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伊勢丹に象徴される百貨店の体質…同社は社員を「忠勤者」と呼んで墓までつくっていた 佐高信「この国の会社」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/294233
2021/09/06 日刊ゲンダイ
伊勢丹百貨店(C)日刊ゲンダイ
今年の2月の三越恵比寿店の閉店は百貨店の時代が終わったことを象徴的に印象づけた。それはコロナだけのせいではない。呉服屋から出発して、いわばゼイタクを売ってきたが、体質は極めて古い。それは三越も伊勢丹もそうである(※編集部注)。
東京は日暮里の日蓮宗本行寺に「伊勢丹社員之墓」がある。山田直樹の『ルポ企業墓』(イースト・プレス)によれば、1918年造立のこの墓が企業墓では最も古い。隣にほぼ同じサイズの墓があり、そこには「小菅家忠勤者之墓」と刻まれている。創業者が小菅丹治で、代々社長は小菅家から出ていた。しかし、業績不振の責任を問われて、その座を追われ、現在、伊勢丹は小菅家の会社ではない。
だから、現在は「忠勤者」がその墓に入ることはないと思うが、そんな名前で社員を呼ぶところに前近代性が表れている。けれども、日本の会社でそれを笑いとばせるところがどれだけあるだろうか。大体、企業墓、もしくは社墓なるものがおかしい。私は外国のジャーナリストに、なぜ、それがあるのかと問われて返答に窮した。死んでまで一緒など、とくに欧米人には理解し難いのである。
伊勢丹の小菅家支配は私とほぼ同年の4代目、小菅国安でピリオドを打つが、国安が社長になる時に事件が起こった。
“若殿”が社長になる株主総会を平穏に終わらせようと思った秘書室長の上田昭治が論談同友会という総会屋グループの幹部を赤坂の料亭に招き、商品券などを渡して「よろしく」と頼んだ。
上田は20年間も総会屋対策をしてきたベテランだった。おかしいのは、その席に副社長の服部友康と専務の剣持信夫が同席していたのに、上田だけが逮捕されたことである。服部と剣持には顔を出してくれとしか言っていなかった、と上田は上司をかばい、結局、自分と数人の部下だけが検挙された。多分、上田は「忠勤者之墓」には入れられなかっただろう。これほどの“忠勤者”はいないと思うのに。(敬称略)
※編集部注…三越と伊勢丹は三越伊勢丹ホールディングス傘下の株式会社三越伊勢丹が運営する百貨店の屋号である。
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