状態で観察を続け約一カ月後、蜘蛛がやせたことに気付いた。
ロシアの民間軍事会社ワグネルのロシア軍に対する反乱は隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介し収束したが、その仲介者は、当初はモスクワまで進軍するつもりだったワグネル創設者プリゴジン氏に電話でこう警告したという。「虫のようにつぶされるぞ」。
親密というロシアのプーチン大統領の性格は熟知しているのだろう。自身も人権弾圧で悪名高いだけに先の言葉も凄(すご)みが増す。プリゴジン氏の安全はベラルーシで保証するというが、厳重監視下に置くのだろう。ロシア側が暗殺を謀るとの観測も消えない。
短編で便所の窓に囚(とら)われた蜘蛛はやがて家人が硝子戸を動かしたすきに脱出した。「私」は来るかどうかも分からぬ偶然を待ち、それを逃さないとして「見事だ」とたたえた。
実質的に囚われた謀反の人に、待つべき時機はあるのだろうか。
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