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台湾新幹線の新車両調達やり直し 大本命は欧州連合の逆襲 日本の国策「インフラ輸出」の黄昏
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/284865
2021/02/06 日刊ゲンダイ
インドネシアは中国に逆転された(ジャカルタ―バンドン高速鉄道の1号トンネルに関する説明を聞く中国の特使ら)/(C)新華社/共同通信イメージズ
台湾高速鉄道は今後早急に第三者を含めた新規車両調達先を模索し年内に決定させると1月20日、入札キャンセルと同時に発表した。日本に逆転受注された欧州連合がグリグリ二重丸の大本命だが、台湾海峡の彼岸も拱手傍観してはいない。
「世界最大の鉄道車両メーカー・中国中車は興味をもって入札を見守り、党にはすでに報告している」(全国紙元北京特派員)
中国の高速鉄道は急速な発展を遂げ、今では営業距離数、車両数とも世界一である。その大本は日本の技術なのである。
台湾高速鉄道に40編成中31編成を提供した川崎重工は2005年、中国と約1400億円の契約を締結。これまでに60編成分の高速鉄道車両を提供した。
対中技術供与は盗用とこれを基に開発した技術を自国独自のものと自称して、将来日本の商売敵となることが懸念されていた。それが事実であるかどうか、それをいま判断するのは時期尚早だが、そうした声が日本企業連合の大勢を占め、川崎重工は今回の入札から除外された。逆転受注を果たしたオールジャパン一致団結ハコ弁当の麗しき日本の伝統も消え失せてしまった。
ジャパン・アズ・ナンバーワンの過信と傲慢
「交通部(国交省)は今回の入札公告の際、中国を除外することを明らかにしていますが、価格などの経済合理性を突き付けられたら、どう判断するのでしょうか?」(日本の政財官界に精通する台湾財界人)
中国は台湾に対する圧力を日々強め、台湾の対中感情は敵意に近い。しかし、台湾政界の一寸先は闇。日本よりも格段に安価な値段を突き付けられた時、利にさとく世界で最も現実的といわれる漢族意識に台湾人が再び目覚めないと誰が保証できようか?
原発輸出の道はすでに絶たれ、北米への新幹線輸出も一向に進展しない。また、いったんは受注しながら中国に逆転されたインドネシアは必死の復活折衝も一向に進展は見えない。そして唯一の成功例だった台湾からも肘鉄をくらった。
台湾高速鉄道商戦の敗北から垣間見えるのは政治の無為無策、いまだにジャパン・アズ・ナンバーワンを捨てられず自らの技術を過信する傲慢、そして輸出相手先・競合相手を理解しない独善……日出ずる国の黄昏は深まり。黄昏の先に待つ暗闇からは一条の曙光すら見えてこない。 =おわり
▽甘粕代三(あまかす・だいぞう) 1960年生まれ。早稲田大学在学中に中国に留学。東京新聞からテレビ朝日に転じ、台北支局長、「サンデープロジェクト」チーフディレクターなどを歴任。現在はフリー。
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